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乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


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乂阿戦記1 第六章- 灰燼の覇者阿烈とケルビムべロスの虎-2 ドアダ結成の経緯

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読みやすくなりますよ❤︎



それは、あまりにも衝撃的な事実だった。

世界のことわりを根底から覆す、禁断の真実――


それは世界を動かしてきた者たちが、最も語ることを忌避してきた“起源の物語”だった。


語り始めたのは、ドアダ首領ガープ。

彼の声は低く重く、まるで百年の封印を解く鍵のようだった。


「……始まりは一〇〇年前のことじゃ。

神々が互いの理をぶつけ合い、全宇宙を揺るがせた最終戦争――ラグナロクが終結して間もない時代。

その静寂は……死で始まった」


その病は、名もなく、姿もなく、ただ人々を蝕んだ。

全宇宙人口の六割が、理由もわからず死んでいった。

そして死者は、死にきれず、変わり果てて蘇る。

人でも神でもない、化け物として。

そして化け物は人を襲い、自分と同じ化け物に変えてしまう。化け物がネズミ算式に増える終わりの地獄……


挿絵(By みてみん)



正体不明の病。

名もなく、姿もなく、それでいて確実に命を蝕む異常な死が、人々を飲み込んでいった。


「全宇宙人口の六割が、理由もわからず死に絶えた……いや、死にきれなかったのじゃ。

奴らは変わり果てて蘇った。人でも神でもない、“何か”として」


「治療法は、ない。感染力は凶悪。致死率は一〇〇%。

しかもその死は終わりを意味せぬ。……絶望が世界を覆ったのじゃ」


「彼らは世界樹ユグドラシルの霊命に救いを求め、ついに知った。

すべての元凶は、歪み、腐り、飢え、増殖する。

“存在そのものが呪い”たる新たなる邪神――エクリプス。

――創造神アザトースが、世界に残した災厄。


世界が崩壊の淵にある中、立ち上がった者たちがいた。


女神国の道士たち。そして、オリンポスの神々。


女神国は神木の力を神具に注ぎ、“選ばれし少女たち”に授けた。

その奇跡は、魔法少女の誕生という希望を齎す。


「彼女らの魔力は、信仰から生まれる。

信仰は力を生み、その力が、呪いに抗う唯一の火となったのじゃ」


やがて、十二人の魔法少女が誕生し、彼女たちはついにエクリプスの封印に成功する。

――後に人々から“魔法女神マギア・ディーヴァ”と呼ばれる者たちである。


だが、運命はそこでは終わらなかった。


「50年前、妖魔帝国ズーイの妖魔皇帝ヨーが、封印されたエクリプスを兵器として利用しようと動き出した。

……そして、自らの実娘である白の魔法女神・エクスを生贄としたのじゃ」


そのとき、封印されていたエクリプスが初めて“肉体”を得た。

以降、エクリプスは堕落の言葉と囁きで、かつての仲間たちを次々に堕としていく。


「翠のヴァールシファー、黄緑のシュブニア、黄色のエキドナ、紫のエメ、灰のラスヴェード……」


かつて並び立った女神たちは、いまや邪神の側近となり、地上に再び災いを招く。


「そして、我らは再び希望を託した。

赤のホエル、蒼のユノ、橙のアタラ、桜のユキル、水色のプリズナ――五柱の新しき魔法女神たちじゃ」


……その時の彼女たちは未熟だった。

それは、まるで今の自分たちの姿のようにも思えた。


力を得るには代償が要る。

彼女たちは自らを“封印”とし、エクリプスと共に“時の檻”に沈んだ。


(――お母さん……)

神羅の胸中に、かつて聞いた母・ホエルの歌声が、ふと蘇る。



「……彼女達は、信じておった。

いつか来たるべき未来で、人類がこの意志を受け継ぎ、世界を照らすことを」


ガープの言葉は、しばしの静寂を挟む。

そして、再びゆっくりと語りが始まった。


実際、エクリプスが封じられている間に、女神国は妖魔帝国を滅ぼす。


その中心にいたのは――武を極め、神域に達した超人たち。


聖王イルス、黒天ゾディク、鉄棍聖君ウィヴィヴァ、金剛悪鬼ドルガ、暗黒天馬、国宝文珠、大参謀龍道龍、五剣のユドゥグ、覇星ゴーム、乂舜烈、そして伝説の名将”楚項烈”……


