【蜃気楼の少女】プロローグ『普通の悪魔』
【蜃気楼の少女】
プロローグ
『普通の悪魔』
2021年2月27日、みるく茶話会が、開催された!
主催給仕者により召喚された特別給仕者は、悪魔。
再会した普通の悪魔から普通に声をかけられる。
「わぁー、お久しぶりです、まさおさま」
そう言って彼女は、扉の中に迎え入れてくれた。
日本橋界隈で、初めて出会った人外の悪魔給仕長。
類は友を呼ぶ如く聖域に存在する人外達を教えられる。
最初に教えてもらい知り合ったのは、苺の妖精。
その昔、御屋敷で彼女から見せられた記念写真集。
そこに写りしは、苺の星からやって来た妖精。
別の御屋敷に存在する可愛い給仕者。
そこの場所を確認して悪魔の御屋敷を出発した。
そのまま彼女の存在するであろう御屋敷に初帰宅。
給仕日程は、電脳世界に公開されていなかった。
会えるかどうかは、その日の運任せ。
幸いなことに苺の妖精は、お給仕をしていた。
永遠の十五歳でメイドリーダーと無事に出会えた。
それから数年後、彼女は、メイド長になった。
この世を極楽浄土にする妖精給仕長。
2019年3月3日には、彼女の初主催ライブ。
そこは、かつて悪魔店長が、天昇ライブをした場所。
その時もライブは、大入り盛況だった。
疫病蔓延のご時世では、ありえない密集状態。
愛に依りて幸福で満たされた素敵空間の創出。
ひな祭りライブ前、偶像の少女に偶然出会った。
長身美形少女に誘われて訪れた概念喫茶。
偶像が、給仕者という概念の idolmeets。
その概念喫茶は、2021年1月に閉店した。
そして、新しく概念喫茶のblinkとして開店。
それを聞いて愕然と驚く普通悪魔。
melcafe閉店の情報にも衝撃を受ける。
彼女は、疫病蔓延前に此処を離れていた。
その間に、世間は、刻一刻と変化していた。
そんな彼女から、悪魔のプレゼントをもらった。
マスクケースに、お手紙も、添えられていた。
こちらも、お返しにプレゼントを手渡しする。
プレゼント袋の中には、特別なクッキーと本。
彼女自身が、印刷された世界唯一のクッキー。
先ずは、それを、とても喜んでくれた。
さらにプレゼント袋の中から本を取り出す。
タイトルは、『終わりで始まりの物語』!
彼女は、手に取り、悪魔の微笑を浮かべる。
何もかもお見通しであるかのように口を開く。
「これは、ラヒさんの小説ですね?」
「そうです!」
「小説家デビュー、おめでとうございます」
「アリガタキ!」
悪魔女神には、光乃女神の事を既に話していた。
彼女は、悪魔の給仕者として長年過ごした。
給仕長であり店長にもなった普通の悪魔。
店長を辞める際には、天昇し姿を消した。
御屋敷もそれから一年以内に店消した。
その後しばらくして悪魔は、再び姿を現した。
道頓堀川沿い新店舗の副店長を半年間程していた。
その時に彼女の事を、話せる限り話していた。
2018年の冬から2019年の夏にかけての出来事。
それが、『終わりで始まりの物語』における時節。
2019年の秋から2020年にかけての出来事。
それが、『蜃気楼の少女』における時節。
蜃気楼の少女とは、mirage maid。
世界を愛に依りて平和に革命する少女の物語。
悪魔に語られし聖なる幸福に満ちた物語。
公共の福祉や恒久平和を実現する為の計画実行書。
『蜃気楼の少女』、始まり始まり!