第200話 『家を借りる その1』
またのんびりムードになります(^▽^;)
「本当に大丈夫で?」
アイーゴがまだ心配そうに訊いてきた。
俺は彼が持って来てくれたお茶を飲んで、やっと人心地ついてきたところだ。
「多分……大丈夫です。なんか混乱してたみたいで……ご迷惑かけました」
俺はまだ診察台に座りながら頭を下げた。
「いやいや、滅相もない!」
またそばに残っていた次長が大袈裟に手を振った。
「お前ら、蒼也のことは一言たりとも口外するなよ。当然コイツにもだ」
あろうことか、ヴァリアスが治療してくれたお医者さんにも脅しをかける。
俺が注意しようとしたら、リィーゴが怖じ気ることなく、シャキッと答えた。
「もちろんです。患者の私的秘密は絶対に外に漏らしません!」
一体俺はどんだけの醜態を晒していたんだ?
よく覚えていないだけに逆に恥ずかしいんだが。
「うん……、薬の効果がしっかり出てるようですね。これなら今晩ゆっくり休めば落ち着くでしょう」
俺をあらためて診察したリィーゴが、微笑みながら言った。
確かに頭の重さが徐々に引き始めていた。
そのまま診察室で、何故かお茶とハーブクッキーを頂きながら、アイーゴたちと他愛ない話をしてからギルドを後にした。
時刻は5時を過ぎていた。
この時の記憶は『救助ハンター』が、今の俺には合っていると感じた事しか覚えていない。ただそれにはどこか、強迫観念にも似た使命感が混じっていたが。
エリクシルやら癒しの水やら飲まされたようだが、やっぱり俺の芯はどこか疲れていた。
無理もないよなあ。
あんな真剣に試験をやったのは何十年ぶりか。神経がすり減ったというものだ。
言うまでもなく例の装置による、暴かれた原罪は忘れてのことだが。
ラーケルに戻るとレッカ宅で、パネラとアメリがちょっとしたパーティのように料理を作っていてくれた。
「ちゃんと兄さんの歯ごたえに合うようなのも用意してるよ」
パネラが珍しくエプロン姿で現われた。
しかも今までのような活動的なパンツルックではなく、アメリよりも長い、足元まで隠すロングスカートを履いている。
思い返すと、パネラ達とはあの宝探しの件で出会って以来、ずっとダンジョン攻略関係で会っていたから、こんな家庭的な姿を見るのは初めてだった。
いつもの逞しい二の腕も、どことなく柔らかくなったように感じるから不思議だ。
そしてやはり何よりも嬉しかったのは ――――
『ミャアオォォォ~~~ン』
おおっ 我が癒しが飛んで来てくれた。
俺は屈んでその大きな天使を迎えた。
【美味しいもの 持って来てくれたぁ~~~?】
ミャアミャアと俺に頭を押し付けてきながら、こんなちゃっかりした気持ちを隠すことなく流してくる。
これが人間なら、なんて狡い奴だと思うところだが、相手は動物。もう清々しいくらい、裏表なんかない。
うん、逆に正直でヨロシイ!
