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第244話 『第2の異変』


 ……いやいや、多分……大丈夫だろう。

 領主が鉱石商殺しまでかんでいるか、まだハッキリとわからないのだ。

 

 それにこの調査をさせた時から、そのリスクは分かっていたはずだ。だから誓約をさせたのだろうから。

 まさか散々使っておいて、戻って来たら始末するなんて、流石にそこまでギルドは腐っていない――と思いたい。


 後日、確認したところ、彼らは無事だったが村の中での記憶を一切忘れていた。


 どうやらギルドで彼らから全てを聞き出した後、誓約を解いたと同時に記憶を消去したらしい。

 なんとも徹底したシステムだ。


 だが、村から脱出した後の記憶は残っていたようで、俺の事を覚えていてギルドバンクにお礼を振り込んでくれた。


 それと大事な部分――森の翁と誓った()()だけは残された。

 というか、ニコルス氏が組合員(ハンター)を守る倫理として、そこは後から改めて教えたらしい。


 記憶にはないが、彼らは二度とこの村には立ち寄ってはいけないという畏怖の念を抱いていくことになる。


 けれどそれはわからないままで良いのだそうだ。

 ハンターにはそういう事はつきものだし、ほじくり返してはイケナイモノがあるという事を、彼らはよく知っているのだから。

 

 それに彼らには、この村での思い出は辛い事しかない。

 忘却してしまった方が良い事もあるのだから。


「ねえ、結局ここから出られないのぉ……?」

 ギュッとメイが俺の腕を掴んだ。

 見ると子供が怯えたような顔になっている。 


 ああ、この()も本当は怖かったのか。

 さっきから俺にしがみついて来るのは、不安で一杯だからなんだ。

 用心棒はいるが、彼らじゃこの事態に対処出来るかわからない。

 部外者の俺に一縷の望みを探そうとしているのだ。


 そう思って他の2人も見ると、メイより落ち着いているとはいえ、オーラに不安の色は隠せない。

 無理もないか。

 

