第九話 大晦日、そして新しい一年へ
今日は大晦日だ。年末はいくら忙しい医師という職業だとしても、休みがもらえる。ただ、そんな休みをもらったところで、普段の暮らしが仕事になり始めてくるとこんなたまの休日に何をすれば良いのか分からなくなってしまう。
彼女がいる訳でもないし、実家はちょっと遠い、いや、近くはないぐらいかな。そんな感じなのでわざわざ帰るつもりもなく、家に引きこもっている。昔からある紅白歌合戦も健在なのでな、それでよくわからん昔の曲を聴きながらボーっとしているのだ。
プルルルルルルルルルルル
携帯が鳴った。石川だな。
「もしもし」
「もしもし、私です。」
「私私詐欺か?」
「いや、確かに昔ありましたけど・・・・・・。」
「で?何か用ですか?」
「いえ、そろそろ一年が終わろうとしているので・・・・・・。今年はやっと研修医にもなり、濃厚な年になったと思いますが、いかがでしたか?」
「別に、僕はまだまだだなと思ったまでだよ。そっちだって、このロボットが僕のレベルアップについてこれなかったら、実用性がないとなってしまうんだぜ?気をつけろよ。」
「なんか、途中からキャラ変わりました?最初の頃なんてずっとおびえていたじゃないですか。大学在中らへんから変わっていきましたよね。」
「・・・そんなことはどうでもいいけど、あ、そうだ!来年からもちゃんと電気代はなんとかしてくれるよな?」
「はい。でも、消費電力多すぎるんですよね、やっぱり。そこら辺の調整もしなければいけないので、来年からもちゃんとうちに来て下さいよ?」
そんな会話をして、僕は電源を切った。時計を見ると、年越しの時間は非常に近かった。そういえば、年末に一度もしたことがない、してみたいことがあったんだ。
『年を越す瞬間にジャンプをする』
幼稚なようだが、足を使えなかった僕は、一度もこれをしたことがなかった。去年一昨年としようと思って、最終的に忘れていた。
3、2、1、ジャーンプ!
ジャンプまでは上手くいったが、着地で見事に転んでしまった。
今年一年、大丈夫だろうか・・・。
石川と出会ったのがSAO事件の年だから2022年で、高3・・・18歳だろ?
医療大学で六年制だから、2028年で24歳?2004年生まれ?俺と同い年じゃんw
日常回は書きたいんですけど、ネタがね・・・。焦って書いちゃうから、早く出したくて。
それでは、今年一年が良かった人も悪かった人も良いお年を!!
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