乂阿戦記1 エピローグ 変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女はキスで巨大ロボを召喚する
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エピローグ
私の名前は狗鬼絵里洲
今年12歳を迎える青の魔法少女
異世界スラルの冒険を終え私は地球に帰ってきた。
ひょんな事から魔法少女に選ばれ、トラックにはねられたと思ったら異世界に迷い込んで邪神退治の大冒険
最後は戦争に巻き込まれかけて命からがら地球に帰還
我ながら凄い経験だったと思う。
帰って来てからも大イベントの連続だ。
まず小学校の卒業と新しく入る中学校の準備、それと新しい家族との交流!
まずピンク色の派手なスーツを着たオジサンが私のパパだと言ってお母さんと結婚した。
まあ、今は籍を入れただけで結婚式は折見てするそうだ。
ちなみに性は夫婦別姓で私の苗字は狗鬼のまま
私の父さんの苗字は永遠田、下の名前は与徳、永遠田与徳、それが悪の組織ドアダ7将軍ヨクラートルの地球での名前らしい。
今は悪の組織を退社して普通のメディア系会社の社長をしてるそうだ。
実は与徳父さん地球に帰るなり獅鳳くんとユッキーを正式に養子にして私達と一緒に暮らしてる。
毎週土日にはドアダの首領にして永遠田グループ会長"永遠田加富"お祖父ちゃんがお土産をもって必ず遊びに来てくれる。
イブさんも一緒に来てくれてメイドさんの仕事をやってくれたりするのでメチャクチャ助かっている。
それと極たまにだけどナイトホテップこと永遠田グループCEO"永遠田左丹"大伯父様も獅鳳君に会いに来たりする。
ちょっと態度がぎこちないけどね。
ようやく日常を取り戻したはいいけど時々異世界での冒険を思い出し、共に旅した仲間達が恋しくなる事がある。
雷音、雷華、オーム、エドナ、ミリル、白水晶、鵺
皆とびっきりの私の仲間達だった。
大変な目にあったけど、またみんなと冒険をしてみたい。
そんな思いに駆られる時がある。
「……いつかまた会えるよね?」
ドアダの地球南極基地で解散する前、私達は皆で集合写真を撮った。
私はたまにその集合写真をアルバムから引っ張り出して眺めている。
写真の中の鵺は、相変わらず無表情だけどその奥に優しさがあるのがわかる気がする。
ミリルはいつも笑顔で元気いっぱいだ。
彼女の笑顔を見るとこっちも自然と嬉しくなる。
エドナは美人で浪花のお姉さんって感じかな。
そして白ちゃんは知的な雰囲気がある。
眼鏡とか似合いそう。
儚げで守ってあげたくなるような女の子って感じがする。
クールなオームさんもこの写真の中では薄っすらと笑ってる。
雷音と獅鳳は双子としか思えない様に息のあったポーズをとっている。
アホ兄がそんな二人の頭をクシャクシャに撫で笑っている。
雷華は真面目そうな雰囲気があるけど写真の中でも乙女の視線を獅鳳に向けてたりする。
ん〜可愛い♡
そしてちゃっかり写真の端に羅刹さんが混ざって腕を組みながらピースサインをしてる。
羅刹さんって意外とお茶目?
「みんな元気にしてるかなぁ」
そう呟きながらベランダから顔を出し、もうじき隣の家にやってくる引っ越し相手を待つ。
もう間もなく時間になるので、玄関から出て待つことにした。
(どんな人がくるんだろう)
そんなことを考えていると隣の家にトラックが止まった音がした。
いよいよかとワクワクしながら待っているとドアが開いて誰かが出てきたようだ。
「神羅お姉ちゃん〜♪」
その人影を見て私は驚愕した。
なぜならその人影があまりにも小さいからだ。
私より背の低い女の子がドアを開けてこちらに歩いてくるのが見えた。
その女の子は私の存在に気づいたようでこちらを向いて驚いたような顔をしている。
驚いてその子の顔をじっと見ているとその女の子は可愛いらしくペコリとお辞儀して私に話しかけてきた。
「はじめまして乂紅阿です!神羅お姉ちゃんはどこ?お姉ちゃんに会いにきたの〜♪」
その少女の声を聞いてますます混乱してしまう。
だって私この子の事よく知ってるから!
