第56話 「お金の匂いがプンプン」
リーダー所有のアイテムを参考に何気なしに具現化した『無限収納』だがその場にいた全員が衝撃を受けていた
「…カズヤ君、試しにリーダーの『無限収納』に頭を入れてごらん?皆が驚いた理由が分かるから」
カズヤは言われるがままにリーダーからアイテムを借り受けると頭を突っ込んでみた
「あれ?入らない?」
「それが『無限収納』の制約であり限界なんだよ、これには生物は収納出来ないんだ」
(良かった…ゾンビだからモノ判定でOKじゃなかったって事だよな?)
カズヤはリーダーの袋を見つめながら神妙な顔をしていたが皆は別の意味合いで解釈していた
「カズヤ君が今作った『無限収納』は文字通りなのかも知れない」
「あ、でもリーダー達も収納の際手を入れてましたよね?」
「あぁ、理由は謎だが手を入れる位は大丈夫なんだ。たださっきみたいに頭を入れる事は出来ないし見た事もないよ」
うーん?手はセーフで頭はアウト??
理屈が分からないので実験をしてみる事にした
カズヤが具現化したのは一匹のネズミ。それを目の当たりにしたラオは腰を抜かした
「せ、生物を生み出すなんて…あり得ない⁉」
(ネズミが苦手な訳じゃなくて良かった)
カズヤはネズミを手のひらに乗せおもむろに具現化した袋に突っ込んだ
ネズミを持った手は難なく袋の中に吸い込まれる
次にその手をリーダーの袋に入れようとしたが見えない壁に遮られている様な感触と共に袋の口以上には手が入らなかった
「本当だ⁉全然入らないんですね?」
試しにネズミを持っていない手を入れるとスッと入った
「…カズヤ君。革命だよ‼『無限収納』の革命だよっ‼」
ラオさんは興奮で震えが止まらない
他の皆も顎が外れる勢いで大口を開けている
「これが商品化したら国が1つ買える位のお金が転がり込んでくるぞっ‼」
「え?そんなにですか?」
「カズヤ君はこの袋の価値がまるで分かっていないっ‼」
ラオさんは興奮し過ぎで鼻血を吹き出しながら力説した
少し間を置いてラオさんを落ち着かせるとさっきの力説の説明を聞いた
今迄の『無限収納』は幾つかの制約もあり名の通りの機能は有していない。
だがカズヤが生み出したソレは制約が殆どない
この為生物も収納可能で鑑定した所容量も文字通り「無限」だった。
未だ頭を傾げているカズヤにラオは更に説明を重ねる
「カズヤ君はこのアイテムの副産物を知らないみたいだけどこの袋に収納されたモノは(劣化)しないんだよ」
「えっ⁉」
既存の商品(無限収納)は収納した段階で時間経過が静止し腐敗も劣化もしなくなる
「この意味が分かるかい?」
「いいえ」
「この袋の中にいれば理論上永遠に生きられるんだよ」
ーな、何だって~~???ー




