4:かずのおしろ(3)
かえるをつれて、きみはめいろをずんずんとすすんでいく。ずっとあるいていたので、足がもうくたくただった。
早く王さまのところにつかないかな、そんなことをきみがかんがえていると、かえるがうしろでぴょんとたかくとんだ。
そしてきみはかべにはってあった、一まいのかみに気づく。
(いまは夕がたの六じ。三じのみちは入り口にもどる、九じのみちは王さまへつづく、十二じのみちはお金がもらえる。さあどこにいく?)
うーん、どうしようかな、ときみはかんがえた。
(もんだい5)
さて、どっちに進もう?
1.左
→<1>へすすむ
2.まっすぐ
→<2>へすすむ
3.右
→<3>へすすむ
<1>
「九じのみちが王さまにつづいているんだから、左だよね。かんたん、かんたん」
きみはこれまでとおなじようにかんがえて、左へまがって先にすすんだ。
しばらくすすむと、きみの目のまえに糸にぶら下がったかみがあらわれる。そこには
(王さまにあうには、これをひいて)
とかいてあった。きみは、手をのばして、その糸をかかれていたとおりにひっぱった。
すると足もとのゆかがとつぜんなくなり、きみはあなへとおちてしまった。
「うわー!!」
あなにおちたきみは、まっくらな中で、すべりだいのようにつるつるとすべる床をすべっていった。
ずーっとすべり、だんだんこわくなってきたころ、先のほうがあかるくなっていることにきみは気づく。
そしてそのあかるいところへと出たきみは、どしんとおおきなしりもちをついた。
「いたたたた。あれっ、ここって?」
おしりをさすりながら立ち上がったきみの目のまえにはかえるがおり、ニヤニヤとわらいながらきみを見ていた。
「夕がたはうそつきなんだ。わすれていたかな?」
「えっ?」
おどろくきみに、かえるはぴょんとはねてたのしげにわらった。
ここはまちがいだったみたいだ。
(もんだい5)へもどろう。
<2>
「王さまにあうまえに、お金をもらっておこう。お金はたいせつだしね」
そうかんがえて、きみはまっすぐすすむ。
お金をもらったら、おもちゃをかおうか、それともおかしをかおうかとかんがえながらきみはたのしくあるいていた。
しばらくすすむと、スーツをきた大きなかえるがきみをまっていた。
「お金がほしいならついておいで」
「うん」
この人がお金をくれるんだ。そうおもったきみは、その大きなかえるのあとについて、とびらのおくへと入ろうとした。
「ダメだよ。下を見てごらん」
そんなきみを、うしろについてきていたかえるがとめる。
かえるがいったとおりにきみが下を見ると、そこにはゆかがなく、まるでよるの空のようにまっくらだった。
とおくのほうに月みたいな玉がうかんでいるほかにはなにもない。
「うわぁ!」
きみはあわてて足をひっこめてとびらをしめた。
「しらない人がお金をくれるといっても、ついていっちゃあダメだよ」
「うん。ごめん。たすけてくれてありがとう」
きみがありがとうというと、かえるはてれくさそうにしながらぴょんと一はねした。
どうやらこの道は間違っていたみたいだ。
(もんだい5)へもどろう
<3>
「うーん。九じにいけば王さまにあえるんだから左にすすめば……あれっ、そういえば夕がたはうそつきってはじめにいっていたよね」
「さて、どうだったかな?」
かえるはとぼけていたが、きみはちゃんとおぼえていた。
「そうだ。夕がたはうそつきなんだから九じじゃあ王さまにあえない。お金はかんけいないし、となると答えは三じだ」
「入り口にもどってしまうかもしれないよ」
「ううん、それはうそだから、本当は出口にいけるってことなんだよ」
きみは、まようことなく右へとすすんでいった。しばらくするとつうろがおわり、そしてきみはとてもひろいへやに入った。
そこにあったおおきないすの上には、王さまがかぶるような王かんがおかれていた。でも王さまはどこにもいなかった。
投稿を再開しました。
1年間もご無沙汰してしまい申し訳ありませんでした。