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乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


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乂阿戦記5 幕間の章 ああ、亜突、貴方はどうして亜突なの?-14 改獣ブレイドブルー覚醒

作者のGoldjごーるどじぇいです!

この物語は、勇者✖魔法少女✖スーパーロボット✖邪神✖学園✖ヒーロー✖ギャグ✖バトル…

とにかく全部乗せの異世界ファンタジー!

「あれ?これ熱くない?」「このキャラ好きかも?」「展開読めない!」

となってくれたら最高です。


良ければブックマークして、追っかけてくださいね

(o_ _)o



亜突は突然のことに驚いたが、すぐに冷静さを取り戻し、クィンの姿を求めて祭壇の方へと走り出した。


「クィン様!どこに!?」


亜突が祭壇に到着すると、そこには驚くべき光景が広がっていた。


リハリア・イーグスとシャチ・イーグス達が祭壇の周りを囲み、儀式の継続を行っていた。


祭壇の中心には巨大な鏡が置かれ、その中にクィンの姿が映し出されていた。


「クィン様!?」


亜突が叫ぶと、鏡の中のクィンが彼を見つめた。


「亜突………」


彼女の声は弱々しく、まるで囚われの身であるかのように見えた。


亜突は剣を構え、リハリア親子に向かって言った。


「おのれリハリア! クィン様を解放しろ!!」


「ふふふ……亜突よ……お前の力など知れたものだ……」


リハリア・イーグスが嘲笑した。


「だが、その熱意は評価してやろう……クィンは月に封じられし六道魔人の力を取り込むために必要な存在だ。安全弁たる彼女を介さず六道魔人を解放すれば世界は滅びる。それはお前も望んでいないはずだ」


亜突は激怒した。


「クィン様を道具扱いするな!彼女は人間だ!」



その時、突如として空から巨大な光が降り注いだ。


「なっ……!?」


リハリア親子と亜突が驚いて空を見上げると、そこには黄金の輝きを放つ巨大な月が浮かんでいた。


「あれは……!?」


亜突が驚きの声を上げた瞬間、月の光が亜突を包み込んだ。


「クィン様……!」



亜突の脳内にクィンの声が聞こえてくる。


(亜突……変身して……)


亜突は駆け寄ろうとしたが、リハリア親子の護衛たちが彼の行く手を阻んだ。


亜突は自然と変身の口上を述べていた。



「青き月よ! 俺に愛するものを守護る力を! 改獣解放! 変! 神! ブレイドブルー!!」


挿絵(By みてみん)


青白い月を背に、亜突が青いHEROブレイドブルーに変貌をとげる。



「い、いかん! 奴をクィンに近づけさせるな!!」


シャチが叫んだ。


「クィンクィーンは我らのもの!誰にも渡さぬ!」


「黙れ!」


ブレイドブルー(あどる)は剣を振るい、護衛たちを次々と倒していった。



「ちい!ならば新しい戦力を補充するまでだ」


そう言ってリハリアは召喚魔法の詠唱をする


「アバダ・ケダブラ!(死ね)」



クスクスクス……と、不気味な笑い声が祭壇の奥から木霊した。

白いドレスをまとい、顔立ちは皆同じ。無数の小さな魔女たち――アイナクィンが影から姿を現した。

彼女たちの瞳は紅に濁り、口元は裂けるような嗤いを浮かべている。


「ご主人さまぁ……」

「ボクたちが……裂いてあげるよォ……」


低く囁きながら、群れとなって一斉に飛びかかってきた。


「亜突ッ! 気をつけろだ! あいつらは幻影じゃねえ、本物の眷属だ!」

ギルトンの声が岸辺から響く。


「分かってる!」

ブレイドブルーは蒼い剣を抜き放った。


――ギィィン!


その一閃と共に、月光を帯びた斬撃が宙を走る。

先陣を切った数体のアイナクィンが蒼白い光に飲まれ、煙のように四散した。


「クスクスクスクス! 痛いよォ! でも楽しいィ!」

残りの群れは怯むどころか狂喜しながら襲い来る。

四方八方から伸びる爪、舞い散る黒い羽根、幻惑の笑い声――。


「邪魔だああああッ!!」


ブレイドブルーは渾身の力で剣を振るう。

その刃は月光と共鳴し、蒼い閃光が幾筋も走った。

斬られたアイナクィンが次々と霧散し、夜空に悲鳴が溶けていく。


「まだだ……! まだ来る!」

無数の影が空を覆う。だが亜突の瞳には恐れはなかった。


「俺は――クィン様を守る! 何度だって斬り伏せる!!」


剣を構えるその姿は、青き月を背負った守護者そのものだった。




一方、リハリア父はクィンを囲む儀式を続けていた。


「もうすぐだ……もうすぐ我らは六道魔人の力を手に入れられる……」


リハリア・イーグスは微笑みながら言った。


しかし彼の表情には焦りの色が見えていた。


ブレイドブルー(あどる)の鬼神の如き奮戦が予想外だったのだ。


「く、このままでは亜突に邪魔されてしまう……」


リハリアが呟いたその時、月の光に包まれていたクィンの体から突如として紫色の光が放たれた。


その光は祭壇全体を覆い、リハリア親子たちの動きを封じた。


「これは……!?」


ブレイドブルー(あどる)は驚きの声を上げた。


祭壇の上には、先ほどまでとは全く違う姿のクィンが立っていた。


金色の髪は長く伸び、その瞳は血のように赤く輝いていた。


全身から発せられる不気味なオーラは、まるで魔物のようだった。


「クィン様……!?」


ブレイドブルー(あどる)が恐る恐る声をかけると、クィンはゆっくりと振り返った。


彼女の顔には笑みが浮かんでいたが、それは亜突が知っている優しい笑みではなかった。


「亜突……私はもう人間ではない……」


クィンの声は冷たく、機械的だった。


「私は儀式でアイナクィンシステムと融合した……。もう誰にも止めることはできない」


リハリア・イーグスが前に出た。


「クィン・クィーン……いや、アイナクィン統括者よ……我らのために力を貸してくれ」


クィンは黙って頷いた。


「さあ……我らが妖魔帝国勝利への儀式を始めよう……」


リハリアが呪文を唱えると、祭壇に置かれた装置が動き出した。


クィンがリハリアの息子シャチに手をかざし、亜突にしたのと同じようにシャチに力を与えていた。


「は、ははは!素晴らしい!これが改獣の力か!!」


クィンから力を授かったシャチが哄笑をあげていた。



その光景を見て亜突は絶望感を覚えた。


「クィン様……どうして……」


亜突は涙を流しながら呟いた。


その時、どこからともなく声が響いた。


「亜突……まだ諦めるな……」


声の主は誰か分からなかったが、亜突は直感的にそれが味方のものだと感じた。


「亜突!まだ間に合う!あの装置を破壊すればクィンちゃんは元に戻るだ!」


岸からギルトンの声が聞こえてきた。


亜突は我に返り、祭壇に向かって走り出した。


「クィン様!目を覚ましてください!俺はあなたを助けに来たんです!」


亜突の叫びにクィンは一瞬動きを止めた。


しかしすぐに再び儀式に戻り始めた。


「クィン様!」


亜突が叫ぶと同時に、背後からギルトンの声が聞こえてきた。


「亜突!急げ!あの装置を壊すんだ!」


亜突が振り返ると、ギルトンとメティムとヴァルシアが飛び出してくるのが見えた。


「みんな!ありがとう!」


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