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とあるパーティの事情

「へっ、面白そうな奴らみつけたぜ」


目の前のスクリーンに金髪とデブ、それに絡まれてるらしい男が映っている

「ど、どうせ、おいらの能力よりしょぼいじょぉ」

「バカ、てめぇ、昼間幼女に手を出そうとして、ひどい目にあったの忘れたか」

「あ、あ、あ、子どもには効かないのを忘れてたじょぉ」

「目を回してぶっ倒れやがって」

「ふん、まぁ、目を回して倒れるくらいで良かったな。ガキには全員、なんかの防衛能力があるから、それくらいですまなかったかもしれん」


仲間らしい三人が、スクリーンを見つめている

「で、でも、さっきの女は良かったじょ」

「お前のkidnappingがひっ攫って来れるのは、一日、一人か二人が限度だろ、しかも肝心のkidは攫えねぇと来てる」

「お、おいら、さっき調べたぜ、そういうのは、あ、あぶだかた」

「誘拐・abduction だな」


どうやら、まとめ役らしいほっそりした男がぼそっという

「女には改竄(かいざん)・falsificationを使ったが、私もまだこの能力を全て把握した訳ではない。しばらく無茶はするな」

「わ、わかったじょ」

「へっ、そこ行くと俺のprivate eyeの方が、応用が利くぜ」

「ふん、お前のはせいぜいpeepingだろ」


自分たちの能力に名前をつけている様な、どうやら仲良し三人組み

だが、話している内容から、やってることは、悪質なようだ


「おい、あの金髪、なんかぶっ放したぜ、なんだ?」

「しょぼ、派手な割に全然燃えてねぇじょ」


二人の少し離れた背後に立つ男は黙ったまま首を捻っている


「お前みたいなデブに笑われてるよ」

「お、お、俺はでぶじゃないじょ、ただのぽっちゃりだじょ」

「おーおー、頑張っておっさんよろよろ逃げてくよ」

「ど、どうするじょ」


馬鹿な会話を交わす二人の後ろの男は何故か

チッと舌打ちをして、目をそらしている


「あっ」

「ボ、ボス、これって、どうなったんだじょ」

白い蒸気に包まれたような男が、画面の端に消えていくと、今度は、目の前のスクリーンが突然暗くなった


「どうなったって、トミーのカメラが壊れたんだろうよ」

「そんなボス違いますって、俺の能力はこんなもんじゃねぇ」


後ろの面白くもなさそうな顔をしているのが、ボスと呼ばれているようだ


「だ、大丈夫かなぁ」

「うるせぇ、黙ってろ、今、考えてんだ、くそ、こうでもないし」

スクリーンには今度は、また違った映像が映ったり消えたりしてる


「おらよ!どんなもんだい、カメラが壊れたって俺にはどうってことないんだよ」


さっきと同じ映像に戻ったらしい


「ん?」

ボスと呼ばれた男はここで初めて、興味を持ったらしい

スクリーンに近づいた顔が少し明るくみえる


男にしては、線が細すぎる、普通に女性のようだが


「何やってんだあいつら」

「に、逃げられたんだな」

「逃げられたってあの状態でか、なんかデブはぼおっと自分の手見てるし、なんだぁ、二人ともズボン脱げそうだぜ」

言ってるそばから、金髪が何かにつまずいたように転んだ映像が映った


「おい、カメラの視点を切り替えられるか」

「おっ、ボス、俺の能力を認めてくれたんですね。おらよっと」

カメラの視点が右に動いて、どうやら大通りの方まで見えそうだ


「何処にもいねえな」

元の位置にカメラを戻してくると


「おや、さっきはあんな奴いなかったな」

「な、なんか、怒ってるみたいにみえるじょ」

すらっとした男が両肩に手を当てている


「服の背中が切り裂かれているのか?」

「へっ、拡大もできますぜ」

彼らの目に、不自然に背中に裂け目の入ったコートが目に入った


「あっ、何した」

映像の男が何か手を動かした

カメラが遠ざかると、こんどはデブの腕にナイフが刺さっている映像が映っている

