乂阿戦記3 終章 最強でQ極のZ対無敵アイドルs‼︎-12 かつてない超強敵
「くうっ……!」
「きゃああっ!!」
巨人の攻撃によって大きくダメージを受けるロート・ジークフリード機であったが、すぐに体制を立て直すと再び大剣バルムンクを構え直した。
そんな時だった、突如として上空から巨大な隕石のようなものが降ってきたのだ。
ケイオステュポーンの必殺技の1つ
アルティメットメテオヴォールズだ!
隕石の衝撃により全機械神たちは吹き飛ばされてしまうが何とか踏ん張り戦闘不能を免れることに成功した。
戦艦アルゴー号が機械神達を取り囲むように広域バリアを展開したのである。
いまアルゴー号はオリンポス12神アタラ・アルテミスを艦長に据え戦闘モードに入っている。
「こちら副長タット! 各部署、状況を報告せよ!」
「航海長リリス、航行安定!」
「雷撃担当イポス、雷電用意完了!」
「兵器長キース、全弾装填完了!」
一斉に返ってくる声が、アルゴー号の即応体制を物語っていた。
(このままじゃ埒があかないな……よし、ここはあれを使うしかないな……)
そう思った軍師プロフェッサータットはある秘策を考え付いたのだった。
「皆さん、聞いてください!!神羅達のおかげでエネルギー、充電率は100%です。どうにもケイオステュポーンをエトナ火山の火口に誘導する事は難しい。スパルタクス殿に破壊中和を行ってもらうことを条件に反物質波動砲を発射しようと思います! アタラ艦長、ご許可をいただけますか!?」
「……致し方あるまい!」
アタラはタットの案に同意する。
プロフェッサータは作戦を開始した。
まずは主砲で牽制しつつ相手の間合いに入るために接近していく。
しかし相手はそれを許さないとばかりに攻撃してくる。
「ケイオステュポーンの攻撃から艦を守るぞ!」
レッドの号令に合わせ、五機の機械神が空を飛び回りながら攻撃を繰り返し、ケイオステュポーンを牽制した。
「ブルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ケイオステュポーンが吠える!
まるで『鬱陶しいぞ。虫けらどもが!』と叫んでるようだ。
「喰らえ、我が必殺の剣技を……!ロート・ブリッツチャート!!!」
レッドはそう言うと、ケイオステュポーンに向かって斬りかかった。
そしてそのまま連続攻撃を繰り出す! その隙を狙って他の機械神たちも一斉攻撃を開始する。
「ぐおおおおおおおおおおっ!!!!」
ケイオステュポーンの叫び声が辺りに響き渡る。
その時、遂に準備が整ったらしく、艦内全体にアラームが鳴り響いた。
「反物質波動砲発射準備完了しました!」
「うむ、発射トリガーの用意はできた!」
とアタラが言うと同時にプロフェッサータットは叫んだ!
「了解!反物質波動砲発射用意……撃てーっ!!」
艦長アタラが反物質波動法の発射トリガーの引き金を引く。
「ブモオオォォォォ!!!!」
それと同時に、大きな咆哮と共に口から凄まじいエネルギーを吐き出すケイオステュポーン。
辺り一帯を吹き飛ばさんばかりの衝撃波が発生し、一瞬にして周囲の建物が崩壊する。
だがそんな中でもなお、必死に耐え抜く機械神たち。
そんな彼らを尻目に、ついに反物質波動法が命中しようとしていた!
