第92話 「バトルスーツ」
チュドーーーン‼
バリバリバリ‼
シュパーーーンッ‼
神の間とは別の場所でこの世が終わるかの如く轟音が響き続ける
「カズヤ君。これはやっぱり酷いわ…」
神様が創ったこの場所はいかなる攻撃も耐える筈であったが今はその場所自体が消滅しかかっている
「防御壁にはかなり自信があったのに…ショックだわ…」
カズヤも己が繰り出した攻撃の破壊力に虚ろな目をしている
(何か対策するべきかな?)
しかしカズヤの浪漫には「撤退」の2文字は刻まれていなかった
最初はデチューンの模索をしていた筈なのに今は何故か銃を改造して更にそれに見合う鎧を嬉々として作成している
「よっしゃ‼出来たーー‼」
神様がカズヤの叫びに反応して振り向くと。。。
赤と金色に包まれた全身保護タイプの甲冑があった
「アイアン…」神様は言葉を飲み込む
以前からカズヤの記憶を辿って前世の映画やドラマを見ていた神様にはその鎧がどんな経緯でここに発現してるのか、容易に想像出来た
映画では無限のエネルギー源を使いAIが制御して搭乗者の動きをサポートしていたが
多分これ(鎧)には防御しか能力はないだろう
遣りきった!と言いたげなカズヤの腕には手甲が装着されている
銃ではイメージが違うと判断したカズヤは手甲へと造り変え直接手から出る(様に見える)造りへと改造したのだ
神様が呆れて見ているともう片方に装着されている手甲は防御用らしく構えると円形の盾を展開していた
「それは…ライディー…」
神様は突っ込むのを諦めた
かくしてカズヤは正義のヒーローとして「正式」?な武装を手に入れたのであった
鎧は無限収納から瞬時に出現、装着される様に何度も試行が繰り返されていた
これで「蒸○‼」とか「変身‼」とか適当に叫び放題である
空を飛び地を駆け無数の必殺技を無限に繰り出す赤と金の鎧…弱者救済にこれだけの性能が必要か?と問われれば「否」だがカズヤの夢の形としては「是」である。
漢のたぎる想いを全て込めたこれらの装備をマジマジと眺めて
「自分を見失ってた!」と盛大に懺悔するカズヤを神様は温い目で見守るのであった