 今まで普通に暮らしていたのに、急にこんなとんでもない災いに放り込まれたのだ。

 異変を始めから知っていた俺より、その衝撃は大きいだろう。


 しかも老人殺しの犯人が、まだこの村に潜伏している可能性は大なのだ。

 そりゃあ不安でたまらないはずだ。

 ただ、俺も腕にぶつかる感触が落ち着かない。


「大丈夫だ。必ず出られるよ」

 俺はギュッと掴んでくるメイの手をそっと外しながら言った。


「なんでそんな事が言えるのよお」

 マチルダが訝しむように訊いてきた。

「そりゃあ、俺がなんとかするからさ!」

 3人が目をぱちくりさせた。


 つい大見得を切ってしまった。

 少しでも安心させたかったこともあるが、やはりここは男として恰好をつけたい。

 大体、調査じゃなくて原因を究明しなくてはいけないのだ。もうここまで来たら解決するも同じだ。


 んん、なんか安心したというより、更に心配そうな雰囲気……。

 俺じゃ頼りないかよ。そりゃあ大船に乗るどころか、ゴムボートかもしれないけど……。


「とにかく君たちは大丈夫だ。(多分)最終的に今回の件に直接関わってないんだから。

(そう、翁が考えていて欲しい)絶対助かるよ」

 ガッカリ感は見せずに、とにかく胸を張った。ここは押し通すしかない。


「直接ってなに? まだ何か隠してることがあるの?」

 イヴリーンがすかさず訊き返してきた。

 そう来るか。しょうがない。


「そうだよ。実はまだ言えないことがある。

 ただギルドの誓約でね、申し訳ないけど教えられないんだ」

 そう言いながら口の前で、両人差し指で×を作ってみせた。

 誓約という言葉が、もっともらしい現実的な理由として聞こえたらしい。

 続けて何か言おうとしたイヴリーンが押し黙った。


 映画だとこういう時、それでも無理やり問いただそうとする輩が出て来るものだが、彼女達は騒ぐことなく状況を理解してくれた。

 こちらでの誓約がいかに重く、厄介なモノか知っているからだ。

 もちろん、それをとっくに外してしまっている事は内緒(ナイショ)だ。


「ある程度は、原因が分かってきてるんだ。ただソレをどうしたらいいのか、まだ情報不足で」

 俺は軽く両手のひらを横に上げて肩をすくめてみせた。


 だんだん俺も、こちら流の仕草が自然と身について来た。日本に帰った時はスカした奴と思われないように注意しないと。


「何か……あたし達に手伝えることある?」

 マチルダが訊いてきた。

「ありがとう。でも、う~ん……」

 いつまでもここに匿ってもらう訳にはいかないんだよな。

 彼女達から得られる情報も、関係者じゃないからもうなさそうだし……。


 そうだ。この世界の住人なら、妖精は山で見かける小動物くらい身近なモノなんだよな。

 ノッカーのことも少しは知ってるかもしれない。


「それじゃ、妖精の『ノッカー』のことは知ってる?」

「ノッカー? 当然でしょお。ここ(鉱山)をどこだと思ってるよお」

 マチルダが俺の肩を軽く叩いた。


「じゃあ、ノッカーを虐めたとか、そんな話を聞いたことあるかい?」

 さすがに殺したとか、ショッキングな表現は使いづらかった。

「え、何それ?」

 当然と言ってたのに急にキョトンとされた。


 イヴリーンが考えを巡らすように視線を動かす。

「どこの鉱山でもノッカーには来て欲しいから、ここでも時々捧げ物とかは供えていたみたいだけど……。

 ここの鉱山に『いる』ってのは聞いた事がないわね」

「そうだよぉ。それにまずノッカーをイジメるとか、あり得ないんだけどぉ」

 不思議そうな顔をしたメイが小首を傾げた。


 そうなんだよな。

 まず彼らを怒らせて出ていかれでもしたら、鉱脈が枯れてしまう。

 それを捕まえたり、ましてや殺してしまったりしたら元も子もないだろう。

 まさしく金の卵を生むガチョウを殺すような愚かな行為だ。


 それにそんな恩知らずなことをしたら―― 


 ふと、翁が言った言葉を思い出した。

『恵みに感謝するどころか、搾取することばかりしか頭にない』

 まさにその通りだな。


 地球でも環境汚染だの温暖化だの騒いでいるが、結局はこの恩知らずな行為へのしっぺ返しが来ているだけなのだ。


 人類は自立していると思い上がっているだけの、まだへその緒も取れない胎児なのだ。

 そのへその緒が繋がっている母体を痛めつけている。

 母体もろとも自分の身を危険に晒している、自傷行為でしかないのだ。


 ここの人達も地球よりは自然に対する畏怖が強いのだろうが、それと同じくらい自分たちの力でコントロール出来るという、自惚れもあるのだろう。

 本来そういう関係性ではないのに。


 ……なんか俺もヴァリアスとか、人でない者たちと関わっているせいでどうも思考があっちよりになってきた。

 これは人として良いのか悪いのか……。


「ねえ、これにノッカーが関わってるの?」

 不安そうなマチルダの声に意識をこの場に戻した。

 

「え、誰かが妖精をイジメちゃって、それで祟られてるのぉ?!」

 メイがまた怯え顔を見せる。


 鋭いっ! というか、俺の聞き方がまずかったか。

 俺が真剣な顔で考え込んでいたので尚更だ。


「ゴメン! そのっ、俺の言い方が悪かった!」

 俺はつい日本式に顔の前で手を合わせて謝った。


「ノッカーの事は別の案件なんだ。

 ほら、俺、オッズさんの件も調査してるだろ? 

 そっちの方のつながりで気になっただけだよ。彼、鉱石商だから」


 束の間、みんながジッと俺の顔を見ながら押し黙った。

 

「第一ここには、ノッカーはいないんだろ?

