乂阿戦記5 EXステージ 六道魔人テスカトリポカ-10 リハリアを追え!
作者のGoldjごーるどじぇいです!
この物語は、勇者✖魔法少女✖スーパーロボット✖邪神✖学園✖ヒーロー✖ギャグ✖バトル…
とにかく全部乗せの異世界ファンタジー!
「あれ?これ熱くない?」「このキャラ好きかも?」「展開読めない!」
となってくれたら最高です。
良ければブックマークして、追っかけてくださいね
(o_ _)o
テスカトリポカにより堕天させられたケツアルカトルーーー
もはや「小デブ」などと呼ばれた温和な姿はどこにもない。
白銀の鱗は鋭く尖り、翼は夜空そのものを覆うほど巨大。
その瞳には紅い狂気が宿り、見る者の魂を凍らせた。
「ヴウウウゥゥオオオオオッ!!」
ケツアルカトルの咆哮が戦場を震わせた瞬間、地上の建物が一斉に軋み、窓ガラスが爆ぜた。
ただの音ではない。――その声には魔法少女たちの断末魔が幾重にも重なって聞こえたのだ。
雷音は思わず耳を塞ぎかけて、手を止める。
「こいつ……声に“歌”が混じってやがる……!」
白竜の口から放たれたのは、ただの光線ではなかった。
炎、氷、雷、毒――複数の魔女の力が絡み合い、見るだけで吐き気を催す呪いの奔流だった。
空気そのものが血の匂いを帯び、幻覚のように少女たちの影が周囲を取り巻いていた。
テスカトリポカが生贄にした魔法少女の魔力を、無理やり竜に縫い付けているのだ。
「ふざけんな……倒せばケツアルカトルごと殺しちまう……」
獅鳳が苦い顔で呟く。
その言葉に雷華も唇を噛んだ。
「けど……止めなきゃ、全員死ぬ!」
そうだ。
いまや目の前の巨竜は「敵」以上のもの。
このまま放置すれば、街も仲間も、一瞬で灰になる。
直前まで雷音が女体化ポーズでふざけていた空気は、完全に吹き飛んでいた。
軽口の余韻すら許さぬ圧倒的な“異質さ”が、白竜の存在感そのものに宿っていたのだ。
「……来るぞ!」
雷音が剣を構えた瞬間、ケツアルカトルの口腔が白熱する。
次の瞬間、解き放たれたのは――
炎でも雷でもなく、複数の属性が絡み合った“魔女の呪歌”そのものだった。
雷音と獅鳳と雷華と紅花が叫びながら巨大な機械神を操縦する。その手にはそれぞれ雷の魔剣ドゥラグラグナと炎の魔剣クトゥグァが握られている。
「まずは奴の動きを見極めよう!」雷音が指示する。
「うん!!」
獅鳳は機械神ドゥラグラグナの右腕を伸ばし、魔剣を構えた。
「雷刃・迅雷崩界!」
雷華が機械神クトゥグァの左腕で魔剣を振るう。
「炎刃・灼天破断!」
2つの巨大なエネルギー波が激突し、衝撃波が辺り一面を覆い尽くす。
その隙をついて巨竜ケツアルカトルが動いた。
「グオォォォッ!!」
白竜の口から眩い光線が放たれる。その閃光は二人の機械神を直撃したかに思われたが、次の瞬間……
「バリア!」
雷華の声と共に、真紅のバリアが出現し光線を受け止めた。
「すごい!よくやった雷華!」
「まだまだよ!」
雷華の目がキラリと輝く。その瞳には強い意志が宿っていた。
「紅花!次はあなたよ!」
「うん!任せて!」
紅花は機械神クトゥグァの右手を振り上げると同時に魔法を唱えた。
「ファイヤーストーム!」
巨大な炎の渦巻きが現れ巨竜を飲み込んでいく。しかし……
「甘い!そんな程度で勝てると思うのか?」
操っているテスカトリポカが叫びケツアルカトルの目が妖しく光った次の瞬間―――
「ギガントクロー!!」
白竜の爪が伸びて炎の渦を切り裂く。
「嘘っ!?」
雷華たちの驚きの声も虚しく巨竜ケツアルカトルは反撃に出る。
「グルアアアッ!!」
その咆哮と共に全身から無数の氷の矢が放たれた。
「くそっ!避けきれねえ!」
「ダメだ!!」
雷音たちは必死に回避しようとするが間に合わない!
