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乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


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乂阿戦記5 終章 ああ、クィン、どうして君はクィンなんだ?-12 チェイテ血戦

作者のGoldjごーるどじぇいです!

この物語は、勇者✖魔法少女✖スーパーロボット✖邪神✖学園✖ヒーロー✖ギャグ✖バトル…

とにかく全部乗せの異世界ファンタジー!

「あれ?これ熱くない?」「このキャラ好きかも?」「展開読めない!」

となってくれたら最高です。


良ければブックマークして、追っかけてくださいね

(o_ _)o



「ふむ、両者の意見は平行線を辿っているようだな」


チェイテ城内で起きたドアダ、乂族連合軍vsナイ、ディオニトロ率いる11人委員会の戦闘を見ながら、龍麗国事実上の国主ユドゥグが静かに言った。


彼らはチェイテ城上空に浮かぶ飛行戦艦プルコブソンの指令塔で、城内の戦闘の様子を注視していた。


今チェイテ城では、十万の兵が火花を散らし、空には魔導砲、地には戦車、祭壇には血の魔法陣が輝いている。


最高指令官ユドゥグの冷静な眼差しは、軍議会場の緊張した空気をさらに張り詰めさせた。



「ドアダや11人委員会の要求は理不尽です!我ら龍麗国を植民地扱いにしようという魂胆が見え見えです!」


副司令官の葵遍あおいあまねが声を震わせながら反論した。



「しかし、現状のままでは互いの不信感は増すばかり。一度冷静になって考える時間が必要ではないか? 彼奴はチェイテ城の外のエリアには決して破壊の被害を起こさないと確約したのだろう?」