 紛らわしい言い方してごめんよ」

 俺は手を合掌から、こちら式に胸の前で交差させてバッと頭を下げた。


 謝る作法が違うので意図が伝わらないと困るし、何より表情で見抜かれるかもしれない。

 謝るふりをして顔を見せないようにした。


 ちょっと間を置いて

「なんだぁ、ホント怖かったよぉ~」

 メイが後ろに手をついて、大きく仰け反ったのがわかった。


 マチルダとイヴリーンも息を吐いて力を抜いた。 

「そうよねえ、流石にそんなバカな真似する人いないわよねえ」とマチルダ。

「何も知らない小さな子ならまだしも、鉱夫がそんな事する訳ないものね」とイブリーンも同意する。


 やっぱバカな真似だよねえ。それをやっちゃった馬鹿がいるようなんだが。

 でも具体的に何をしたんだか。

 それが解決するカギになると思うんだが。


 チラリと横目で見ると、イブリーンが言葉とは裏腹にやや疑わし気な目つきで俺を見下ろしていた。

 やっぱりバレてるか。でもここは嘘を突きとおすしかない。


「とにかくそんなこんなで色々と情報が欲しいんだ。

 だけど俺、こんな状態で疑われてるからなあ。特に村長に……」

 するとしばらく俺の方をジッと見ていたイヴリーンが口を開いた。


「鉱山の事を知りたいのかしら」

「ん?」

「だってさっきから、鉱山に関する事ばかり訊いてるじゃない。それくらい分かるわよ」

 組んだ足の上に頬肘をついて、こちらに顔を乗り出してきた。


「それなら、鉱夫頭(こうふがしら)にそれとなく訊いてみるぅ?

 ゾルフさんならたまに来るしぃ、なんとか探りを入れて――」

「ダメだ、ダメだっ!」

 メイが言い終える前に俺は手を振った。


「鉱夫頭って、ここの鉱夫のリーダーはあのゾルフなのかよ」

「そうだよぉ、あの人はドワーフでしょ。他にもドワーフの人は何人かいるけど、あの人が一番の古株だしぃ、何よりも村長の右腕――あっ」

 彼女も自分で言いながら、気がついたようだ。


 俺はその村長一味に疑われてるんだ。うっかり探りなんか入れたら、すぐにバレちまう。

 それにあの男には、殺人の現行犯と言わんばかりに現場で目撃されているのだ。

 もうちょっとやそっとの説得じゃ無理だろう。


 しかしオッサンの側近だったのかよ。

 確かに色々と何か知ってそうだが、尚更ムリだなあ……。


「あの、ゾルフの他に、村長の下についている人っているかい? 

 事務方のプッサン以外に、いわゆるその右腕的な感じで」

「それは相談役にゴディスさんがいたけど……」

 イブリーンが最後の方は視線を下に落した。


「もちろん配下って言うなら、他にもいっぱいいるわよ。ここの鉱夫の半数近くはこの村の人たちだから。

 ただ、何か決める時はまずその3人ね。

 村長、ゴディスさん、ゾルフさんが、ウチの村の三本柱って呼ばれてたから」


 それを聞いて俺の頭の中で、ある疑惑が湧いてきた。


 オッサンは鉱石商たちのことを『おれ達は後始末をしただけだ』と言っていた。

 おれ()とは、ゾルフのことを指しているんじゃないのか。

 右腕と言われているヤツなら、そんな裏仕事にも手を貸しそうだ。


 それならますます問いただしたいところだ。

 なんとかヤツ1人だけになったところで、対峙してみるか?

 しかしこの状況じゃ、素直に話し合いにならないだろうしなあ。


 それに大体どうやって1人にする? 

