第19話 「村人と触れ合おう」
ノア達3人が帰って1週間程経ったある日、村長が村人達を連れ立って俺を訪ねてきた
俺は丁度廃屋の改築を終え墓地の更なる整備に力を入れていた
「わぁ~‼スゴ~い‼」
数人の子供達が綺麗になった墓地を見てビックリしている
大人達はカズヤの姿を見て初めはにこやかにしていたが村長の言葉で一気に青ざめていた
「ど、どうも…カズヤと言います…」
村人(大人)達の異様な視線に怯えながら自己紹介をした
「な、何でゾンビがココに⁉」
「ゾンビが喋ってるぞ⁉」
村人達の口から様々な疑問や恐怖が溢れてくる
「あ~…このカズヤ君はゾンビではあるがあの地下の部屋を発見してくれた恩人でもある」
(((!?っ)))
村長と俺はあの地下室で密約を交わした
俺を単に喋れるゾンビとして紹介するより宝物を発見し、村人に分配するゾンビとして紹介しようと
ゾンビ(俺)を認めなければお宝は分け与えられない、と暗に宣言した形にする
これでエサ(お宝)に釣られた村民は表向き俺という存在を認めざるを得なくなる
「村長‼こんなゾンビなんかさっさと殺してお宝は皆で分けようぜっ‼」
村人の中にはこんな過激な声を発する輩も当然出てくる
この世界でもゾンビは嫌われ者だった
「じゃがのぅ…マルク、お前さんのご先祖の墓を綺麗にしてくれたのもこのカズヤ君なんじゃぞ?お主はいつ墓参りをしたんじゃ?」
「ぐぬぬ…」
そう、俺が暇に明け透けて綺麗にした墓地も反感を抱く村民への取引材料にしたのだ
「じゃ、じゃあ村長‼このゾンビが絶対人を襲わないと約束してくれるなら俺達は何も言わないっ‼」
二重のエサ?に釣られた村民は最後の抵抗として己の安全を保証してくれと詰め寄った
「それはワシ、村長のシーラグが保証する。このカズヤ君は決してお主達を襲わない、そして万が一被害が出る事があればワシが全ての責任を負おう‼」
村長の鶴の一声で村民達は押し黙って了承の態度を取った
…ありがとう、村長




