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4 捜索

 太陽が沈み、あたりが暗くなり完全に夜の帳が下りた頃、夜の街を気配を消して歩いているのは捜索活動をはじめた壱月だ。壱月は黒いコートを羽織り、両腕に黒光りするブレスレット、首にネックレスをするというとてもダサい格好だ。中二病なら、もうちょっとかっこよくしてもらいたい、せっかくの万能武装が台無しだ。まあ気配を消しているので通りすがりに笑われたりする事はないのだが。


「結構歩いたが、まだそれらしき人間は見つからないなぁ」

(まあこの県にいるとは限らないしな)


 それもそうなのだが死神達は未だ殺戮者の顔を知らないため、かなり捜索は難航している。普通なら、1日あれば捜索対象を見つけられるのだが、殺戮者は隠れるのが異常にうまいらしく未だに見つけられていないということだ。

そこで死神本部は捜索にドレッドノートを運用しだした、それがつい先週のことだ。ドレッドノートを運用したことにより殺戮者の危険度レベルは6となっている。


 危険度レベルとは、死神本部が決めた規則のことでレベル1からレベル10までが設定されており。レベル1から5までをドレッドノートを運用せずに対処可能な安全値、6から10までをドレッドノートを運用して対処する危険値としており。その中でも特にレベル8から10は特別対策課が担当することになっている。今回はレベル6なので特別対策課は出てこないが、学生である壱月からしたら十分危険だ。

それでも壱月が今回の任務を受けたのは内容次第で昇進ができ、死神として一人前と認めて貰えるからだ。一人前となれば死神本部から正式な任務を受けられるようになり、本格的に人類選別委員会が選別した人間を死刑執行出来るようになるのだ。


「昇進がかかっているから、失敗は許されないな」

(一人前になって早く家を出よう)


そんなことを言いながら壱月はT字路を右に曲がった。


「…!!」

(向こうから血のにおいがする!)


一気に心臓の鼓動が速くなるが、頭は冷静のようだ。


(気配を消しながら現場に向かおうッ!)

そう思い走り出した、近づくにつれて鼓動はもっと速くなり、やがて息も乱れてくる、それと同時に向こうの気配とこちらへの殺気を感じ取れるようになるが壱月はギリギリのところで踏ん張り取り乱さない。


(あの角を曲がればッ!)

今いる場所から曲がり角までは数メートルのところだ、その数メートルを走り抜け、壱月は角を曲がり…


殺戮者と邂逅するのだった

お読みいただき誠にありがとうございます。

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