 転移でどこかに跳ばすにしても、俺の能力じゃ、まずかなり対象に近づかなければならない。

 しかも相手だって護符を付けているから、負の魔力に対して抵抗力がある。

 上手く動かせるか分からない上に、まともに戦ったら勝てるかどうか。


 オッサンの時にも実感したが、俺の能力はバラエティーなのに総合的には今一つだ。

 いわゆる器用貧乏なのだ。

 自分としては結構頑張っているつもりだが、いかんせん、こちらの世界でもまだ半年くらいしか魔法や剣に関わっていない一年坊主だ。


 それに比べて経験値もあり、少ないながらも持ちえる能力を長年駆使してきた者は、少なくとも余裕で立ち合える相手じゃない。

 これがプッサンなら、なんとかなりそうなんだが――


 やっぱり彼にもう一度あたってみるか。

 乞食のことは知らないようだったが、ミスリルの件なら何か知っているかもしれない。


 何しろ地下牢の彼ら(シザク達)のことを隠していたのだ。

 本当にただの盗賊と思っていたのなら、ギルドから使いの俺に隠す必要もないだろう。

 村長から口止めされていたとしたって、彼らが何か()()を嗅ぎつけている可能性があると知っていたようだし。

 一度は協力したのだから、また抱き込める可能性もある。


 そう思って再び探知に意識を持っていくと、階下の様子がおかしいのに気がついた。

 

 俺はもちろん警戒のために、まわりの動きを感知する触手は出しっぱなしにしていたが、それは探知というよりも索敵だった。

 明らかにこちらに敵意を向けて来る輩の気配や、こちらに上がって来る者の動きに特に注意していたので、1階で不穏な動きが起こり始めているのに気がつかなかった。

 それは上にいる不審者に向けてではなく、外に対してのようだった。


 毛皮の帽子を被った男が、女将のおばちゃ(ロンド)んと先程の用心棒らしき獣人に焦った様子で何か喋っている。

 他にもいた2人の(娼婦)が窓の外を見たり、別の男がドアから半身を出して外を覗っていた。


 なんだ、どうした? 

 耳を澄ましたが、何も聞こえない。

 あ、遮音したままだった。


 俺は遮音を解くと窓の方に行った。

「どうしたのお?」

「しっ!」

 すぐに隠蔽で姿を消すと、そのまま開いている窓から顔を出した。


 下の通りを見下ろすと、先程と同じくおろおろした人々の中に、血相を変えて走ってくる男達が数人混じっている。

 彼らの動揺する声が一斉に聞こえてきた。


「炎が炎がっ!」

「やべえよっ ()()()()()()()()()()()!」


 ――入って来た?!


 隠蔽をかけたまま屋根の上に転移。そのまま連続して壁の方へと移動した。

 赤い空はそのまま頭上にあるが、さっきより揺らめきが大きくなっている気がする。


 5回ほど跳んだ先の倉庫の上で、大扉のある壁が見えてきたが、それは先程までの灰褐色の壁ではなかった。

 

 ドウドウと津波が溢れてくるように、あのオーラの炎が壁を乗り越えて侵入していたのだ。

 

 それはすでに壁のすぐ脇にある番小屋を飲みこんでいた。

 燃えるように揺らめくオーラ越しに、小屋の形は砂の城のように崩れて見えた。

 これはただの炎ではないが、やはり石の小屋を燃やし崩すほど熱いのか。

 

 けれどただの炎より厄介なことに、魔素の防壁が無い、または弱いところにはそのまま素通りしてしまう放射能のようなエナジーなのだ。

 それはたとえ厚い石壁の家だろうが、鉄の扉だろうが、滲み出すように侵入してくるのだ。


 ジッと見ていると、その凶悪なオーラはそこで留まらず、じわじわと砂利道を舐めるように少しずつ進んでいた。

 

 すると番小屋のすぐ横手にある井戸から、水が屋根の高さ以上に吹き出し、赤い波に向かっ激しく降り注いだ。

 そばには2人の男が気を練っている。水魔法で対抗しようというのだ。


 だがもちろんこれは本当の炎じゃない。

 ゲリラ豪雨のように放たれた水は、炎を消すどころか、オーラの光の中を素通りして地面にバシャバシャと激しい音を立てるだけだった。

 