「やられる!!」
まさに絶体絶命のピンチだったその時―――
「待てぃ!」
突如、天空から声が響いた。白い雲を割って、一人の青年が降り立つ。
その背には陽光を反射する大剣、足元の雲は龍のようにうねっていた。
「……あ、あれって伝説の最強勇者ギルトン!?」
誰かが息を呑む。伝説の超戦士の名だ。
青年は笑みを浮かべ、軽く手を振った。
「オッス!待たせたな――俺が来たからには、もう世界は滅びねぇ!」
彼はニッと笑って言った。
「さあ、みんな!一緒に戦おうぜ!!」
場面は変わって狗鬼漢児ことHEROアーレスタロスと戦闘パートナーのアクア
彼らはテスカトリポカ達を影で操るリハリア将軍をさがしている。
ジャムガの予測によるとリハリアは神殿の地下深くに隠れ、邪神軍団を強化する儀式を続行しているはすだ?
「畜生め……どこに隠れやがったんだリハリア!」
HEROアーレスタロスの姿となった狗鬼漢児は、崩れかけた神殿の中を疾走していた。彼の全身からは蒸気のようなオーラが立ち上り、青の装甲が鈍い光を反射している。彼の右手には巨大な拳銃型武器が握られていた。
「落ち着いて下さい。狗鬼先輩!」
並走するアクアが冷静に叫んだ。彼女の青い魔法少女衣装は汚れひとつなく、右手に持った水晶のような杖が淡い光を放っている。
「私たちの使命はリハリアを見つけ出し、この邪神召喚儀式を阻止すること。闇雲に走り回っていても無駄よ」
二人の視線は神殿内部に向けられた。すでに上層部分は戦闘で破壊され、瓦礫と煙が漂っている。彼らは中央の広間を目指していたが、そこには何もない。
「おかしいな……ジャムガの情報によると、ここが祭壇のはずだが……」
アーレスタロスが足を止める。広間の床には古代文字が刻まれており、中心には大きな魔法陣がある。しかし今はただの石材に過ぎない。
「待って!この床……下に空間があります」
アクアが杖で床を調べる。彼女の魔力が床面に反応し、一瞬だけ薄い光が走った。
「よし!ぶち抜いてみるか!」
アーレスタロスが拳銃を床に向け、発砲。轟音と共に石材が砕け散り、大きな穴が開いた。
「やっぱりあった!地下通路だ!」
彼らは躊躇なく穴に飛び込んだ。
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螺旋階段を降りていくと、徐々に空気が湿気を帯びてきた。壁面には松明が灯されているが、その光量は薄く、通路全体を照らすには至らない。
足元には血のように赤い水滴が滴り、壁には“七罪の魔女”を象った古代文様が刻まれていた。
そこから漂う禍々しい気配は、ただの水ではなく、生贄の血そのものだと悟らせる。
「なんだこれは……不気味だな」
アーレスタロスが眉をひそめる。
「気をつけて下さい。これは生贄の血かもしれないわ」
アクアの声には緊張が混じっている。彼女は杖を握りしめ、前方を警戒するように光を放った。
通路の奥に大きな扉が見えた。それは鉄製で、無数の棘と鎖で飾られている。扉の前には二人の黒装束のジャガーマンたちが立っている。
「見張りだ!行くぞアクア!」
アーレスタロスが拳銃を構えようとした瞬間——
「待って!」
アクアが彼の腕を掴んだ。
「正面突破は危険ですよ。私に任せてください」
彼女は杖を高く掲げると、呪文を唱え始めた。
「ルミナ・ディルーション!」
杖からあふれた青い光が水膜のように二人を包み込む。
滴る水滴すら屈折して消え、アーレスタロスとアクアの姿は揺らめきながら視界から消え去った。
「すげえ……これがアクアの魔法か」
「し、漢児先輩小声で。これ水の屈折で姿を消してるだけだから、気配までは消せませんよ……」
二人は息を潜め、見張りの横を通り抜けた。扉の先は広大な地下空間だった。
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