005 ソロから脱出!
はい・・・・・・現状報告~。ただ今、見知らぬ女性と2人で、街にある、オンボロな家の中で隠れてます~。
・・・うん、どう考えてもおかしいよね!?なんで!?何でこうなった!俺はただ、町中を歩いていただけだというのに・・・
「あ、あの・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・ヒック・・・・・・ヒック・・・・・・」
うん、泣き止まないなぁ。何で泣いてるのかも、何でかくまって欲しいのかも分からない・・・・・・ドウシロト?
「あ、あの・・・・・・・・・もう泣き止んでくださいよぉ。」
俺が宥めていると、やっと落ち着いたようだ。
「・・・・・・すみません・・・」
「いえいえ。で、なんで匿って下さいなんか言ったんですか?追われているなら、ログアウトしたらいいでしょうに・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・あっ」
おい!気づいてなかったのかよ!
「はぁ・・・・・・」
「す、すみません・・・・・・パニックになって、それどころじゃなくて・・・」
「もういいですから、さっさとフードとっちゃいなさい。顔が見えないと、なんか怪しい人みたいなので・・・・・・」
「あ、はい。」
と、フードを脱ぐと・・・
「あ、あの・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
正直、ビックリするほどの美少女、もとい、美幼女がいるじゃないですか!髪色は薄い緑で、仄かなウェーブがかかっており、顔立ちは、そこらのアイドルと比べても、遜色無い、むしろ、この娘の方が可愛いといえる容姿だった。
「あの・・・・・・そんなに酷いですか?この見た目・・・・・・」
「いやいやいやいや!むしろ、めっちゃ可愛いです!天使です!はい!」
「はぁ・・・・・・・・・」
うん、幼女さんドン引きだよ。
ふぅ・・・・・・・・・まあ、落ち着けよ俺。深呼吸、深呼吸。
すぅーはぁー すぅーはぁー
「はい、落ち着きました。でも、なんで逃げてたんですか?っていうか逃げてたんですか?」
「はい・・・すこし前まで、パーティーを組ませていただいたんですけど・・・」
「フムフム・・・」
要約すると、こういう事だった。
彼女は、野良のパーティーを組んでレベル上げをしていた。
ただ、そのパーティーで狩りをしていたら、1人のプレイヤーが近づいてきて、そのパーティーを壊滅させ、最後にのこったこの娘が、全力で逃げてきたら、俺にぶつかったと・・・
「で、そのプレイヤーの特徴は?」
「それが・・・私と同じようなフードを被っていて、偽装していたので・・・」
「そうか・・・」
ちなみにこのフードは、偽装効果の付いているアイテムで、身長や、声音などを自由にいじることが出来たりする。
「それだと、ことフードを被っていた、えと……」
「ユイです。Y、U、Iでユイ。」
「で、ユイはフードを被っていたから、追われることはないんじゃ・・・」
「それが・・・戦闘している時に、少しだけ、フードが取れちゃいまして・・・」
「そうか・・・」
うーん・・・ここまで来ても、非戦闘エリアだし・・・でも、放って置けないよな・・・
「良かったらいっしょに行動します?そのほうが安全ですし・・・」
「いいんですか?」
「うん。ソロでやるのも、なかなかきついものがありますしね・・・」
特にユニークモンスターとかね
「それじゃあ、お願いします。」
「うん、よろしく。僕はハル、H、A、R、Uでハルね」
「はい!よろしくお願いします!ハルさん!」
という訳で、ユイがパーティーに加わった!
うん、幼女がヒロインって・・・いや、私も書く時は、同い年とかを想像してたんですが……何でこうなった・・・