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本日も竹下通りは平和な日常?

「あんた、さっきから何回、髪型変えてるのよ」

「えぇ、無意識にやってるのかなぁ」

「まぁ、でも、私のより使えるから、うらやましいけどさぁ」

「えぇ、カワイイじゃん。好きなとこにボタンつけられるとか、マジうける」

「あーん、さっきの、もうちょっとマジメに聞いとけばよかったよぉ」


世の中意外と平和だ


何かしら、まともな能力を得た奴は、かえって深く潜行しているかもしれない


甘味も堪能したので、店を出て、通りをぶらついてみる。

この辺りを能天気に歩いている子は、そんなに鬱屈してなさそうだなぁ。

客引きの連中の方が心配だが、この辺りで客引きしてる子たちだと、六本木辺りよりは安心かもしれない。


ここら辺は、騒々しいし、なんだか分からんうちに過ぎ去った人も多そうだ。

パチンコ屋とか入ってる奴も、せいぜい偶然に、玉がたくさん出ることを願った奴が、いるくらいだったりして


昼過ぎに起きてくる連中とかは、危なそうなの多そうだけど、だいたいが寝ぼけてること期待。

あぁ、それ考えると、昼日中から、せっせとお仕事してる、アメ横とかの方があんまり近づきたくないなぁ。


でも、そんなこと考えてるなんて、どんな世界になること、期待してたんでしょうね


期待するようなネタが欲しけりゃ、TV局に飛べばいんだが、事務所でのんびりすることに決めた。


そろそろ午後のワイドショーの時間だろうが、確か、関西での制作だから、TVで見た方がいいだろう


事務所に戻って、点けっぱなしのTVの前に陣取る


新橋での自爆以外にも、自爆した奴がいるらしい

あっ、例のTV局内の自爆は伏せてるみたいだな


「・・・全身が干からびたような状態で、倒れている男性が発見されたそうです。これも、能力関係の事件でしょうか」

「まるで映画のような世界になるとはねぇ。海外での情報も間もなく入ってくると思いますが・・・」


いや、外国の面倒まで、見ないことにして良かったよ

まぁ、海外の反応として、今後予想されることは、山ほどあるけどね


干からびて死んでたってのは、だいたい想像できる。


例えば、fire shotと、fire ball、incinerateのような全体呪文を比べてみる

当然、高位の魔法を発動させるほど、強力なエネルギーなり、ゲームだったらマジックポイントとかを消費するわけだ。


その、エネルギーをどこから求めて、その能力を使った時に、本人にかかる負荷をどう処理するのか規定しないで、強力な能力、それこそ、民族浄化みたいな能力を使用すると、ほぼ間違いなく本人の精力使い尽くされて、ご臨終。

能力も不発だろうね。


まぁ、各国の過激な思想の持ち主が自爆してもらうのを期待して、全世界で能力発動ってのも、あったんだけどさ

さすがに、平和ニッポンと違って、リスクが大きい


能力としては、広域殲滅系より、むしろ危険なのが、一人一人始末していく、murder note系だと思ってるんだが、ちゃんと自分を守れるようにしとかないと、良くて相打ちの可能性が強いだろうなぁ


ゲームだって、即死能力系の魔法は高レベルでしょ


-----------------------------


「では、本日のコメンテーターの紹介です。まずはエッセイストの杉尾さん。杉尾さんは、なんか能力を願いはりましたの?」

「どうも、杉尾です。いやー、困ったな」

ハハハハ

「いやー、困ったなとか、今日の杉尾さん面白すぎ」

「えっ、そりゃ、まずいな」

ギャハハ

「まずいとか、絶好調じゃないですか」

「いえ、今日『みつき屋』に出ること決まってたじゃないですか」

ワハハハハハ

「おっ、ここで番宣突っ込んできましたか、さすがとしか言いようないですわ」

「次の方、どうぞー」

こりゃたまらん

「スタジオ大爆笑。もうキレキレの杉尾さんには、また、後でお話し伺いましょう」

おー、杉尾って、こんな面白かったかな

えーーーーっと、結局なんか能力あるんかな、今度岩谷さんに聞いてみよう


「続いて、経済評論家で、アイドル文化にも詳しい、明治さんに、お話し伺ってみましょう」

『『メージセンセー』』

「グヘヘ」

「いきなり黄色い声援が飛んでビックリしましたが、明治さん、ハッキリ言いましょか、あんたなんかやらかしたんとちゃうのん」

「いや、その、ボクは」

「ほんなん、本番前なのに一般の人が入れるところウロウロして、若い女性から、ようけ声援もろうとったってのが、スタッフ情報で入ってますやんで」

「そんな犯罪になるようなことはしてませんよボクは」

「正直、何、願ったんかゆうてみ」

「いや、ただ、若い子に声かけてもらえると嬉しいかなって」

『『メージセンセー』』

「やかましわ、このスタジオ普通、入れへんねんで、君たち、ハヨ、出てき。ほんま、このセンセェしょうもな」

「みつき屋さんだって、なんか願ったんでしょ」

「あの、くそ忙しい時間帯に、いちいちかまってられるわけないですやん」


ふーむ、イマイチ緊張感のない話の応酬だな



「報道局より最新のニュースがはいったようです。えーっと、総理官邸前からの中継ですか?

現場の赤坂君?」

「すみません、こちら山中が来ております」

「めずらし、ヤマナカさん、不審人物と思われヘンの」

「えーと、現場進めていいですか?」

「ちょっと、まちぃな。ヤマナカさんは、どうせろくな能力願ってへんのやろ」

「私ですか? いやぁ、実はね、事務仕事が苦手なもんで、報告書とか精算書とかね」

「あと始末書もでっしゃろ」

「現場、進めます」

「いや、だから、なに、報告書とかかってに作れるような能力なん?」

「いえ、まだ試してないんで分からないです。分かるのは、このあと、局にもどってからですね」

「やっぱりしょうもなかったか。どうぞ、進めてください」


「はい、首相官邸では、事態を重く見て、現在閣僚会議の最中です。未確認情報ですが、今晩夜6時には、最初の官房長官記者会見か、もしくは総理の記者会見があるのではと言われています。」

「そうですねぇ、類例をみない事件ですから、これでも対応は早いほうなんですかねぇ」

   『緊急!緊急!』

「あっ、ちょっと待ってください。今、メモを渡されました。読み上げますがよろしいですか」

「どうぞ」

「『本日発生した、個々人の特殊能力ですが、使用自体が非常に危険であるため、絶対に使用しないでください』

  繰り返します。

 『本日発生した、個々人の特殊能力ですが、使用自体が非常に危険であるため、絶対に使用しないでください』

 以上です。」


あれ、まだ、3時過ぎたくらいだよなぁ

国にしては、対応、早くね?

ふーむ

誰か能力持ちが裏にいそうだなぁ

どうしようかなぁ


あっ、悪寒


ガシャガシャ


「いたー、シンジくーん」


鼎静佳が現われた

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