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乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


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乂阿戦記5 第五章 吸血女王エリザベート・バートリーの淫靡な宴-10 雷音とファルフィン団

作者のGoldjごーるどじぇいです!

この物語は、勇者✖魔法少女✖スーパーロボット✖邪神✖学園✖ヒーロー✖ギャグ✖バトル…

とにかく全部乗せの異世界ファンタジー!

「あれ?これ熱くない?」「このキャラ好きかも?」「展開読めない!」

となってくれたら最高です。


良ければブックマークして、追っかけてくださいね

(o_ _)o


カイトーとジャムガが言葉を交わしていると──背後から軽い声が飛んだ。


「……あれ、カイトーさん?」


振り返れば、見慣れた顔ぶれがそこにあった。


「オッス! カイトーのおっちゃん、お久しぶり!」

「おやおや? エリザベートに拘束されてるって聞いたのに、もう脱獄済みとは……ほんと、縛り甲斐のない男だねぇ」


立っていたのは、鵺といつも行動を共にする少女・永遠田神羅、乂家の三男坊・乂雷音、そしてロキ・ローゲ。


挿絵(By みてみん)


「おー、お前らか! 久しぶりだな、元気にしてたか?」

互いの顔を見て、自然と笑みがこぼれる。短いが温かい再会の挨拶が交わされた。


カイトーは改めてロキに視線を向ける。

「で、なんでお前までここにいるんだ、ロキ?」

「やあ、久方ぶりだねー?」

「……で、今度は何を企んでやがる?」


ロキが口を開く前に、雷音が間髪入れず割って入った。

「俺が連合軍の誘拐捜査チームから外されたって愚痴ってたら、ロキが『じゃあ一緒にファルフィン団と人質助けに行こうぜ』ってさ」


カイトーは半眼になり、低くため息をつく。

「おいおい乂家の坊主……危ない橋渡って大丈夫か? ファルフィン団もロキも、笑顔で懐にナイフ忍ばせる連中だぞ」

「平気平気。団長のジャムガさんなんて俺の親戚のおっさんみたいなもんだし──それに俺、強いし♪」


胸を張る雷音に、カイトーは呆れ顔。

「……そういう奴が一番先に死ぬんだよ。死亡フラグを立てるんじゃない若人」

それでも、戦力が増えるのは悪くないと内心で頷いた。



一方その頃、ファルフィン団本部では──冷たい緊張が支配する会議が開かれていた。


「これより、第2回緊急幹部会を始めます」

議長を務める葵遍あおいあまねの声は、抑えた低音ながらも不思議とよく通る。

その瞬間、団員たちは背筋を伸ばし、一斉に起立した。


「まずは現状報告からです」

副官・屍紫かばねむらさきが前に進み出る。

「我々が掴んだ情報によれば……鵺姫様は行方不明。おそらく敵の手に落ちている可能性が高いかと」


ざわめく空気を、葵遍は指先で机を軽く叩き、鎮めた。

「──つまり、一刻も早く鵺様を見つけ出す必要がある」


屍紫が小首を傾げる。

「でも、どうやって? 手がかりもないのに」


葵遍はゆっくりと唇の端を吊り上げた。

「手は打ってあります。ジャムガ様がロキから借りた──鵺様の居所を探知できる装置です」


彼女が机に置いた装置が、低く唸りを上げて起動する。青白い光の地図が浮かび、点滅する一点が部屋の全員の視線を奪った。


「これが現在位置。距離はあるが……これで捕捉可能です」


屍紫が片手を挙げる。

「じゃあもう、突撃の準備はOKってこと?」

「もちろんですよ」葵遍は即答する。

反論は一つもなく、室内は静まり返った。


「──では出発しましょう」

淡々と告げたその声音に、全員が迷いなく頷いた。



同じ頃、先行潜入していた雷音たちはチェイテ城の研究室にいた。


「……『12月天使計画』……これが、誘拐されてアイナクィンに改造された少女たちの記録か」

雷音は厚いファイルをめくる。そこには、目を背けたくなる改造の記録と、経過写真が整然と並んでいた。


「……マリアン・クシナダ……あれ? この名前……」

ページをめくる手が止まる。

レナスから聞いたデイウォーカー事件の被害者の名。そして添えられた写真──背の高い黒髪の女。かつて「ポポポポ」と意味不明な言葉を口にしていた彼女だ。


「そうか……あの事件でさらわれ、改造されて……その後、アイナクィンに……」

しかし雷音の眉間には皺が寄る。

「……なぜ吸血鬼にならなかった? それとも……」


その時、資料の端に奇妙な記号が目に入った。走り書きのようだが、読み取れない。

ただ、直感が告げていた──これは単なる備考ではない。まだ裏がある、と。


「あれ?クシナダの他にも3人脱走者がいる。その3人はクシナダと違って今も逃亡中なんだ。けどなんだろう……この3人あれだよな? ナイアの側近サキュバスの3人娘たちだよな?」


ページを閉じた雷音の背筋を、冷たい予感が走り抜けた。

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