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短編(コメディー)

朝弱い妻はふとした吸血鬼

作者: 御厨カイト


ピピピピピと目覚ましの音が鳴り響く、今日、この寝室。

僕はその音につられるように目を覚ます。


まだ少し眠いが今日も仕事があるからそろそろ起きなければ。


そう思いながら、まだ隣で寝ている鈴に声を掛ける。


「おおい、鈴さんや。もう朝ですよ。ほら、起きてください。」


僕がそう言いながら、掛け布団をガバッと上げる。

すると、鈴は寒さのせいかまるで猫のようにグググと丸まってしまう。


その様子を見て可愛いとは思えども、流石に起きないと思うので、肩を揺らして起こす。


「もうー、丸まってないで起きて。今日は鈴も仕事でしょ。」


「うぅん、分かってるよ……」


鈴は眠そうにそう返しながら、グーと体を伸ばす。

もう完全に眠りから覚める猫みたいだな……



それでもちょっとボーとしてるみたいだ。


いつもはシャッキとしている鈴も朝には勝てないようです。



そんなまだ若干目覚めていない鈴を後目に僕はカーテンを開ける。

突然入ってきた日光に少し「ウッ」となりながらも、そんな様子すらも「朝」という感じがして少し笑みがこぼれる。


「……何と言うか、朝日を浴びると力が抜けていくかのように感じる。」


まだベッドの上でゴロゴロしていた鈴がポツリとそんなことを言う。


「なんか吸血鬼か何かみたいだね。」


「うむむ、確かにそうなのかもしれないな。」


「でも別にニンニクとか十字架とか苦手じゃないでしょ。」


「それはそうだね。それに……」




カプッ




「!?」


「生憎、血を吸う能力も持ち合わせていないようだ。」


鈴は僕の首に甘噛みした口を離しながら、そんなことを言う。


「な、何してんの!?」


「何って、ただ首に嚙みついただけだが。」


「……もう、びっくりした。」


「フフッ、ドキドキでもしたか?」


「……そりゃ、するよ。」


「それは良かった。」


「はぁー、もういいからそろそろ支度するよ。」


「そうだな、もうこんな時間だ。急いで支度しなければ。」



ふぅー、びっくりしたな。

朝からこんなことをされるなんて。




そうして、僕は少しドキドキした気持ちを隠しながらリビングへと向かう。




皆さんこんにちわ 御厨カイトです。

今回は「朝弱い妻はふとした吸血鬼」を読んでいただきありがとうございます。


読んで「面白い」とか思っていただけたら、感想とか評価のほどよろしくお願いいたします。

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