「これで終わりだー!!」というアタラの叫び声が響くと、轟音と共に爆発が起こり、周囲一面に強烈な爆風が広がる。
そしてその爆煙の中から現れる巨大な影……それはなんと、無傷のまま立っているケイオステュポーンの姿だった。
それを見た一同は驚愕する。
反物質波動法の光がケイオステュポーンを飲み込もうとした時、――だがその瞬間。
ケイオステュポーンの肉体が、爆光の中でぐにゃりと“ねじれた”。
「な、なに……!?」
レッドの声が掠れるよりも早く、波動砲の奔流は空を裂いてすり抜ける。
次の瞬間、奴の姿は爆煙の中から忽然と消え――
ズブリ、と地面を抉る音と共に、音もなく地中に潜っていった。
「う……嘘だ……!」
「直撃のはずだろ!? なのに……」
アルゴー艦橋が沈黙に包まれる。
全ての者が凍りついたその時、地を割って現れたのは――
まるで最初から傷一つ負ってなどいなかったかのように、
悠然と、静かに、姿を現すケイオステュポーンだった。
奴は、無傷だった。
いや、“撃たせて”、かわした――まるで、戦闘の達人のように。
地中から地上に戻った後、野獣のごとく暴れていたケイオステュポーンが腕を組み、静かに佇んでいる。
本来、ケイオステュポーンには知性など存在しない。
だがその巨体に刻まれた、無数の“戦いの記憶”が――
まるで、自動回避プログラムのように肉体を動かしていたのだ。
波動砲の兆しを察した瞬間、奴の筋肉は勝手にねじれ、地を潜り、躱した。
それは本能でも直感でもない。
純粋な“戦歴”――死地を越えてきた肉体の判断だった。
ケイオステュポーンの口の端が吊り上がる。
『汝らを警戒すべき脅威として認めよう……』
まるで、そう嗤ってるかのようだった。
「そんなバカな!?」と叫ぶアタラだったが、次の瞬間には目の前の光景に目を疑った。
何とケイオステュポーンの腕が一瞬で伸び、あっという間にブリッジを鷲掴みにして握りつぶしたのだ!
更に他の腕も伸びて来て、次々と戦艦を破壊していく。
ボクシングのフリッカージャブに近い動きだった。
戦艦は大砲を次々に放つが、ケイオステュポーンはその砲撃を的確に防御、または回避しダメージをさけていた。
「う、うそだろ!? なんであの巨体であんな動きができる?!」
雷音が悲鳴を上げている。
「こ、ここまでの強さだとは……!」
予想外の展開に動揺するレッド。
そこに追い打ちをかけるかのように、新たな衝撃が走る。
上空に現れた黒い雲から無数の隕石のようなものが降り注いできたのだ。
フリッカージャブと隕石による、合わせ攻撃である。
「うわああああああ!!!!」と絶叫を上げる勇者達。
凄まじい数の隕石によって、もはや周囲は地獄絵図のような有様となっていた。
ケイオステュポーンはその圧倒的な力で周囲を蹂躙していく。
そして破壊し尽くした後、次の獲物を求めて移動を開始したのだった。
「やめろおおおおおお!」
雷音がケイオステュポーンを止めようと背後からクトゥグァ機で襲いかかる。
だが、その瞬間、ケイオステュポーンの姿が消えたかと思うと、いつの間にか後ろに回り込まれており、強烈なパンチを叩き込まれたのだ。
「ぐはっ……!!」
クトゥグァ機は吹っ飛ばされアルゴー号の甲板へと叩き付けられる。
「そ、そんな……」と愕然とする一同。
ケイオステュポーンは再び姿を消し今度はアーレスタロスの後ろに周り込む。
アーレスタロスは漢児の瞬歩無拍子の動きで高速移動し、ケイオステュポーンの攻撃をギリギリでかわしてのけた。
「くっ……まさかこれほどとは……パワーや巨体じゃねえ! 肉体に染み付いている戦闘の練度がマジにやべえ!!」
漢児が驚愕しながら呟いていた。
すると突然通信が入る。
「……聞こえるか? こちら管制室。各員へ通達する。至急退避せよ」と聞こえてくる声を無視し、果敢にも挑んでいく漢児たち。
だが、いくら攻撃してもダメージを与えられず、一方的に殴られるだけであった。
やがて雷音たちは力尽きて倒れてしまう。
「くそぉ……!! ちくしょおおおおおお!!!!」泣きながら悔しがる雷音たちに向かってゆっくりと歩み寄ってくるケイオステュポーン。
その時、 暗転した空に、稲妻が走る。
雷音たちが地面に倒れ、絶望の吐息だけが残る中――
天を裂くように、眩い光が落ちてきた。
光の中から現れたのは、灰色の翼を広げた究極戦闘生物――カオスクトゥルー。
空から舞い降りたのは、灰色の翼を広げた究極戦闘生物カオスクトゥルーだった。
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