「うん、うん、ちゃんとお土産持ってきたよぉ。君の大好きなグリーンボアの、しかも特上だよ」
「ソーヤ、そんな良い肉、申し訳ないよ」
レッカが特上と聞いて、さすがに遠慮してくる。
「いや、これ俺が買ったわけじゃないんだ。お土産に貰ったんだよ」
実はギルドから帰る際に、肉を買っていくつもりでアイーゴに肉屋の場所を訊いた。
そうしたら横から次長が何の肉だと言うので『グリーンボア』とそのまま答えたら、倉庫から特上の肉をたんまり持って来てくれたのだ。
もちろん始めは断ったのだが、せめてもの迷惑料に受け取ってくれと懇願された。
一緒にいたエッガー副長にも、そのまま貰っておいた方が良いと言われて、ついタダで貰ってしまった。
迷惑をかけたのは俺の方なのに。
ますます猫のお土産のつもりだったとは言えなくなってしまった。
だが、ポーの顔を見たらそんな後ろめたさも吹っ飛んだ。
もうこの子になら、A5の牛肉をあげてもいい。
もしこの子が猫カフェにいたら、たとえボッタクられても文句は言うまい。
「さすが、王都のギルド。お土産も上等なのをくれるんだね」
例の騒動の件は伏せて話したのに、エッボ達もそのまま解釈してくれた。
どうやら薄々だが、ヴァリアスがただの傭兵ではない事に気がつき始めているらしい。
あのアジーレダンジョンで見せた力といい、珍しいくらい先祖返りしたアクール人の原型のような――本当はオリジナルなのだが――顎(多重歯)を持った姿で、しかもドラゴンを従魔にするような奴が、ただのフリーの傭兵でいられるハズがない。
絶対にどこかの国家クラスの軍隊か、もしくはハンターギルドなりの機関が放っておくはずがないからだ。
それがこのように田舎町でプラプラしている。
絶対に何か、聞いてはいけないような身分を隠している。まともな頭をしている人なら、そう考えるのが普通だ。
それに昨日、明日王都で試験を受けにいくと言った時も、みんなにちょっと目を白黒されたが、すぐに納得顔された。
俺もうっかりしていたが、王都とラーケルでは、東京と仙台以上に離れているのだ。
主流の移動手段が馬車や川船のこの世界で、そんな新幹線以上に早く動く場合は転移しかない。
(異例としてドラゴンライダーや、風使いによるカイト飛行もあるが、まず目立つし、地上より危険な場合があるからだ)
しかし空間を跳ぶのにはそれだけのエネルギーがいる。
こんな長距離では、それこそ世界旅行級の金がかかるのだ。
だが、それはあくまでも魔石を使った場合のこと。
転移する本人が、その分のエネルギーを出せれば問題はない。
つまりこの馬鹿力を持った奴なら可能ということだ。
もう皆、というかアイザック村長も、俺たちが何か秘密の転移ルートを使っていると考えているようだ。
まあ、ある意味それは当たっている。
何しろ奴の能力とパワーで跳んでいるのだから。
ちなみに正規の転移スポットを使う場合、移動エネルギーを自前(魔石なりを)で用意しても、使用料は別途取られるらしいが。
けれど今日ギルドに、俺が転移能力を持っていることがバレてしまったから、もしかすると今度は転移システムが俺で、奴がエナジータンクという風に思われたかもしれない。
奴のような上位能力者は、他人に魔力を供給することが出来る奴が多いからだ。
それなら秘密の転移ルートの謎も解けるというものだ。
ただそういった件に関しては暗黙の了解なのか、みんな問いただして来ないところは有難い。
『過ぎたる好奇心は死を招く』という諺がこちらにはあるそうだ。意味は『触らぬ神に祟りなし』に近い。
おかげで俺もヘタに嘘をつかなくて済む。
「わあっ、本当に特上も最高級なんじゃないの? 見てよ、このピンクの霜降り」
俺が渡した肉の包みを開いて、パネラが声を上げた。
「ホントね。でも他の料理もあるし、今夜は少しだけ頂きましょうよ。新鮮だし、スライスして軽く炙るだけでも良さそうだし」
