ワークショップ
少しするとランチタイムになり、店内は混み合ってきた。詩織もお気に入りのランチプレートを注文した。今週のメインディッシュは白身魚の包み揚げ。
その周りに季節の野菜を使った数々お惣菜が並ぶ。
今日のプレートには、ひじきの煮物、茄子の揚げ浸し、春雨サラダ、お揚げを使ったピザ、炒り豆腐、胡瓜の叩き、そして別皿で生野菜サラダが付く。
一人暮らしの詩織は、どうしても食事が偏ってしまう。だから此処「カフェshion」のランチは詩織の大切な栄養源なのだ。勿論、味は言うことなしの美味しさである。
2時近くになると、ランチ時の賑わいはすっかり納まり、そしてスタッフ達の食事休憩時間となるのだ。店内にはまだ数人のお客達がいるものの、店内は静かになった。それに連られた様に、お腹も一杯になった詩織は猛烈な眠気に襲われた。そろそろ帰ろうかと思ったその時、4.5人の若い女性のグループが入って来た。
「今日もお世話になります!」大きなカバンを両手に持った、先頭の女性が挨拶している。
『何か始まるのかしら?』そう思いながら店内を見廻すと、レジ横に貼られたポスターに気が付いた。
〈スクラップブッキング〜ワークショップ開催〉
今日の2時半から始まる様だ。
『スクラップブッキング?何かしら??』詩織の好奇心が彼女の眠気を飛ばした。
奥のテーブルをくっ付けて場所を作ると〜それぞれが何枚もの写真を取り出し並べている。先生らしき人のカバンからは、アルバム大の台紙、飾りに使うシール、装飾用の切り絵、色取り取りのペン、その他色々な小物が用意されていく。
そして先生の指導の元、それぞれが持参した写真を台紙に貼り、その雰囲気に合わせた装飾を施し、コメントを入れる。そうして1枚ずつオリジナルアルバムが作られていく。
『成る程、自分ならではのアルバム作りなんだ!』詩織は、その個性が生きた華やかな1枚1枚に感動を覚えた。
詩織は今まであまり写真に興味が無く、自分自身の写真も殆ど無かった。でも、彼女達の楽しそうな様子を見ていると、自分も参加してみたくなった。散歩の途中に見た景色を集めて、自分もこの「カフェshion」のスタッフと一緒何枚か写真を撮り、、詩織オリジナルアルバムが1冊くらいあっても良い様な気がしてきたのだ!
思い切って声を掛けてみた。
「あの、また今日と同じワークショップありますか?」
そうすると、、
「来月も予定しています。宜しかったら是非ご参加下さい。」と言われたので、詩織は即座に、
「写真用意して来ますね、、どうぞ宜しくお願いします。」と頭を下げて応えていた。
どうやら来月のお休みは〜いつもとは違う休日になりそうである。