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就寝(ちゃんと寝ます)

一度全部消えて書き直しです。(泣

建物の配置は実際のデルフォイの神殿をイメージしてます。

配置図とかつけた方がいいのかな?


  お腹の虫が鳴いている。

 美少年でもお腹はすく。というか体が成長期なのでいつもよりきびしい。

  早く食べたい。


  急ぎ足で厨房に戻るとコリーダが賄いの準備をしていてくれた。

  ちなみにドロン氏はすぐ横で、奥の三人以外の夕食の準備、配膳、片付とフル稼働状態である。

  ただ二人ともおいしい料理を食べたためか機嫌がよい。

 古代ギリシャ人の味の好みなんて俺にわかるかー。

  というわけで、この二人に試食してもらいながら味の調整をしました。

  最終的には塩っ気控えめ、甘さ多めの、酸味で調整という方向で進めたけどうまくいったてと思う。

  あの三人の様子からすれば大成功だとは思うんだけどね。微妙に味の好みが違うというか。ちょっと自信ないのよ。


 とりあえず今は自分だ。

 パスタ・ペスカトーレ、トマトはないけど、胡椒マシマシで、長胡椒ヒハツプラスで、ピリ辛で仕上げてみた。

  試食で甘いものが多かったせいで、舌が刺激を求めてるわけですよ。

  ほんとはアラビアータがよかったんだけどトマトも唐辛子もないし、ボンゴレでは不満が残る!

 ってわけでペスカトーレもどきにしてみたけど、そもそもまだパスタってなかったのねパスタ自体、驚かれました。


  温めたパスタをコリーダが鍋から皿に移してもってくる。

  「ワインはいかがしますか?」

  皿を置きながらコリーダが尋ねる。

 ワイン?そういえば晩餐のジュース割ワインが残ってたな。

 でも後で巫女長に呼ばれたときに酔っぱらってたらまずいだろう……とりあえず無しか。

 「いや、ぶどうジュースにしてくれ」

 「かしこまりました」

 ぶどうジュースを杯に注いで持ってくるコリーダ。

  そのままじーっとこっちを見ている。

 その目線の先には、木の枝の箸でパスタを食べようとする俺が……


 「アーシア様、その手の棒は何でしょう?」

 いやだってフォークがないんだもの。箸は必要でしょう。

 「これは箸と言って、このような熱い食事を取るときに便利な道具だ」

 「・・・道具ですか?」

 たしかに道具というにはシンプルすぎるかもしれない。

 「このようにパスタが熱いと指では持てないだろう。そこでこうやって持ち上げて食べる」

  そういいながらパスタを一本つまんで持ち上げた。

 コリーダの表情に感嘆が加わった。


 「アーシア様、すごいです。器用です」

  褒められて、くすぐったい感じがする。

 そのせいかちょっと悪戯心が出てきた。

  「食べてみるか?」

 「よろしいのですか!」

  「うん」


 つまんだパスタをそのままコリーダの手のひらに置いてあげる。

  パスタの予想以上の熱さに慌てて口の中へ放り込む。

  そのまま黙り込み、顔がみるみる真っ赤になる。

  ヤバ!!

  慌ててジュースを差し出す。

  一息に飲み終えると、コリーダは呟いた。

 「アーシア様、口の中が溶岩みたいで痛いです」


  ・・・

  「慣れるとおいしいんだけどね。」

  パスタを食べる俺を、不思議な生き物みたいな感じで見るコリーダ。


  次からもまだ試食してくれるかな?