アメリも肉を見て早速、まな板と肉切ナイフ(牛刀)をテーブルの上に置いてきた。
そのテーブルに身を乗り出しそうになるポーを、レッカが必死に抑える。
「あの、俺は生はちょっと……」
昔から俺は生モノはあまり好きではない。だから刺身なども食べられない。肉なら必ずウェルダンだ。
子供の頃、刺身などを食べなかったせいもあるのかもしれない。
「あ、そうなの。レアが一番旨いのに。じゃあソーヤのはしっかり焼いとくね。特製ビネガーに付けて食べたら、きっと美味しいよ」
そう言いながら慣れた手つきで、パネラが肉をカットし始めた。
「そのうち生肉の良さも教えんとな」
奴が横で呟く。
「いいよそんなの。っていうか、良いじゃねぇか、味の好みくらいさ」
こいつはそのうち、捕まえたばかりの獲物をそのまま喰わす気だ。
ともかく今夜は、しっかり焼いたお肉と楽しい食事をすることができた。ポーも妙な声を出しながら夢中で食べていたので、美味しかったようだ。
奴も用意されていた火酒がまんざらでもなかったようで、パネラと競って一樽飲んでしまった。
おかげで追加に缶ビールを出すハメになった。
ヒックリーの酒屋はもう閉店していたからだ。
この間、居酒屋でも開くかのように買い込んだのに、このペースで呑まれると、また日本に戻らなければならない。
買いに行くのは全然構わないのだが、同じ店(町内)で続けて買うのは止めて欲しい。時間差がないのだから。
結局缶ビールを10缶以上空けたあと――ほぼ2人が飲んでいた――終刻の鐘が鳴ってディナーもお開きになった。
「ソーヤ達はこっちの部屋を使って」
パネラ達が『おやすみ』を言って帰ったあと、レッカがランプを持って居間の隣の部屋に入れてくれた。
先ほどの居間は居間兼食堂兼キッチンとなっていた。その左右にそれぞれ1つずつ寝室がある。
今日はレッカが使っている寝室を、俺たちに貸してくれることになった。
「ごめんよ、ちゃんと客室があれば良かったんだけど」
「いいよ、全然。こっちこそ泊めてもらってアリガト」
部屋の中には木枠のベッドと、括りつけの棚、そして箱型の長椅子が置いてあった。
実はこの椅子は、中が長持ちのように収納できるように、下に引き出しが付いている。しかも天板部分が2つ重なっていて、それを広げると、引き出しが板を支えてベッドに早変わりする、ベッド兼長椅子だった。
そうしてこの長椅子は、それほど自前の家具を持たなかったレッカ達が、引っ越しの際に出来るなら持っていきたいと言っていた家具の一つだった。
何しろあの家具付き下宿に引っ越す前からあった古い家具、それは家族みんなと一緒にいた頃、4人兄弟で雑魚寝していた思い出の品だったからだ。
それに居間のまだ使っていない暖炉棚の上に、男物の帽子、女物の髪飾り、それに木製の子供のオモチャが蝋燭と共に置いてあった。
写真代わりの念写や肖像画が、庶民にはまだまだ高いので、マントルピースではなく、こうしたモノで故人を偲んでいるのだと知った。
「あ、マットは持ってるから要らないよ。野宿用に買ったのがあるから」
簡易ベッドに敷くマットを持ってこようとするレッカに、俺は収納からテントマットを引っ張り出して見せた。
この間、今後のためにネット通販で寝袋と一緒に下に敷く、テントマットなるモノを購入しておいた。こいつといると、いつ野宿させられるかわからないからだ。
「そう? なら良かった。実は藁をベッド分、余分に用意するの忘れちゃってて、助かるよ」
レッカが頭を掻いた。
俺の場合、いつの間にか奴がマットを変換してしまうから、あまり気がつかなかったが、前の安下宿やこのような片田舎では、まだまだ藁ベッドなところが多い。
藁や乾草をパンパンに箱型ベッドの中に敷いて、その上に毛布やシーツできっちり包んでしまえば、チクチクするどころか、ヘタな煎餅布団よりフワフワになる。