 しかもこの行為に刺激を受けたかのように、赤い舌が急に伸びると、男たちをひと舐めするかのように大きく撫でた。


「ギャッ!」

「ウァア"ァッ!」

 跳ね飛ぶように転がった男たちは、今度は自らに水を引っ掛けることになった。

 それを見ていた別の村人たちが、叫ぶ声を上げながら逃げ始めた。


 以前、嵐の中追いかけまわされた時にみたオーラは赤黒かったが、今や鮮血のように鮮明な赤になっている。

 あの時は門扉の前で立っていたゾルフたちに触れた際、彼らの殺気を増幅させるだけだったが、今やその質を大きく変えていた。


 大きなトカゲの舌のような、横に這うように伸びる真っ赤な炎が、今や井戸にも到達し始めていた。


 すると井戸から、大量の透明な蒸気(?)が立ち上りだした。

 井戸水が蒸発しているのか。

 やはり熱を発しているのだろうか。そうだ、解析――

 

 違ったっ! 

 これはエナジーを吸収す(エナジードレイン)る作用があるんだ!


 生体からエナジーが抜き取られると、細胞がその急激な変化で一気に破壊される。その傷跡が火傷のように爛れるのだ。

 まさしく被爆だ。


 石で出来た番小屋は、結合力が無くなり砂と化していたのだ。

 そうして今は井戸の水がエナジーを吸収されて、その状態を保てなくなって分解されている。

 つまりこれは――


「くそぉっ! 水がダメならこれでも喰らえぃっ!」

 血気盛んな男が、壁のほうに向かって強く気を練り始めた。

 彼の前にグルグルと大きく螺旋を描く炎の帯が現れる。帯は空中でまわりながら一塊になると、巨大な火球となった。


 ダメだっ やめろーっ!

 叫ぼうにもすでに手遅れだったし、距離もあった。

 火球がゴウッとオーラに向かって撃ち出された次の瞬間、轟音と共に井戸が爆発した。


 水が分解されて、酸素と水素に分かれて気体になっていた。

 そこに火なんか放つから、文字通り水素爆発を起こしてしまったのだ。


 井戸を形成していた岩はもちろん、まわりの砂利石や、番小屋、そのまた隣の家が半分吹き飛び、ヒュンヒュンバラバラと破片が吹き飛んでくる。

 あちこちでまた悲鳴と叫び声が上がる。


 少し離れていた俺のところまで、砂利が飛んで来る。咄嗟にしゃがみながら氷のシールドを作った。

 俺の頭や肩の辺りをガツンゴツンと、石が当たる音が響く。

 

 やべえ、これ隠蔽で隠しきれてない。


 だが不幸中の幸い、人々はそんな屋根の上の些細な事象など、まったく気にしていなかった。

 当たり前だが自分たちが逃げるのが精一杯だ。

 今や上や下への大騒ぎになっているのに、俺みたいなただの不審者なんぞ、見つけてもかまってる暇などないだろう。


 しかし翁の奴、とうとう強引な手にでやがって。

 復讐だかなんだか知らないが、村ごと滅ぼす気かよ。


 見える範囲ではまず壁一面から、オーラの炎が流れ込んでいる。

 そうしてその炎は上に向かっても吹き上がり、空のオーラへと繋がっている。

 よくよく視ていると、その赤い天井もこれまたゆっくりと下がりつつあった。

 

 村は今やエナジードレインの炎に包まれていた。

 しかもそのドームが刻一刻と縮みつつあるのだ。

 

 このままじゃ半日もしないうちに、村が焼き尽くされてしまう。

 もうあと3日どころじゃなくなってしまった。


いつも読んで頂きありがとうございます! ヾ(*´∀`*)ノ

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