第25話 「名探偵ノアpart4」
翌日の明け方からノアは行動を開始した
金色のオーラ(当社比)を纏ったまま村に戻り村人達への聞き込みという名の尋問を開始したのだ
「で、お父さんは昨日はずっと家に居たのね?」
「そっか、君のお父さんは出稼ぎに出たばかりだもんね」
ノアは先ず朝早くから元気に外で遊んでいた子供達から聞き取りを開始した
身の保身の為に偽証する大人よりも見たままを教えてくれる子供達の証言を優先させたからだ
「えっ?昨日の夕方オジサン達が森の中に入って行くのを見たの?それは何時で誰と誰なの?」
矢継ぎ早の質問と禍々しいオーラを浴びて重要な情報を話さざるを得なかった子供達は目を白黒させている
「…そう。分かったわ…まさかあの人達がそんな事をするなんて…」
村民全体を数えても100人にも満たないのであっという間に核心(犯人)を割り出すノア。
その勇姿はまるでベテラン探偵…か獰猛なハンター…おっと、誰かが来たようだ…
後半は冗談にせよ村人全員で誓ったカズヤ(ゾンビ)に対する不可侵条約を軽くブッチして
気に食わないと言う下らない理由で俺をなぶり殺しにしようと画策した犯人には深く同情の意をあらわしたい
ノアは事件のあらましと洗い出した犯人達の名前を村長に報告しに村長宅のドアを荒々しく叩いた
「こんな朝っぱらから誰が来たんだっ‼失礼だろ‼」
同居している孫のシーランが怒りに任せて玄関のドアを開け放つと…
ソコに立っていたのは何処の仁王像か?と思わんばかりに髪を逆立てて怒る羅刹だった
「犯人は。。。」