藁の中に薬草や香草を混ぜたりすると、虫も湧かずに逆にほんのり良い匂いがする場合もあるのだ。
まあどのみち奴にベッドは要らないのだが。
「あっ、ダメだよ、ポー。寝るのを邪魔しちゃっ」
鍵をかけていないドアが開いたと思ったら、ポーがスルッと入ってきた。
「おお~っ、今夜は一緒に寝てくれるのかあっ!」
ポーなら大いに歓迎だ。
「今日は疲れたから癒してくれよ~」
リィーゴも今晩はゆっくり休めと言ってたし。
サメがなんとも複雑な顔をしていたが、無視した。あんたじゃ全然癒されないんだよ。
むろん今日あった全貌を知っている奴の胸中なんか知るよしもない。
というわけで、俺はスベスベの毛皮に抱き枕にされる形で、やや重いと感じながらもぐっすり眠る事が出来た。
次の日は、いよいよ自分の家を決めるつもりでまず役場に行くことにした。
「候補は決めてあるの?」
レッカが朝食のトースト用ジャムを勧めてくれながら訊いてきた。
「うん、とりあえずもう一度見てから決めようと思って」
レッカやパネラ達が借りる家を探す時に、俺も一緒に付いて回っていた。だからひと通り見てはいたのだ。
このラーケル村は過疎化が進み、小さいながら空き家がポツポツとあった。
若者が外に出ていってしまい、村民の高齢化がますます顕著になり、住んでいた人が亡くなったりして主のいない家屋が増えてしまったのだ。
レッカたち兄妹が借りたこの家も、以前一人暮らしの老人が住んでいたそうなのだが、しばらく姿を見ないと思ったらベッドの中で亡くなっていたそうだ。
いわゆる事故物件である。
「恐くない?」
人が借りた家にケチをつける気はないが、つい言ってしまった。
「なんで? そんなのよくある事だし、第一自然死(老衰)だしね。ソーヤはそういうの気になるの?」
逆に訊かれてしまった。
こちらではあまりそういう事は気にしないようだ。
「安心しろ。ここにはそんなレイスになってるような奴はいねぇよ」
奴が普通に言ってくる。
「もしも、いやがったらオレがぶっ飛ば――いや、祓ってやるよ」
うん、あの世まで飛ばすのも、浄化でもどっちでもいいが、その点だけはあんたを信頼してるよ。
本当は一軒家ではなく、アパートメントを探そうと思っていたようだが、この小さな村には共同住宅といえるようなのは、ウィッキーの宿ぐらいだ。(本当の意味では違うけど)
けれどもさすがは田舎町。家賃は王都近くの街とは比べ物にならなかった。
あの下宿『いばらの森亭』の広めだが屋根裏部屋でさえ、一週間単位(ここでは9日間)で31,500エルだった。
レッカが住んでいた個室はおよそ9㎡ほど――約6畳くらいで、一週間8,000エルだったそうだ。
だがなんと、この家は3カ月間(約12週間=108日)で、たったの21,000エル(税込み)なのだ。
一泊どころか1カ月7,000エル。
中古とはいえ、庭もあり家具も付いているし、失礼だがもうウィッキーとこの安宿より全然いい。
「そりゃあ宿と貸し家は違いますからね」
ポルクルが初めて物件をまわった時に言った。
不動産屋なんかない村では、役所がその代行をかねていた。
「たった一日と月単位じゃ全然違いますからね。それに家は誰も住まなくなると急に劣化しますので、維持というか、管理も大変なんですよ」
聞くところによると一週間に一度、それぞれの空き家の手入れを、あのカシマシ三姉妹にお願いしているのだそうだ。
3人で順繰りに家々をまわって、窓を開けて換気をし、簡単な掃除、壊れたところがないか見回るらしい。
ホンの謝礼代としての賃金が少なくても、何年にも渡ってくると姉妹に払う額も馬鹿にならない。
しかも雨漏りでもしていようものなら、修理代が別にかかってくる。
そういった管理費が、村の財政を圧迫する要因の一つになっていた。
