第202話 「アフターサービス再開」
寝込んでますが何とか頑張ります
クリエ王国の一件から数週間、カズヤはビットの改良や諸問題の解決に再び各国を飛び回っていた
「ふー、ただいまー」
「あ、カズヤ君おかえりー」
現在事務所となっているカズヤの旧宅でノアが出迎えてくれた
「疲れない体と言っても流石に精神的な疲れは残るんだなぁ…」
「そりゃそうでしょ、カズヤ君ずっと動きっぱなしだもん。倒れない様に気をつけてね?」
「あはは、何かフラグっぽいけどまぁ大丈夫でしょ」
『俺が普通の依頼をもっと負担しても良いぞ?』
「パージありがとう。それは言葉だけ受けとるにしても確かに人材不足かなぁ?
収穫や修理の手伝いとか結構時間取られる依頼だと緊急時に対応が遅れそうだしね」
「私もそろそろ部下が欲しいわ。書類の整理が結構キツくなってきたから」
「そうだなぁ…そろそろ何でも屋も部門に分けて事業拡大と行きますか!」
カズヤが考えているのは各国それぞれに「支店」を展開し、討伐以外の依頼を支店に任せる案だ
「良いんじゃない、それ。今までは他国の依頼はカズヤ君1人で頑張ってたもんね」
「支店を作る事によって雇用の促進と何でも屋のイメージアップも狙っております」
「フフフ、お主も悪よのう…」
「は?何それ?何処で覚えたかは知らないけど悪事企んでないしね?」
「あれ?何処で覚えたんだろ?」
ノアは時折変な口癖を披露する
前世の時代劇みたいじゃないか。
「じゃあとりあえず支店開業の為に王様達に打診しますか」
「じゃあいってらっしゃい」
「はーい」
ージル王国謁見の間ー
「ほぅ、「支店」とな?」
「はい。依頼量が増えまして…一般の依頼と討伐などの依頼の分業をしようと思ってます」
「うむ、それは良いが…従業員達への報酬はどうするのだ?カズヤは今殆ど報酬を受け取っていないだろう?」
「あ、そうだった!従業員抱えると給金が発生するし支払うのに利益を出さなきゃならないのか」
「…カズヤは要所要所で抜けておるの、ワハハハ‼」
ケノン王に指摘された従業員への給金対策を前にカズヤは頭を抱えたい心境だった
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「確かに無償って訳にはいかないわね…その人達にも生活があるんだし…」
帰ってきたカズヤに相談されてノアも頭を抱えている
「カズヤ君ここだったの?」
悩める子羊達の前に神様が現れた
「神様~是非救いの御手を~」
「…何ふざけてんの…天罰確定?」
「「それはマジ勘弁して下さい」」
カズヤ達は支店の話とそれに伴い発生する従業員への賃金問題について説明をした
「なるほどね、カズヤ君達だけだったら生活費をちょっと貰うだけで済んでたけど従業員を雇うとなるとそうはいかないわね…」
「そうなんですよ…賃金の為に値上げとか本末転倒ですしね…」
「あら?それなら何とかなるかもよ?」
「え?マジですか?」




