乂阿戦記4 終章 黙示録の赤い竜と滅びの歌 -18 アッーーーーーーーーーー!
手勢を全て失ったエンザは床に座り込んで震えていた。
エンザは自分を取り囲む学園の学生たちを罵る。
「うわーん!お前らなんか大嫌いだ!! お前らちょっと強いからって弱い者イジメしていいと思ってるのか!? こんな事して恥ずかしくないのかよ!! 特に女の子が男を力でねじ伏せようなんて最低じゃないか!! この性格ドブス共が!! 女だからって弱い者いじめするような卑怯者は絶対に許さないんだ!! ふざけんな!! このバカ女!! いいから早くポクチンに屈服してカキタレになれ!!大いなる慈愛を持ってぽこちんのことを許すんだよ!!」
エンザの発言に全女子の理性の糸が切れそうになる。
そんな中、まあまあと声をかけながらキラグンターが1歩前に進み出た。
彼は言った。
「エンザさん。貴方が作った偽物の魔法少女、あれ正直ドン引きです。僕なんか自分の奥さんをあんな卑猥な格好にさせられた上に、注目にさらされて正直ブチ切れてます。今からあなたには死すら生ぬるい地獄を味わせるから覚悟してくださいね❤︎」
そう言って、にっこりと笑い封獣スリーピングシープの力を発揮したのだった。
正直笑顔が怖かった。
彼は怒らせると1番怖いタイプかもしれない。
キラグンターが手をかざすや、パタッと倒れ眠りにつくエンザ
彼は今夢の中
なぜか公衆便所の前にいる。
便所の暗がりから声が聞こえてきた。
それもこの世で彼が1番恐れる、彼の姉御の声だ。
「あらあら、誰かと思ったらエンザ様じゃない?ダメよん女の子には優しくしなさいっていつも言ってるでしょ?……」
「あ、あれ?そ、その聞き覚えある声は胡蝶のお姉たま……?」
怖い物知らずのエンザが胡蝶蜂剣の声を聞き、一気に顔を青ざめさせダラダラと油汗をかく。
そんな彼に、胡蝶蜂剣はニッコリ笑ってこう言った。
「はい正解、ご褒美にたっぷりいたぶってあげるわね?」
そう言うと彼女はエンザに歩み寄り、エンザの胸倉を掴み恫喝した。
「……テメェ、エンザ〜〜?まだ性懲りも無くイサカの事ストーキングしてるらしいじゃねーか?ちょっと前もイサカを困らすマネしたら、その汚ねえケツ⚫︎、アタシのビックマグナムでガンドリルするって、確かに言ったよなああああ??」
胡蝶蜂剣のオカマ声が野太く恐ろしい漢声に変わっている。
狂王エンザは悲鳴を上げ、自分の尻を押さえ胡蝶蜂剣に土下座した。
「ひいいい!オネエたま!ごめんなさいい!!どうかそれだけはご勘弁くださいいいい!!」
彼は涙と鼻水を流し、恥も外聞もなく地面に這いつくばり必死に許しを乞う。
だがそんな態度を見てもなお、彼の怒りは収まらないようだ。
それどころかむしろ更に激昂しているようにも見える。
そしてついに我慢できなくなったのか、狂ったように絶叫しながら、むんずとエンザのエリ首を掴み、トイレの暗がりに引きずり込もうとする。
「こンの腐れ野郎ぉぉぉぉおお!!!お仕置きよぉぉぉぉおお♡❤︎♡」
「ひいぃぃぃ!!助けてえええ!!!」
「オラァァァアアア!!!来いやぁぁぁぁあああ!!!!オラ、アクしろ!アクその汚いケツ⚫︎こっちにさらすんだよぉぉぉぉおお!!!アクすんだよおぉぉぉおお!!!」
「ぎゃああああああ!!!!!」
こうして哀れな弟の悲鳴が辺りに響き渡ったのである。
そして、現実世界
エンザは皆の前で明らかに悪夢を見ているとわかる表情でビックンビックンと痙攣していた。
「アッーーーーーーーーーー!!!」
目は白目で口から泡を吹いている。
皆はどんな悪夢を見てるのか気になったが、聞くのが怖いので聞かないことにした。
(まあ大体想像つくけど……)
https://www.facebook.com/reel/2537327133122622/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0
↑イメージリール動画