声は聞こえないから、正確な状況は分からないが、どうやらいつまでもぼーっとしているデブにイライラがつのったようにみえる


仲間割れのようにも見えるが、デブがナイフを引き抜いているところをみると、どうやらたいしたことではなかったらしく、そのまま連中は解散するようだ


「あいつ、ナイフを操るんですかねぇ」

「全く、物騒な奴がいっぱいだ」

ボスは低い声でつぶやくと


「なぁ、今までの映像というのは、巻き戻してみたりできないのか」

「へっ、俺がその気になりゃ、きっとできますぜ」

何かぶつぶついいながら、トミーと呼ばれていた男が、スクリーンをにらむ


「それじゃない、今の3人の映像だ」

「へっ」


スクリーンには一瞬すらっとした女性の姿が映ったが、すぐにさっきの三人の映像が映し出された


「その辺りで止めるかスローにできるか」

「まったくボスは人使いが荒いですね」

「えーと、えーと」

「ほら行き過ぎた、その火がつく寸前からだ」


どうやら映像の調整に成功したらしい

確かにかなりな能力だ


「そこだ、止めろ」

炎が自分に襲いかかることに驚愕している男

「アップしろ」

そう、頭から水をかぶったようにビッショリだ


「よし、少し戻せるか」

「あいよ、ボス、あれ? 濡れてませんね」


考え込む表情をするボス

よく見ると、さっきちらっとスクリーンに映った女性に似ている


「無理は承知だが、その時点での、道路の方とかの映像は写せるか」

「えっ、えっ、それは、だって、ちょっとやってはみますが」


うんうんうなっているが、さすがに見てもいない映像はどうにもできないらしい


「俺の能力は、どこにある監視カメラの映像も自分が見ているよう、目の前のスクリーンに映るようにできることですぜ。カメラ自体の視線は動かせますが、カメラに映ってないものは、どうしようもねぇ」


「あー、そうだったな。すまん。そうだな、今日はもう、これで解散することにしよう」

「えー、そりゃ、いいですけど。そういや、ボスってどこに住んでるんですっけ」

「お、おとこ同士で水くさいじょ」

「は?何が水くさいだ、お前ら、ちょっとこっちに頭を出せ」

「ま、また頭を撫でてくれるじょ」

「なんでもいいから、二人とも頭を出せ」


ボスと呼ばれた男は、二人の頭に手を乗せ、なにかぶつぶつ言った

「・・・トミー、お前は今日の昼間の画像の記憶を全て消去しろ。二度と思い出さないし、再生もできない。ログ、お前もトミーと一緒に昼間映像を見た記憶を消去だ・・・」


他にも何か言っていたようだが、すっかり疲れたような顔をしたボスが

「じゃぁな、トミー、とにかく危険な能力を持っている奴がいないか、監視していろ。」

「はっ、はい」

「ログ、お前は、間違っても女に手を出すな。危険な能力を持っている奴を捕まえるのはお前の仕事だ。それまで、勝手に能力を使うな」

「分かったじょ」

ぼーっとしたような顔をしている二人に


「また、明日、午後ここに来る。それじゃな」

ボスと呼ばれた男?はその部屋を出て行った。


「お、俺たちも寝るじょ」

「あー、なんか、今日は変に疲れたな、頭もぼーっとしている」

その部屋の奥には連中の寝室があるようだった


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扉をしめた向こうでは、明るいところでみるとスラックスで男装風であったが、やはり明らかに女と分かる横顔がため息をついた

「まだ、あんな連中としばらくつきあわないと駄目か」


ここは地下らしく、廊下の先の階段はまた薄暗くなっている

女はその階段を疲れたように昇ると、閉まっているシャッターを開け、外に出て行った

10/14 後の話との時間経過の整合性で、幼女誘拐未遂を夕方→昼間に変更しました

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