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15 殺戮者―北上中(昔語り)―

 壱月がダンジョンで修行している頃、北海道に向けて北上している殺戮者は…


「今ので、200人目か…そろそろ数えるのも面倒になってきたな」


北上しながらすれ違った人間を殺している殺戮者、遂に被害者は200人になったようだ。されど彼はまだ殺し続けるだろう自身の目的のために。

そして少し進んでまた止まった、


「さて、ここから宮城県か…」


今彼は、福島県と宮城県の県境にいるようだ。もちろん車など使っていない、徒歩だ。


(この調子なら、夕方には宮城の中央辺りに行けるな)


殺戮者は時計を確認しながらそんな事を考える。そして殺戮者は走り始めた。

どうやら彼は走ったら夕方には中央に着けることを想像しているようだ、ちなみに今は昼の12時半ぐらい、別に宿を取るわけでもないので、のんびり進めばいいと思うのだが、彼には何か予定があるのだろうか…


(急がなければ、予定していた計画が狂ってしまう、そうなれば武器商人に笑われかねん。)


彼はくだらないプライドで急いでいた!?旅に寄り道はつきもので逆にそれが楽しく、計画どうりに事が進むなどまれだと思うのだが、まあ殺戮者に常識は通じないので仕方ないのだろう。


しばらくして、殺戮者は田舎を出て大きい街の方まで来ていた、


「流石にここら辺は人が多いな、」


殺戮でも始めるのだろうか?今のところ後ろに屍はないので殺してはいないのだろう。


「観光名所でもあるのかな。」


殺戮者は観光するき満々だった…騒ぎは起こさないつもりなのだろうか?あの殺戮者が?

 しばらくぶらぶら歩き、やがて電気屋の大型テレビの前で立ち止まった。そこではあるニュースが取り上げられていた、「福島県連続殺人事件」と題されている。そしてニュースキャスターがその記事を読み始めた、


『福島県で近頃、連続殺人が続いています。警察は監視カメラの映像や、被害者の足取りを調べるなどして容疑者を捜していますが、未だに見つかっていません。繰り返します―――』


もちろんこの事件の犯人は殺戮者である。だが、既に200人も殺しているのに、報道ではほかの事件との関連性も発表されない、というのはとてもおかしい。実は、殺戮者の事件に関して全て情報規制がされているのだ、日本人が混乱に陥らないように。情報規制しているのは、日本国政府だけではない、国連に死神界、そして今後殺戮者に関わるだろうある機関が報道陣に圧力をかけ規制を行っている。だからこの事件に関して日本国民が…いや世界が真実を知ることはないのだ。


「そういえば昔も似たような事あったなぁ」


世界に知られることはない真実関連でもう一つ、似たようなことがあったのを、殺戮者は思い出した。


(あれは…)


 あれは確か三十四年前の出来事…

あの日の俺はいつもどうり学校サボってアニメみて、ゲームして、中二病(当時高校二年生なのだが)こじらせている普通の人間(全然普通じゃない)だった、そして"神秘の復活"…一般的には"神々の再降臨"が起きたのだ…


 神々の再降臨、それは突如として世界各地で起こった、古の神々が現世に再降臨するという現象だ。それで生じた問題は数知れず、代表的なのは、神々による国の統治だろうか。神々は己が神話の舞台となった国に降り立ち、人類の意志を聞かず統治…実質的な支配をし始めた。具体例をあげるなら、バチカン市国を中心にヨーロッパをギリシャ神話に、また中国、韓国などを中国神話に、イラク・クウェート・トルコ南東部・シリア北東部をメソポタミア神話に統治された、もちろん日本は日本神話だ。なので今の世界はかなり国境がはっきりしていて神々の統治のおかげで領土が小さい国々もなくなり、世界が大まかに分けられている状況だ。だが、それと同時に人々の混乱が大きかった、なにせ突如として現れさらには統治までされたのだから。この問題に対して国連は神々と相対したが、人類側の意見は聞き入られず、逆に神々の意見を飲まされた、その後もいろいろあり、結果人類は神々の統治を受け入れて暮らすようになった。(死神が現れ始めたのもこの時からだ)


そして人類にとっての非日常が日常に変わったとき、世界に知られることはないある事件が起こった…

いつもお読みいただき誠にありがとうございます。

殺戮者の過去回です。

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