表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

420/514

乂阿戦記5 第四章 鏨夕は誘拐された友達を助けたい-6 ルシルvsアンドラス

作者のGoldjごーるどじぇいです!

この物語は、勇者✖魔法少女✖スーパーロボット✖邪神✖学園✖ヒーロー✖ギャグ✖バトル…

とにかく全部乗せの異世界ファンタジー!

「あれ?これ熱くない?」「このキャラ好きかも?」「展開読めない!」

となってくれたら最高です。


良ければブックマークして、追っかけてくださいね (o_ _)o


挿絵(By みてみん)


その動きはとても素早く、目で追うことすら困難なほどだった。


一瞬で距離を詰められてしまい、避ける間もなく首を掴まれてしまった。


そのままギリギリと締め上げられてしまう。


息ができなくなり意識が遠のいていく中、何とか逃れようともがくがビクともしない。


やがて完全に力が抜けたところでようやく解放されたかと思うと今度は腹に拳を叩き込まれた。


鈍い痛みが腹部に広がると同時に口から胃液が吐き出される。


苦痛に耐えかねていると今度は足を払われ転倒してしまった。


そこへ馬乗りになると再び首を絞められる格好になった。


必死に抵抗を試みるがびくともしない。


「相変わらず寝技対策がなってない。寝技が苦手なら、せめて最後までテイクダウンを取られない戦い方を身につけろと指導したはずだが?それとも忘れたのか?だとしたらもう一度体に教え込まないといけないな」


そう言うとさらに力を込めてきた。


もうだめだと思ったその時、急に手を離されたので慌てて飛び起きた。


雷音が見かねてアンドラスに襲い掛かったので逃げることができたのだ。


「俺の前で女の子に手を出しやがって!」


ルシルを痛めつけられた雷音は怒り心頭のようだ。


アンドラスはそんな様子を見て満足げな表情を浮かべると、処刑宣告を告げた。


「さて、それではそろそろ終わりにしようか」


その言葉を合図にするかのように周囲の空間が歪み始めるのを感じた。


(まずい!何か来る!?)


とっさに身構えた瞬間、目の前に現れたものに愕然とした表情を浮かべた。


それは巨大な異形の姿だった。


「デビル・フレア・ボム!」


アンドラスが指を鳴らすと、宙の残留術式が束ねられ、一点に収束した光が“顔”を形づくる。


次いで生まれた無数の火珠が一斉に炸裂し、衝撃波が壁を撓ませた。



それら爆発余波が一斉に襲いかかるのを見た雷音は、慌てて回避行動を取るが間に合わない。


だがここで諦めるわけにはいかないと思い、必死になって衝撃を耐えていたその時だった……

突如として何かが割り込んできたかような感覚がきたかと思えば、衝撃の奔流から解放され、同時に地面に投げ出されたのだ。


「プラズマ・キャビテーション・バリア!」

電離の膜が雷音とルシルを包み、爆圧の牙を鈍らせた。砕ける床と入れ替わりに、二人は地面へ転がり出る。


気絶状態から回復したプラズマゼットが間一髪のところをバリアを貼って守ってくれたのだ!


おかげで助かったのだが、このままでは埒が明かないと考えた雷音は覚悟を決めると叫んだ。


「こうなったら一か八かだ!いくぜっ!!」


そう叫ぶと雷音は大きく息を吸い込んだ後、空に向かって咆哮を上げたのだった。


すると彼の体が眩い輝きを放ち始め、それと同時に全身に力が漲ってくる感覚を覚えた。


次の瞬間、身体中の筋肉が膨張し始め、着ていた女服がビリビリと音を立てて破れ散っていった。


そして手足が伸び、骨格が変形していくにつれ身長も伸びていき、それに合わせて体毛が抜け落ちていく。


それに伴い顔つきも徐々に変化していき、ついには赤いドラゴンの姿になった!


これこそが魔剣クトゥグァの力を解放した姿なのである!!


変身を遂げた彼は雄叫びを上げると一直線に突進していった。


それを迎え撃つべくアンドラスもまた動いた。


両手を前に突き出すとそこからエネルギー弾を発射した。


しかし、命中するかと思われた瞬間、突然姿を消したのである。


驚く暇もなく背後から気配を感じ取ったアンドラスは振り向きざまに蹴りを放った。


だがそれも空振りに終わったばかりか、逆にカウンターを受けて吹き飛ばされてしまうのだった。


「ちい! なるほど、炎をジェット機のように噴出しての高速機動、それがお前の能力というわけか……」


そう言いながら立ち上がるアンドラスであったが、その表情には余裕があった。


「ああ、その通りだよ!これが俺の特殊能力さ!ゼット先輩、俺の背中に乗ってくれ!俺の高速機動と先輩のプラズマ砲撃で空中爆撃してやろうぜ!このまま一気に決めるぞ!」


それを聞いたゼットはすぐに指示に従った。


そして2人は背中を合わせるように立つと、お互いに頷き合った後に敵めがけて突っ込んでいった。


ドラゴンと化した雷音がプラズマゼットを背に乗せ空宙からアンドラの周りを旋回する。


飛龍の背に乗ったゼットがプラズマキャビテーションキャノンを放つ!