  パスタとデザートの蒸しパンで夕食にしたが食べ終わったのは午後六時アークトスだった。


 陽も沈もうかというのに、まだ巫女長からお呼びがかからない。

  「俺はどうすればいいんだろう?」

  コリーダに聞いてみた。

  「ピュロスに聞いてきます」

  そういうと彼女は厨房を出て行った。


  暇になったので横にいたドロン氏にジュース割ワインを勧めながら、手に入りそうな食材を教えてもらっていた。

 (クエスト:薬物による尋問成功 特殊技能(尋問)ランクEに昇格します)


10分程たってコリーダはピュロスと一緒に戻ってきた。

「アレティア様からのご指示です。アーシア様はクニドスの館で休まれるようにとのことです」

それを聞いてドロン氏が口に含んでいたワインをブーと噴き出した。

 ギャグ漫画みたい。


 「クニドスって聖域のクニドスか?」

 「はい、ドロン様。他にそのような名前の建物はここにはありません」

  冷静にピュロスが返答する。


 「っても、あそこは男子禁制で巫女専用だぜ。いいのかい?」

 「巫女長であるアレティア様が巫女のアーシア様に指示を出したので問題はないかと」

 「まあ、そうなんだけどな。」

 ちょっと待て!男子禁制?


 ドロン氏は腕を組んで考え込んでいたが、腕をほどくと俺の背中をドンと叩いた。

「女の園に男が一人か。がんばれよ少年!!」

  ……何をがんばれというのだろう。

 それだけいうと「お先に」といって厨房を出て行ってしまった。


 コリーダが厨房の火の後始末を終わらせると、

 「では、われわれも行きましょう」

 ピュロスの先導でアポロ神殿を出た。

 

 デルフォイの神殿は南東が低く、北東が高い斜面に建物が配置してある。

 中央にあるのはもちろんアポロ神殿だ。

 そこから広い道を挟んで東側には俺が神託を受けた円形劇場がある。

 

 アポロ神殿から出た時にはすでに日は沈みあたりは薄闇につつまれていた。

 ピュロスが前でコリーダは後ろにいる。

 道を2・3回曲がったが北の方に向かって登っているようだ。

 後ろからコリーダの声が上がる。

 「アーシア様、見えてきました」

 指さす方向を見ると


 この神殿の一番高い北東の土地に、さらに石垣で土台を作り高くした建物が見えてきた。

 その周囲は塀で囲まれており、前庭は公園のような遊歩道が作られ、その遊歩道の先の石造りの階段を上がらないと建物には入れない。

 すごい荘厳な雰囲気、なんか聖域っぽい。いや聖域なのか。


 建物に入った時には薄闇から夜の帳が降りたという程度には暗くなっていた。

 「今日はこの部屋でお休みください」

 ピュロスに案内された部屋はビジネスホテルのシングル?みたいな感じの部屋だった。

 3畳ほどの木床の部屋にベットが一台。藁を木綿袋に入れたマットレス。そして枕と掛け布1枚。夏だし問題はないだろう。

 横になってみると畳にじかに寝るよりは柔らかい感じだった。

 その他に部屋のあるのは物入れ?衣装ケースくらいの大きさの木箱チェスト、水差し、灯りが一つだった。

 灯りの油にはタイムが漬けこまれていたらしく小さな炎からはいい香りがしていた。


 「明日は午前七時アナトーラにお迎えに参りますのでゆっくりお休みください。」

 ピュロスはそういうと持っていた厚めの布をコリーダに渡した。

 コリーダは受け取った布をベットの横の床に敷いている。


 え?一緒の部屋??


 「体調が悪くなるといけませんのでコリーダをお付けします。ではおやすみなさい」


 あれ、まったく警戒してないよ。

 たしかに疲れてて、それどころじゃないけど。


 「アーシア様、おやすみなさい」


 「おやすみ、コリーダ」


・・・・

・・・

・・


 寝れるかな?? 自信なくなってきた。

 

 やばい、結構目が冴えてる。疲れすぎ?


 あー明日は何が起きるのかな? 元に戻ってるといいな……





















=アーシアのスキル一覧表=

汎用知識(ギリシャ地域)

一般技能(鑑定)

特殊技能(尋問)ランクE

特殊技能(神学)ランクF

特殊技能(神聖文字)ランクF

特殊技能(法学)ランクF

特殊技能(料理)ランクE

特殊技能(詐欺)ランクF

特殊技能(薬草学)ランクE

特殊技能(弁論)ランクF

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