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ABC詩集シリーズ

涙に暮れる者達 欲知らぬ少年

作者: 仲仁へび



 手に入らない物はいつだって見ないようにしてきた。

 欲しがらないようにもしてきた。


 だって、それは手に入らないんだから。

 見るだけ、欲しがるだけ。時間が無駄じゃないか。


 でも、君が何一つ手に入れられないなんてあってはいけない。


 君はずっと努力をしてきて、頑張ってきたんだから。


 僕には「何かを手に入れる資格はない」けれど。


 君にはその資格があるんだ。


 だから僕は「君が何かを手に入れる」のを手伝いたい。


 だから僕は、君を精一杯応援して、手助けしてきた。


 だから僕は、僕の周りがどうなろうと、一向にかまやしなかったんだ。


 それなのに、いつから欲張りになってしまったのだろう。


 何で人間って、欲張りになるんだろう。


 知ってしまったからかな?


 満腹を知ると空腹が辛くなるってどこかで聞いた事があるけれど、そんな感じなのかな。


 君達の笑顔を見ていると、胸が痛いよ。


 君達が笑顔を向けてくれるのを見ていると、心が痛いよ。


 この先の未来では、僕は対価を払っていなくなってしまうのに。


 それはもう決定された将来で、覆せないと知っているのに。


 おかしいな、辛いだけなのに。


 僕の心は、何でこんなに欲張ろうとしているんだろう。



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