24時50分 今日の事と次の事
掲載日:2026/09/25
24時50分。アロマの香りに包まれているのに、まだ眠りに落ちることができない。お気に入りのふわもこピンクのパジャマを着て、眠り慣れたベッドの上に居るのに、私は眠りに落ちることができないでいた。
メイクも落として、良い香りがする乳白色の滑らかなお湯に浸かって、身も心もリラックスしたはずなのに、眠りは私に訪れない。
寝室は暑くも寒くもなく、静かだ。静か過ぎるわけでもない。眠りを妨げるものなど此処には無いのに、なぜか眠りに落ちることができない。
あれは夢、だったのだろうか。
いや、違う。
私は、左手を掲げた。薬指には一粒のダイヤが輝く指輪が存在を告げていた。
お気に入りのレストラン。顔見知りの店員と目配せをする彼。少し落とされる照明に、ロマンチックな音楽。彼は私の前に跪き、そして言うのだ。
「結婚してください」
ああ。あぁ。
時計の針がコトリと音を立てて、次の時間を刻む。
私は、まだ眠れない。




