第39話 「修行の果てに…」
「闘気か。。。」
丘の天辺にある大木に身を預け暫し『七点セット』の目玉、「闘気チート(④)」について熟考を重ねる
闘気と言えば…イメージとして某一子相伝暗殺拳か7つ玉を集めると願いが叶うアニメを思い出す
(スーパーサ○ヤ人並みに多段階進化したらそれだけで無双なんだけどな…)
みんなから気を搾取して気弾を放つとか実際やったら吸われて死んだりする人もいるんだろうし…
もう熟考は飽和状態である
闘気を纏ってゴリゴリのマッチョになるのも実際目の当たりにしたらドン引きされるだろうし…難しいよな…
「何を悩んでおるのじゃ?若者よ…」
「…何やってんすか?神様…」
○ゲヅラにサングラス、アロハシャツに亀の甲羅…無駄に凝ったコスプレのお陰で言わんとしている事が丸分かりだ
「何でそのアニメを知ってんすか?」
「…カズヤ君が心配で…つい頭の中覗いたらハマっちゃってね♪」
。。。
「一度「人権」について説教が必要っすね…あ、逃げないで貰えますか?」
設定に忠実な甲羅のせいで動きが緩慢になっている神様など子供でも捕獲するのは容易いだろう
「絶対こっちの設定のがカッコいいよ‼私も見てみたいし‼」
「設定って…しかも後半私欲が丸出しじゃないですか…自分で出来ないんですか?神様なんだし」
「だからこそ出来ないの‼博愛の女神なのよ?」
「自分で言う事じゃないっすよね?それ」
会う度に神様の評価はダダ下がりだ。でもまぁ今回は俺の憧れでもあるし…いっちょやってみっかぁ‼
「はぁぁぁぁぁぁぁっ‼‼」
「す、凄いっ‼」
。。。
色と雰囲気だけは忠実に再現出来た
「だけ」は…
某戦闘民族の様に戦闘能力が跳ね上がる事もなく敢えなく失敗
試しに闘気を薄く円盤状にして投げたらこれはサクッと成功した
脇役キャラの技なら再現可能なのか?と思って色々試行錯誤したが「死の光線」と「最終閃光」は無理だった
緑色の神様の殺人光線等色々試したが結局かなりの「タメ」を要して実戦で使い物にならないと「自称:博愛の女神様」から指摘を受けた
因みに一子相伝暗殺拳も真似てみたが結局「ツボ」を知らなければただの指突攻撃なのでボツになってしまった
「う~ん…格闘技素人の俺が猿真似しても結局放出系の必殺技モドキしか出来ないよな…」
「そうねぇ…誰かに師事して貰ったら格闘技術は学べるけど時間は掛かっちゃうわね」
現時点では「闘気チート」は保留するしかなかったのであった