だがその力を以てしても、なお女神国の未来は守れなかった。


「……狂王エンザ……あ奴の出現が、全てを変えたのじゃ」


イルス王亡き後、その後継者として即位したのは、裏切りと暴虐の権化・エンザ。

エンザは、我らドアダの密偵であったワシを、裏切り者として処刑しようとした。


「今でもあの当時のことを思い出すとハラワタが煮えくりかえる……」

王のために命を捧げた忠義が、裏切り者の烙印となって返ってきた……その理不尽が、許せなかった。


ガープは怒りに肩を震わせ話を続ける。

女神国の狂王エンザは妖魔皇帝ヨーの影武者だったガープを裏切り者として処刑しようとした。

ガープがヨーの影武者となったのは先代王イルスより間者として諜報の任を賜ったからである。

だがエンザはガープの一族が自分の王位継承を心良く思ってなかったので、言いがかりをつけて皆殺しにしようとした。

結局ガープは女神国から亡命しドアダと言う秘密結社を作ることになる。

「あの時は毎日が生きるか死ぬかの瀬戸際じゃった。Dead or Alive Days…略してDOADA…これがこの組織の名前の由来じゃ」

「お祖父さまは苦労なさったんですね…」

獅鳳が祖父を労る。

「だが結局エンザは圧政がたたってクーデターが起き王位を失った。女神国最後の王"覇星ゴーム"に倒されたんじゃ。ユキルや、お主の許婚者オームは覇星ゴームの息子じゃ…今は無き女神国の正統なる王位継承者じゃ」

「……そうだったんですか」

オームの父親と聞いてユキルは複雑な心境になる。

(オームちゃんのお父さんってそんな凄い人だったんだ……)

「ワシらはエンザへの復讐のため妖魔帝国の残党を集め蜂起したのじゃ」

しかし所詮寄せ集めに過ぎないので各地で敗北を重ねた挙句、ついに追い詰められてしまった。

その時、オームの父である覇星ゴームや英雄ゾディクが現れたのだ。

ゴームとゾディクとガープは力を合わせ狂王を撃退した。

だがエンザの悪政のせいで民心はすっかり王家から離れてしまった。

女神国の民は、新たな国と新たな王を求めた。

結局民は英雄ゾディクを推しゴームを女神国から追放し、女神国は龍麗国と名前を変えゾディクが新たな王となった。

「惜しきかな覇星…彼奴は名君たりえる資質をもち合わせたのに…」

その後龍麗国はゾディク一族を中心とした国家となった。

だがそれはエクリプスの狂信者達による巧妙な罠だった!

「狂王エンザとの戦争はおびただしい死者を生んだ。数多くの勇者を失った。そう、神々の最終戦争ラグナロクと同じように……エクリプス狂信者共は戦場の死者を生贄にしてエクリプス復活の儀式を行ったのじゃ!それが15年前じゃ!!エクリプスが蘇ったことで、皮肉にもユキルやユノ達の封印も解けたのじゃ!」

「そのエクリプスの狂信者と言うのは狂王エンザなの?」

ユキルの質問に対しガープは苦渋の表情をうかべ絞り出すように答えた。

「その狂信者はワシの…ワシの娘で…ユキル、お主の前世の母カンキルじゃ……」

「え!?」

衝撃の事実を知り驚くユキル。

「ワシの娘は欲深で愚かな娘じゃった。龍麗国第二婦人の座では満足できず、自分が可愛いがっていた未子のイドゥグを次の王に据えようとエクリプスと密約を交わしよったんじゃ!そしてそれを実行しようとした矢先に死んだ。おそらく暗殺されたのであろう……あの愚か者が!!!」

ガープは怒りに震え拳を握りしめた。

「カンキルの愚挙はあの恐ろしい男"五剣のユドゥグ"を怒らせた。ゾディク正妻の王子だったユドゥグは自分の王位継承の邪魔になる存在を次々と粛正していきおった。ユキル、前世でお主は怒れるユドゥグに交渉を持ちかけたんじゃ。『私がエクリプスや邪神を倒すからヨドゥグ兄さんとイドゥグ兄さんの命を助けてください』と……ヌシは家族を守るため戦った。結果邪神どもやエクリプスは封印され世界は救われた。だがその時の激しい戦いでお主は死亡したのじゃ。死にかけたのではない。死んだのじゃ。だが死んだお主を即座に輪廻転生させ現代に復活させた者がおった。15年前のお主の親友でユドゥグの娘だったユエじゃ!そしてその協力者"鉄仮面"楚項烈殿じゃ。ユエは時の女神ルキユを信奉する黒の魔法少女でな、時間魔法でお主の身体を胎児以前の状態に戻し、そしてユキルの魂を精霊秘術で己の胎内に引き留めていた楚項烈の奥方が胎児以前の状態のオヌシを胎の中に移したんじゃ。こうして、お主の魂は“輪廻”を超えてこの時代に蘇ったのじゃ。絶望の未来を変えるために。コレは楚項烈殿から聞いた話じゃ。」

「え?項烈お父さんから!?」

https://www.facebook.com/reel/1341242926892167/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0


https://www.facebook.com/reel/1077501530512686/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0


↑イメージリール動画

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