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2 姫の正体
これはいい機会だ、と考え王様は姫の持っていたドレスをすべて売り払いはじめた。
女王様は姫の宝石やアクセサリーをすべて自分のものにした。
姫の妹は自分が王位継承権第1位になったことを喜んでいた。
姫と結婚する予定だった王子は婚約を破棄し、他の結婚相手を探し始めた。
みんな、姫のことなど忘れた。
そして、最初から姫など存在しないかのようになった。
姫を心配する者は、誰もいなくなった。
* 〜 * 〜 * 〜 * 〜 *
その5年後。
姫は帰ってきた。
5年前の、あの姿のまま。
その頃王様は姫のドレスをすべて売り払ってしまっていた。
女王様は姫の宝石やアクセサリーにはあきてしまい、それらを売って他のものを買ってしまっていた。
姫の妹は婿を迎え、老いた親に代わってこの国を治めていた。
姫と結婚する予定だった王子は他の国の姫と結婚し、子供もいた。
* 〜 * 〜 * 〜 * 〜 *
姫は泣いた。
泣いて、泣いて、泣いた。
大切だと思っていた人々が裏切ったから。
姫は本当のことを言った。
もともと自分は神の使いで、行いの良いものには褒美を、行いの悪いものには罰を与える為に王様と女王様の間に生まれてきたのだと。




