表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乂阿戦記~勇者✖︎魔法少女✖︎スパロボの熱血伝奇バトル~  変身ヒーローの勇者様と歌って戦う魔法少女は○○○○○○○○○○○○   作者: Goldj


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

220/514

乂阿戦記3  第五章 巨竜王ケイオステュポーン復活計画-2 ハクアプロジェクト、ベスト4出揃う


ハクア・プロジェクト三日目――ついに、ベスト4の顔ぶれが出揃った。


1. ブリュヒルデ率いる《ブリューナク》

2. アテナたちの《ミネルヴァ》

3. 雷音率いる《紅刀牙》

4. カマセ犬ズ最後のユニット《カオスカオス》


この4チームのうち、明日の決勝戦に進めるのは2チームだけ。誰が勝ち抜くのか、緊張と期待が高まるなか、突如アナウンスが響き渡った。


以上4チームである。

この4チームの内2チームが明日の決勝戦に進むことができるわけだが果たしてどうなることやら……。

そんなことを考えていると突如アナウンスが流れる。

「これより30分後に準決勝第1演奏を行います。出場ユニットは準備をお願いします」

どうやら早速始まるようだ。


だがその前に神羅達は魔法学園の皆を集めて作戦会議を開く事にした。

昨晩アテナから『ユミルの楽譜』について聞かされ、アテナの母メティムを甦らせるためと、巨竜王の陰謀に対抗すべく、学校の皆に協力してもらう事にしたからである。

その為には先ず自分達の置かれている状況を正確に把握してもらわねばならない。

まずは情報共有が必要だと判断したのである。

そこで彼女らにこれまでの経緯を説明した上で協力を要請したところ、快く引き受けてくれたので取り敢えずホッとしたのだが、問題はここからである。

「つまりクトゥルフ戦争の時みたいに奇跡の歌パワーで今度はアテナちゃんのお母さんを助けようってわけだ。しかも今回はあの怒戦王アング・アルテマレーザーが敵に回るかもしれないってわけだ!こりゃ大変だぜ!!」

そう言いながらもワクワクした様子の雷音に皆が同調する中、神羅は静かに目を閉じて考えていた。

(アングは手強い……出来れば争う事なく歌の力を集めたいところだけど、多分そうはいかないと思う……)

そう考えた上で神羅は再び口を開いた。

「とりあえず私達は歌を歌う事に専念すべきだと思う……。『ユミルの楽譜』はカリオンさんとテイルさんが守ってくれているから、そうそう奪われる事は無いはずだし、仮に奪われたとしても地球にいる各種勢力が全力で取り戻しにかかるはずよ………」

そう言っている間もずっと何かを考えるかのように目を閉じていたが、やがて決心したように目を開いた。

「だから今回のライブで勝ち抜いて必ず『ユミルの楽譜』でアテナちゃんのお母さんを助けだす……!」

その言葉に全員が力強く頷く中、一人浮かない顔をしていた者がいた。

それは紅阿だった。

「どうした紅阿?そんな暗い顔して……?」

心配そうに声を掛ける神羅に対し、彼女は沈んだ顔で答えた。


「……アテナちゃんお母さんとお話しが出来ないなんて可哀想なの……紅阿もママとお話し出来なかったら、さびしくていっぱい泣いちゃうの……助けてあげたいの……でもね、うまく言えないんだけど……なにか嫌な感じがするの……」


いつもは明るく能天気な紅阿の顔が、今は真剣そのものだった。

紅阿は、生まれつき魔力に対して極めて敏感な子で、かつて乂家に忍び寄った悪魔の気配すら先んじて察知していた――

そんな彼女が“嫌な感じ”と言うときは、本当に何かが起きる前触れだった。


恐らくこの子はここハクア・プロジェクトが開催されるタオルミーナに悪しき者達が侵入した気配を感じ取ったかもしれない。

メガルヨムルガントを遊びでスクラップにするこの子が、嫌な感じと言うとしたら相当な相手だ。

以前乂家に押し入って来た雑魚悪魔とは比べ物にならない恐ろしい敵が近くに住んでるかもしれない。

神羅は師タット教授の方を向いて提案を出した。

「先生、ここタオルミーナの見取り図とかないでしょうか?万が一敵が攻め入ってきた時に備えて警備と避難する算段を強化した方が良いと思います」

その言葉を聞いた途端、セレスティアが心底嬉しそうな顔をして目を輝かせた。

「よし分かった!私が一肌脱ぐわ!地図もすぐに用意しましょう!」

そう言うとセレスティアは慌ただしく準備を始めたので他のみんなも手伝う事にした。

それから数十分後、タオルミーナの地図を手に入れた一行は早速それを広げて作戦会議を始めることにしたのだが……。


「……これはどういうこと?」


呆れ混じりの声で尋ねる神羅に、セレスティアが誇らしげな笑みを浮かべて答えた。


「ふふっ、実はね! 私、昔からこのタオルミーナに別荘を持ってるの! で、そこに私が開発した防衛システムがあるんだ〜♪」


「セ、セレスティア……観光地に別荘って、あんた中学生でしょ?」


「そうよ〜? 私、オリンポス十二神の一人だし、旅行が趣味なの♪」


(((なるほど……)))


全員が思わず納得してしまった。


「まあ、とにかく安心してちょうだい! この別荘には迎撃装置が完備されてるから! 今からその説明をするわ!」


(……大丈夫かしら? 嫌な予感しかしないんだけど……)


神羅がそう内心で呟く中、セレスティアは満面の笑みで話し始めた。


挿絵(By みてみん)


https://www.facebook.com/reel/2625899740900285/?s=fb_shorts_tab&stack_idx=0


↑イメージリール動画

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