異世界スラルで会った雷音、雷華の末妹の紅阿ちゃん!
……って、え?
まさか今日来る引っ越し相手って!?
「ウ〜ス!よっ久しぶり!」
「こら紅阿!最初に挨拶するのはお母さんからだぞ!」
「や〜、だってクー早く神羅ネーネに会いたいんだもん!」
「え〜と、お久しぶりです絵里洲さん!」
え、雷音?え、雷華?それとその下の弟阿乱君だっけ?
「まったくもう……」
そう言いながら車の奥から出てきた女性は間違いなく雷音の母親ホエルさんだった。
つまりお隣さんのママになる人なんだけど……なんか若っ!?
雷音と親子とは思えないくらい若く見えるんだけど!?
あ、そうか、雷音の母親はウチのお母さんと一緒で魔法女神だから寿命が長くて見た目が若いままなのかも。
いやそれにしてもすごい美人なんですけど!?
うん、まあそれはいいとして問題はそこじゃなくてね、なんでこの人達がここに居るのかってことなのよ!
「やあホエルさん、遠路はるばるご苦労様です!」
「ヤッホー、ホエル!ようやく引っ越して来れたのね♪」
家の奥から父与徳と母ユノが顔を出し隣人を出迎える。
「ホエル母さん〜!」
ユッキーが嬉しそうに駆け寄りホエルさんに抱きつく。
「神羅姉様!」
「神羅お姉ちゃん!」
雷華と紅阿がユッキーに抱きつき、ユッキーも2人を抱きしめる。
「神羅お姉ちゃん、今日から一緒?」
「ええ、そうよ。よろしくね」
「やったー」
「神羅姉様、これからもよろしくお願いします」
「もちろん!」
呆けた顔で立ち尽くす私に雷音が声をかける。
「んだよ絵里洲、聞いてなかったのか?俺達一家は今日から地球で暮らす事になったんだぜ……まあ、俺は一年したらスラルに戻るつもりだけどな……とりあえず今年一年はお前と同じ学校とやらに通うことになりそうだ……」
雷音の言葉に私はハッとなる。
そう言えばお母さんドアダ基地でホエルさんと色々話しあったって言ってたっけ……
なるほどこういう事ね……
ってゆーかそれより同じ学校?
「お前が春から通う学校ってガープ爺ちゃんが運営する魔法学園なんだぜ。
その学校って俺達みたいな地球外から来た留学生が集まる学校でミリル、オーム、エドナ、鵺、白も今年から入学する予定らしいぞ?」
ってオイオイ…マジ?
「あ、コレつまらない物ですか引っ越し祝いにどうぞ」
雷音君達の弟阿乱君が折り菓子を持ってペコリと挨拶する。
う〜ん行儀のいい賢い子だ。
雷音も見習いなさい!
「おい雷音、荷物を運ぶからお前も手伝え!」
「あいよ姉ちゃん!」
姉の羅刹さんに呼ばれ雷音が引っ越しトラックに駆け寄る。
するとすかさず弟妹達が一斉に駆け寄った。
「兄よ、私も手伝うぞ!」
「ぼ、僕も手伝います兄さん」
「じゃあクーも〜」
結局全員がゾロゾロと荷物を運び出す。
その様子を見て私は思わず笑ってしまった。
全くどいつもこいつも相変わらず騒がしいったらありゃしない。
でもそれがなんだか懐かしく感じるんだよね。
そんな事を思いながら私は皆と一緒に荷解きを始めたのだった。
案外早くまたみんなと冒険したりするのかな?
私はそんな予感を感じ口元がゆるんだ。
あ、騒ぎを聞きつけアホ兄と獅鳳も降りて来た……
ー完ー
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