表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

390/516

乂阿戦記4 エピローグ 変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女はライバル学園対抗戦に出陣

エピローグ


3日後──────・・・・・・

ここは魔法学園一年教室─────

そこに一人の少女の姿があった。

ルシル・エンジェルである。

あの戦いの後、ルシルは今まで通りの生活に戻った。

実は今日学校が終わって打ち上げパーティーがある。

何の打ち上げかと言うと、ルシルが無事戻ってきた祝勝会みたいなものだ。

出資者は魔王ミスティル・クロセルさんだ。

ジキルハイド財団が迷惑をかけたからせめてものお詫びをしたいそうだ。

ドアーダ魔法学園、アカデミア学園の試合選抜メンバーが集まって、大いに騒ぐことになっている。

ルシルはウキウキとしながら、帰り片付けをしていた。

そんな時である────・・・。

ガラッ!

勢いよくドアが開いたかと思うと、一人の柔和な顔つきの紳士が入ってきた。

彼はにこやかに笑いながらこちらに近づいてくる。

(誰だろう……?)

見たことのない人物なので少し警戒するルシルだが、その男性は懐から名刺を取り出しこう言った。

「初めましてお嬢さん、私はこういう者です」

差し出されたそれを見て驚愕するルシル。

なんとそれは世界的に有名な実業家だったからだ!

しかもかなり大物で有名な会社の社長だったではないか!!


紳士の目元に浮かんだ皺、それはどこか懐かしさすら感じさせるもので──

(……なんだろう、この人……どこかで……)


一体何の用なのか?

疑問に思う彼女に男は微笑みながら話しかける。

「いえ、ただの抜き打ちの父兄参観なんです。離婚した妻の娘がこの学校に通ってましてね。どんな様子で通っているか内緒で一目見たくなったんです。それにしても立派な学校ですね……」

そう語る男の目はどこか寂しげであった……

「どこのクラスの娘ですか?よろしければ私が案内いたします。」

紳士は慌てて首を横に振り答える。 

「いえいえ、それには及びません。実はもう娘の様子を見た後なんです。とても幸せそうにしていました。今更あの子にあっても迷惑をかけるだけですし、私はこれでおいとまするつもりです。ただ慣れない場所に来て道に迷ってしまいましてね。迷子になってしまったんですよ」

「じゃあ私が校門まで案内いたします」

「いいんですか?いや、ありがたい。あなたは本当に良い子だ」

紳士は目を細めルシルにお礼を言う。

「あの差し出がましいですが、やはり娘さんに一声声をかけてみては? せっかくはるばるこうしていらしたんですし……」

「いいえ、私は色々とひどい毒親でしたね。あの娘に沢山迷惑をかけてしまった。今更あの娘に合わす顔なんて持ち合わせていません。ただ一目様子を見ることができたらからそれでいいんです……」

その紳士の顔がひどく曇っていたので、ルシルはそれ以上、何も言うことができなかった。

しかしそれも一瞬のことで、紳士はすぐに元の柔らかい表情に戻る。

「校門に運転手をまたしてますから今日はもう帰ります。お嬢さん案内してくれてありがとう。あなたに幸あらんことを……」

紳士が車に乗り込もうとした時、織音主水がルシルを迎えに来た。

あの事件以降主水はルシルの帰りが遅い時、こうして足を運ぶ癖がついていた。

紳士と主水が顔を合わせる。

挿絵(By みてみん)


「「…………」」


二人は一瞬だけ視線を合わせた。

その時、紳士の目がわずかに細められ、主水の口元にも一瞬だけ緊張が走った。

だが、特に言葉は交わされず、二人はすれ違う。


ただ、お互いほんの少し微笑わらったかもしれない。


「おいルシル、帰宅時間が迫っているぞ。女子が夜遅く出歩くな! 帰宅時間は守れと言ってるだろ!」

「わかってますよ主水先生! もう! もう! 私はもう小学生じゃないんですよ!」

2人のたわいのない会話を耳にして、紳士はにっこりと笑った。

そしてそのまま車に乗り込み帰っていったのだった……





その日の夜、彼女は夢を見た。

父と一緒に手を繋いで歩いている夢だ。

とても楽しい気持ちで胸がいっぱいになる。

そんな幸せな一時の夢だった。



暖かな陽だまりの中、父の大きな手を握りながら、彼女は小さく笑っていた。

「パパ、またここに来ようね……」



次の日、目が覚めると涙を流していることに気づく彼女。

理由はわからない。

でもなぜか涙が溢れてくるのだ。

不思議な気分だった。

きっと夢の中で懐かしい思い出に浸ってしまったせいかもしれないと思ったルシルだった。


ー完ー

挿絵(By みてみん)

https://www.facebook.com/reel/1558992391410716/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0


https://www.facebook.com/reel/1264312795003124/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0


↑イメージリール動画


今回で乂阿戦記は一時休載となります。

第五部は2/3ほど書き上がってるので頑張れば年内に上げられるかと思います。

稚拙な作品ですがここまでおつきあいいただきありがとうございます。

ブックマーク宜しくお願いいたします。

誤字脱字の指摘や感想などもらえたらうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