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14 鍛練

 俺、斎藤壱月は最大魔力量を増やすために、訓練場に来ていた。


ここで一つ訂正しよう、壱月が来ているのは死神界にあるダンジョンだ、訓練場はちゃんと別にある。ではなぜ、壱月はここを訓練場と呼ぶのかというと、壱月は鍛えるとき毎回ここを訪れていて、壱月はダンジョンを訓練場のように思っているからである。その他にも、幼少期壱月はいじめられていて、いじめっ子にここが訓練場だと教えられたということがあったり、壱月曰わく、鍛えるなら修羅場で、という固定観念があったりといろいろある。ちなみに最後のは斎藤一っぽいからという理由だ。

このダンジョンはかなり手抜きされていて、ダンジョンに入るための手続き窓口などなく、誰でも入ることが可能だ。それ故に幼い時の壱月も入れることが出来たのだ。


「さぁ今日は何階層までいこうかな」


と、壱月は右手に【死雨】、左手に『ドレッドノート』を持ってそんなことを考えていた、


(まあ、常に魔力を使い続けながら戦闘して、修羅場を作り出せたらいっか)


壱月のこの方法はかなり危険だ、最悪命を落とすだろう。本来なら最大魔力量を増やす用の訓練器具があるのだが、壱月には邪道らしい。


「取り敢えず、修行開始だ!」


そう言って壱月は一階層に突入した。

先ず、壱月が襲いかかったのは最弱モンスターであるスライムだ、


「ハッ!」


一拍の気合いとともに瞬殺だった…


「ガハッ」


だが、ダメージも受ける、スライムの攻撃によるものではない、魔力の過剰使用によるダメージだ。

魔力はもともと生命力の余りみたいなものなので、使いすぎると、自らの命を削ることになる。魔力量を増やすには別に命を削りながら使う必要はないが、この方法が手っ取り早いのは確かだ。過剰使用する事によって、自身の生命に危機を認識させ、生命活動を維持するため、更に生命力を増すように促す、それの繰り返しによって、魔力量を増していくのだ。


「まだまだ!」


壱月は立ち上がり、次の敵に襲いかかる。


「はぁあああ!」


またも一撃で屠り、自らもダメージを負う。


「ハア…ハア…だいぶキツいなこれ…」

(この状況で一撃入れられたら俺も死ぬだろうなw)


笑ってはいるが相当苦しいだろう、壱月は支部長室からそのままダンジョンに来たので、回復薬を持っていない。『ドレッドノート』の回復術式は使えるが、これも魔力を使うので意味がない。今は『ドレッドノート』を刀の形で保つことだけで精一杯だ。なので、敵を常に一撃で倒し続け攻撃されないようにしなければならない。

それでも立ち上がり、モンスターに襲いかかる。


「セイッ!」


今のところ、一撃で倒せているが、それは壱月が奇襲攻撃をしているからであって、正面戦闘や集団戦闘になると、状況は厳しくなるだろう。幸い、一階層には集団で襲ってくるモンスターはいないので助かっているが、


「よし、二階層への階段だ!」


どうやら壱月は一階層で止まるつもりは無いらしく、階段を駆け下りて、二階層に突入するのだった…

お読みいただき誠にありがとうございます。

壱月の修行回です。

そして未だにメインヒロインが紹介されない…

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