真ユトゥグの問いに葵遍あおいあまねがハイと答えた。


ユドゥグは窓の外を見やりながら言った。


チェイテ城には黒煙が立ち上り、既に戦端が開かれていることを示していた。



---



11人委員会軍とドアダ帝国の間では、すでに小競り合いが始まっていた。


チェイテ城警備隊とドアダの前線部隊が衝突し、双方に死傷者が出始めている。



「ドアダ軍が場内に侵入しました!数は約5千!」


伝令が息を切らしながら報告した。



「迎撃せよ!大使館と言えどチェイテ城は、我々の領土!我々の領土は一歩たりとも渡さん!」


チェイテ城城主エリザベートが剣を掲げて叫んだ。


彼女の周りには11人委員会の精鋭部隊が集まっていた。



「エリザベート様、お気持ちは分かりますが、このままでは双方に無用な犠牲が……」


副官ナルチーゾが懸念を口にした。


その時だった。


「うっ……!?」


突然、部屋の空気が変わった。


「この気配は……!?」


エリザベートは直感した。


「まさか……あの男が……!?」


「エリザベート様……」


ナルチーゾの声が震えていた。


「ああ、間違いない。阿烈だ」


エリザベートの言葉に、他の幹部たちも一斉に警戒態勢を取った。


「どこだ? どこにいる?」


エリザベートの問いに、ナルチーゾが答えた。


「城の正門から300メートルほど先に、阿烈の気配を感じます」


「300メートル……」


「はい。それと……」


「それと……?」


「阿烈の横に蛇王ナイトホテップもいるようです」


「ふざけるな!! チェイテ城は私の領土だぞ!他国の勢力が何故我が領域に……!!」


「情報は間違いありません」


「くそっ……!」


エリザベートは苛立ちを露わにした。


「すぐに戦闘準備を整えろ。全兵士を城内へ。敵を迎え撃つぞ!」


「はっ!」


命令を受けて、ナルチーゾはすぐに行動を開始した。


「ふぅ……」


エリザベートは深呼吸をして冷静さを取り戻す。


「来るなら来なさい。我が精鋭軍が必ずお前達を倒してやるわ」


そう言ってエリザベートは愛剣を手に取った。


一方、チェイテ城の正門前ではドアダ帝国軍とナイ神父が率いる11人委員会直轄軍が睨み合っていた。




2つの軍隊が戦争を開始する



チェイテ城の前庭はたちまち戦場と化した。


空気を引き裂くような音と共に、無数の魔法弾が飛び交い、地面を揺るがすほどの衝撃波が広がる。


両軍の兵士たちはそれぞれの旗印を掲げ、決死の覚悟で前進していた。



紅と黒の聖戦 ── 地獄の門が開かれる



黒き城が血に染まる



かつては神の恩寵が宿っていたと伝えられる、遥か古の聖堂。


今はすでに人の手を離れ、闇と呪いに満ちた吸血鬼の根城と化していた。



その中心、黒き祭壇の棺の中にて。


ディオニトロによって運ばれた悲運の恋人達──亜突あどるとアン・クィンが、深い眠りの中にいた。


まるで古代の封印器のように、彼らの肉体には複雑な魔術紋が生体コードのように絡み合い、二人の身体は赤黒い結晶に包まれようとしていた。



その傍らに立つ、光を拒絶する存在──闇王ディオニトロ・ルフバッカス



「“運命の鍵”……ふたりを揃えて棺に封じたのは正解だったな。亜突の改獣と、姫君の血。この二つが揃えば、かの“三聖塔の門を開く鍵”を再現できる……そう、時空大鍵をな」



彼の微笑は、世界の崩壊を予告する序章に過ぎなかった。



闇王の命で、吸血鬼軍団の幹部たちが城内に布陣する。



・スサノオミカド:階層最深部の地下訓練場の防衛にあたる。全身から100%の闘気を放ちながら迎撃体勢を整える。


・エリザベート・バートリー:礼拝堂にて血の祭儀を執行。クィン・クイーンを捧げ、巨大な魔方陣を発動中。


・ナイ神父:城の大書庫にて、異界と接続するための“鍵”を解読中。その背後では、ナイアルラトホテップの触手が蠢く。



それは、破滅の前夜。



だがそこに、銃と機械の混成軍が、地獄の城へと侵攻を開始していた──。





誘拐された子女を救出するという建前でドアダ軍が突入する。



「突入せよ。標的は今代の時空大鍵アンドラスと、龍麗国の王女アン・クィン。捕縛優先、妨害する敵への殺傷は許可する」



指令を下すは、紫黒の将──ナイトホテップ。


戦国の梟雄は、再びの覇業を胸に、科学と兵力の粋を率いて城門を打ち破った。



先鋒は人工戦乙女、イブ・バーストエラー。


冷徹なるAIが神域を汚す吸血鬼たちをスキャンし、次々とその胸に砲弾を突き立ててゆく。



イブ:「対象・不死種。パターンαの排除モードへ移行」



その後方をキャプテン・ダイナマイトボマー率いる重装機兵部隊が突入。


そして、聖堂への巨大な正門を粉砕するのは、闘気を纏った覇王。



「この拳が求めるは、真の強者のみ。ディオニトロ……スサノオ……ナイ神父……貴様らにこそ相応しい!」


灰燼の覇王乂阿烈が咆哮を上げる。



さらに、脇から戦術支援を行うのは、阿烈の副官乂羅刹


乂族精鋭部隊を指揮しながら、冷徹な表情で指示を飛ばす。


「吸血鬼共は頭を狙え。心臓に銀弾を打ち込み、焼けるまで撃ち続けろ!」


戦争が始まった。



チェイテ城吸血鬼軍とドアダ軍。


最初の激突は、礼拝堂で行われた。



バートリーの血魔法陣が発動する寸前に、イブが乱入。


魔力とテクノロジーの激突が空間をゆがめ、祭壇の柱が吹き飛ぶ。


イブvsエリザベートの第二ラウンドが始まろうとしていた。


「敵性反応:快楽と殺意の混合型。危険度、特級と認定」


「あらあら、イブちゃん、冷たいわねえ♡ でもそういうの、嫌いじゃないわ……♡」


光と血が衝突した瞬間、礼拝堂のステンドグラスが一斉に砕け、紅い破片が雨のように降り注いだ。


挿絵(By みてみん)



一方、書庫では──


ナイ神父が時空大鍵の召喚儀式を進めながら、羅刹の銃撃を軽く躱していた。


「戦争は楽しいな、ラスヴェードよ。血も肉も、皆──悦楽に変わる」


「……ち、あんた、いっぺん火炎放射器で炙られた方がいいわね」



こうして、神と魔と人とが入り乱れる大戦──“チェイテ血戦”が幕を開けた。




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