それを見たアンドラスはやれやれといった表情を浮かべながらも迎撃態勢を取った。


「愚かな、返り討ちにしてくれるぞ!」


2人がぶつかり合う寸前、突如部屋の虚空から無数の光が出現し、雷音達に向けて降り注いだかと思うと爆発を起こした。


「「うわああああああ!!」」


その衝撃で辺り一面が吹き飛ぶ中、雷音とゼットは辛うじて生き残ったが、共に満身創痍の状態であり、とても戦える状態ではなかった。


そんな中、唯一無傷で立っている者がいた。


――ルシル・エンジェルであった。


彼女は鋭い眼差しで周囲を見渡した後、ゆっくりと口を開いた。


「……私たちの学園の女生徒を攫ったのはあなたたちの仕業なんですか?」


そう言うと同時に彼女の周囲に翠色の光が出現した。


光は瞬く間に広がっていき、やがて一つの形を成していった。


その光景を目にした者たちは驚愕のあまり言葉を失っていた。


何故ならそこにいたのは紛れもない『天使』だったからだ。


しかもただの天使ではないことは一目瞭然である。


なぜなら背中に生えた翼は虹色に輝いており、全身からは神々しいオーラを放っているのだから……!


そんな彼女の姿を目の当たりにしたその場の皆は口々にこう言った。


「まさか……改獣ラ・ピュセルの力を引き出しているのか……?」


天使が苦手である悪魔テンタクルルーはブルブル震え怯えだしている。


それほどまでに圧倒的な存在感を放っていたのだ。


そんな周囲の反応を他所にアンドラスは無言のまま右手を頭上に掲げると、左手のナイフを持った手で虚空を切りつけていく。


するとその右手に光の粒子が集まっていく。


そしてその輝きが最高潮に達した時、眩いばかりの閃光と共に一本の槍が現れた。


長さは約3メートル程だろうか?


全体が金色に光り輝いているように見えるがよく見ると虹色に輝く光の粒子で構成されていることがわかる。


まさに神秘的な光景だった。


そして次の瞬間、アンドラスはその槍を手に取り目にも止まらぬ速さで投擲した。


「スピア・フレア・ボム!」


すると凄まじい速度で飛んで行ったはずの槍はまるでレーザー光線のような軌跡を描きながら真っ直ぐ進み、そのまま虹の羽持つ天使の心臓を貫いたのである。


「ラアアアア……!」


悲鳴を上げ消える天使像


「たわいない……見掛け倒しか…」


アンドラスはそう言って天使像を失ったルシルに襲いかかろうとする。


だがその時、どこからともなく声が響いたのだった。


「そこまでよ!!」と声がした瞬間、突如として上空から無数の雷のようなものが降り注ぎ始めた!


それらは全てアンドラスに向かって飛んでいくのだが、それらは途中で見えない壁にぶつかったかのように弾かれてしまう。


どうやらアンドラスがまたも爆発バリアを張ったようだ。


(アンドラスもゼットと同じような爆発障壁バリアを使えるのか??)


雷音が疑問に思っている間にも次々と飛んでくる攻撃によって周囲は大混乱に陥っていった。


その様子を離れた場所から見ていたサンジェルマンは驚きつつも冷静に状況を分析していた。


(むう!あれがアルテミス学園のエース鏨夕、素晴らしいな!類稀な雷魔法の使い手と聞いていたが、まさかここまでとは!)


その後も絶え間なく降り注ぐ電撃にたまらず後退するアンドラスであったが、その先にはすでに先回りをしていた少女がいた。


そう、ドアーダ魔法学園最強のルシル・エンジェルだ!!


彼女は聖剣ラ・ピュセルを構えて待ち構えていた。


そしてそれを勢いよく振り下ろすと同時に叫んだのだ。


「これで決める!聖光剣エグゼクティブセイバーアアアアアアアア!!」


その瞬間、刀身からまばゆいばかりの黄金の輝きが溢れ出した!


その光は徐々に大きさを増していき、ついには巨大な大剣の形へと変化したのだった!


「いっけええええええええ!」


雄叫びを上げつつ渾身の力で剣を振り下ろすルシル!


それに対して、アンドラスもまた右手を前に突き出して左手のナイフで虚空を切り付ける。


そして迎え撃つ構えをとった。


「シールド・フレア・ボム!」


爆発障壁のバリアが発生する。


両者の力は拮抗しており互いに一歩も譲らない状況が続いたが、それも長くは続かなかった。


次第に押され始めるアンドラスだったが、その顔にはまだ余裕が見られた。


だがその一方でルシルの表情は苦しげなものへと変わっていった。


「くっ……やっぱり強い……」


そんな呟きを漏らす彼女に対し、アンドラスはニヤリと笑みを浮かべるとこう言った。


「ふ、なるほどロイ・スィーガヌを押さえヒーローランキング二位になれただけのことはある…」


そう言いながら彼は人差し指を立てるとクイッと動かしたかと思うと突然爆撃が止まったではないか!


それと同時に今度は周囲に霧が立ち込め始め視界が悪くなってしまったようだ。まるで周囲の光を遮断するような濃密な紫の煙幕であった。


それにより一時的に互いの姿を見失ってしまったルシルと鏨の二人だが、すぐに冷静さを取り戻した鏨は再び攻撃を仕掛けることにしたようだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