だから一時的かもしれないとはいえ、村民として家に住んでくれるのは、とても有難いことなのだ。
「俺もどうせこいつと2人だから、小さいところでいいなあ。ヘタに広くても使い切れないし、掃除が大変だし」
レッカ達のこの家は平屋だ。これくらいがいいかもしれない。
「なんだったら、わたしが時々お掃除に行きましょうか? もちろん洗濯もやりますよ。以前の仕事で掃除は慣れてますし、もう住み込みで働くつもりはありませんから」
アメリがクリッとしたピンク色の瞳を向けてきた。
確かに彼女はあのジゲー家の屋敷で2年ほどハウスメイドをしていたのだ。家事には慣れているだろう。
「ありがと、だけど大丈夫だよ。俺、一応風と水が使えるから」
そおかぁ~と可愛い顔で納得した彼女。
普通、それが何か? と言われそうだが、風は埃を吹き飛ばし、水は汚れを落とすと、生活魔法の基本になっている世界。
軽い光魔法しか使えない彼女に、わたしもどちらか欲しかったと言われた。
地球じゃ光だけでもスゴイことだけどね。
「落ち着いたら、ウチにも泊りに来てくれよ」
朝飯も食べたし、家を選ぶ楽しみで気分良くレッカの家を出た。
家のまわりにはオレンジ色や白の、マーガレットに似た花々が咲き誇っていた。いかにも2人の家らしい可愛らしい庭だ。
ふと前を見ると、低い囲いの横に生えた樹の陰に、見慣れた顔がいた。
「師匠、お早うございますっ!」
フランがまるで出迎えにきたように、ビシッと両腕を体の横につけて挨拶してきた。
「誰がお前の師匠だっ! 何しに来やがったっ」
ただ挨拶してるだけなのに、奴も酷いが、本当に何しに来たんだろう。
「相変わらずヒドイな、師匠は~」
もうフランも負けていない。何がなんでも奴に弟子入りしたいようだ。
「たまたま通りかかっただけですよ。ほらっ、今日はこれからこうして畑仕事ですから」
そう言いながら左肩に背負ったカゴを見せてきた。腰には鎌を差している。
ああ、また彼女と畑行くのかな。ちょっと羨ましい気もするな。
「嘘つけっ! お前さっきからそこら辺でウロチョロしてただろ。どうせあのチビ髭にでも聞いて、オレ達がここにいる事を知ってたんだろ」
「そうなのか?」
「いや、そんな、別に張ってたわけじゃないですよ。
ただ、ちょっと挨拶しとこうかなあ……と思って」
「フラン、そういうの、俺の国じゃ『ストーカー』って言うんだよ」
こんな奴にもストーカーしてくる奴っているんだな。ホントに物好きな野郎だ。
「五月蠅いな、俺は『デス・ストーカー』じゃねえぞっ」
フランの奴、俺には強気で言ってくる。たぶん嫉妬も混じってるんだろう。ホントに迷惑な。
すると ヴァリアスが片眉を上げて
「ん、お前、今日の狙いは本当はあの女か? オレにかこつけて、新しく来た若い女を見に来たんだろ」
え、そう言えばさっきから、フランの目が俺たちというより、右側にチラチラ動いている。
振り返ると、窓からアメリがこちらを見ていた。どうやら俺たちの話し声が気になったようだ。
「なんだってっ!? あんたにはドリーって彼女がいるんだろっ!」
「どっ! ドゥっ ちげえよぉっ! 俺は別にここの女の子の顔を拝みに来たわけじゃねぇよっ!」
フランが何故か腰に差していた鎌を握って、ブンブン振り出した。
なんて分かりやすく動揺する奴なんだ。
「あんたっ、言っとくがあの娘にちょっかい出したら、俺だって黙ってないぞ。ドリーにチクってやるからなっ」
まったく、好奇心だけかもしれないが、村に若い女が少ないからって――。
俺はつい保護者の気分で、フランに釘を刺した。
「違う、違うってっ! 誤解だよっ、だからドリーに言わないでくれよぉ~~~」
オロオロする男をジト目で見ながら、俺たちはさっさと役場に向かった。
ここまで読んで頂き有難うございます。
次回でラーケル村の借家を決めるつもりです。




