表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/17

13 相棒

 「支部長が気絶したようだから、ここからは、儂が話を引き継ぐぞ」

「!」


そう言って木戸は話を進めていく


「今回の任務のことだが、支部長はお前さんを囮として使うつもりだったらしい…」


囮という言葉にはあまり驚かない壱月、


「確かに、追うだけでいいというのは、疑問でしたが、そういうことですか。」

「だが、儂はお前さんの殺気を感じて、確信した、お前さんは殺戮者に死刑を執行する覚悟があるのだと…」

「…!」

「そしてある程度修羅場をくぐれば、日本支部内最強の死神になれるだろう。」

「…木戸さんはなんでそんなに俺のことを買っているんですか?」

「君が口にした『悪・即・斬』という正義、それを昔の友人も言っていた事を思い出してね」

「そういうことですか」

「まあ、儂の事はどうでもいいんじゃよ。儂がここに来た理由はこれをお前さんに託すためだ」

「これは?」


木戸が支部長の机に縦に長い黒色のケースを置いた。


「こいつは、これから君の相棒になる特別な武装だ。」

「特別な武装?」

「聴いたことはないか、死神界に八つしかない、神々が造ったとされる武装があると。」

「まさか、致死概念付与武装…通称【死絶武装】ですか!?」

「そうだ、四神話の鍛冶神が造り上げた、死神専用武装だ」


ニヤリと笑い木戸はケースを開いた。


「その中でお前さんに託すのは、日本神話〈金山彦神かなやまひこのかみ〉が造ったとされる、【死雨しぐれ】だ。」


そう言って木戸は壱月に【死雨】を渡した、武装の種類は刀剣のようだ。

だが壱月は一つ疑問があった、


「半死神の俺が使えるんですか?」

「使えるとも、【死絶武装】は『ドレッドノート』と同じく死神特有の魔力を使うからな。」

「俺でも使える!」

「だが、一つ注意が必要じゃ、」

「マスター登録ですね?」

「あぁマスター登録が完了できて初めて【死絶武装】は真価を発揮するからな、あとマスター以外が鞘から抜こうとすると即刻死に至る」

「なるほど、どっちみちマスター登録しなければならないんですね」

「それが…先代の【死雨】使用者がマスター登録を解除するのを忘れてしまってな、お前さんが登録するには、先代の魔力に上書きしなければならないのだ。」

「魔力の上書きですか…一度やってみます」

「ああ気をつけてな」


壱月は【死雨】の柄を持ってかなり魔力を込めるが反応はない、更に魔力を強めるがまだ反応はない…まだまだ魔力を強めるが…反応はない、これで最後だとありったけの魔力を込める!


「はぁあああ!」


すると、【死雨】は輝きだし、光を強めていく!

が、しかし


「マジ…か…」


ここで壱月の魔力が底をつき…【死雨】の輝きもなくなっていった…


「ハァハァ、相当手強いですね」

「だが、儂が以前やったときは輝くことはなかったから、かなり惜しかったと思うぞ」

「…!そうですか…ちょっと鍛えてきます!」


そう言って壱月は支部長室を飛び出して、訓練場に走っていった、


「え?」

「おや、嬢ちゃん気がついとったのか」


壱月に用があったと思われる、少女を残して…

お読みいただき誠にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