1話
モント魔法学校から魔法使い見習いへ。
拝啓、魔法使い見習い様。此度はモント魔法学校への入学のご案内を許可されましたことお伝えします。
内封させていただきましたのは、我が校において、あなた様の身分を証明するためのものとなっております。
今日は僕の誕生日。いつもなら祝ってくれるのは相棒のオオカミ君だけだが、今年は思いがけないプレゼントがあった。
今日の朝に家のポストに入っていた封筒にはたった数行書かれた手紙と腕輪のようなものが入っていた。
腕輪は魔法がかかっているらしく、腕にはめてみると腕にちょうどいい形に変形するようになっていた。
「これがモント魔法学校の腕輪か。どう? 似合ってる?」
「あまり似合ってないな。腕にはめないで紐かなんかで首からつりさげた方がいいかもな」
「そうかな? でもそれだと腕輪の意味がないような」
「本当に行くのか? エストにとってはつらい場所になるぞ?」
おもしろく無さそうにこっちを見てるオオカミ君は心配そうな声だった。
長年付き合ってきたからわかったことだが、オオカミ君は僕のことに関して心配症だということだ。
「オオカミ君が言いたいこともわかるよ。僕の容姿のことなら大丈夫。やっと手に入れることができた夢へのキップなんだよ? ここで諦めるわけにはいかないよ」
「俺が気になってるのはそれだけじゃないんだがな。まあ、エストがそう言うなら俺はついていくだけだがよ」
「ありがとね。これから大変になるだろうけどこれからもよろしくね」
「あたりまえだ。だがな、俺の名前はオオカミ君じゃない。俺にはルックっていう名前があるんだ」
ルックは心配事が無くなったのか、いつも通りの不敵な笑みを浮かべていた。
「わかってるよ。ルック」
「それでいい。それでいつから入学なんだ?」
「えっとね。えっ!! 今日だよ!!」
封筒の裏に入学式の時間が書かれていた。
「走れば間に合うな。いくぞ」
「うん」
これから始まる学園生活にわくわくしながら、僕たちは急いで学校に向かって走り出した。




