永遠の15才
ついに爆弾来ました。まず一発目。
あとアーシア関係だともう二発用意してますが・・超展開ではないと思うけど・・・
どうだろう。前ふり充分か不安です。
姫様は簡単そうに肉体をコントロールしていますが、「そんなのできんのあんただけだよ」と突っ込みが入ります。おまけで本人限定です。
アーシアだとギリできるかもしれませんがクレイステネス、ヘラクレイトスはできません。
ホルスは以前に比べると毛色が銀色に近くなっていて、前足の先の部分が白く手袋みたいになっています。夏毛になるまでですが
「……太陽が黄色い。」
「腎臓は痛んでない、肝臓が弱ってるせいよ。黄疸の初期症状が出てるわね。薬を調合して飲みなさい」
いえ、薬の飲みすぎでこうなったんだと思いますが……
調合特訓三日目の朝はこうして始まった。
それでも渡されたウコンとタランゴンをベースに肝臓機能回復の薬をさっさと調合して飲むと、レイチェルは満足そうにいった。
「これで、特訓は終了。おめでとう!さあ、仕事に入るわよ。三日分溜まってるから気合入れてね」
……鬼だ、鬼がいる。
「大丈夫、あたしは鬼じゃないから、これあげる」
そういって渡されたのは朝鮮人参とローヤルゼリー、蛸皮抽出物配合の疲労回復薬だった。
「まず、分かれた二人について連絡がはいったわ。テゲアで保護完了。今そこで待機中。コリントスから商品護衛用にサルピズマのクラブ隊を召集、隊長付でね。エロ坊がなんかいってきたけど、新規人員補充で対応するように言ったから。あと、これが賞品リスト。これをサルピズマが護衛してテゲアでコリーダ拾って1週間後に到着予定!ここまではいい?」
おお、すごい。姫様、仕事してたんだ。
「次に開く競技種目だけど、ヘイロイタイは長距離の徒競走と綱引き、ラダケイモン向けがオリンピアの競技+綱引きとムカデ競争?なにこれ。」
「いや、ファランクスで最前列が同じ足を出すのって防御力に直にかかわるから……たぶん受け入れられると思って……」
「まあいいわ、道具で作り方がわからないのはこのムカデ競争のみ、これは指導してね」
「わかったよ、レイチェル。ところで、僕のほうからも質問があるんだけど?」
ちょっと俺の表情が真面目になる。
「なに?言っておくけどスリーサイズは乙女の秘密よ」
「それは残念、聞きたいのは、まさにそれだったんだけど」
あからさまに動揺するレイチェル。
「ねえ、抱っこしてるホルスの前足って、手袋みたいに白かったっけ?」
「え、抜け毛の季節だし……」
「ふーん、以前に比べるとホルスがだいぶ胸に埋まってるんだけど?」
「ええと、アタシも成長期がきたかなー……なんて、ダメ?」
「永遠の15才君、生命素いじったね!」
「……だってもうすぐ抜け毛で毛が生え変わるのよ。有効に使わないともったいないじゃない。夏毛になればホルスは元に戻るから!」
「何をいじったの!?」
「ちょっとアーシア好みの体型に……ボン、キュ、ボーンっと……」
「そんなことができるのですか!レイチェル様」
いやピュロス、そこで食いつかないように、たぶんお前の体型に近くしたんだぞ。
コリーダが聞いたら泣いて喜びそうな気もするが……
「生命素いじるのは、やめてください。触手が生えたらどうするんですか。」
「うん、今後は気をつける。」
「ホルスは没収です。」
「えーーー」
不満そうな絶叫が響くが、マジでやばいだろ。
そのうち美の女神が出現してもおかしくないぞ、現時点でもかなり危険な領域に突っ込んでるんだから。
ホルスはその声に驚いたのか俺の肩に戻ってきた。
うん、ここが落ち着く風で顔を洗い出している。
まてよ……
「レイチェル、質問があるんだけど?」
「な・に。」
うわー機嫌悪い。
「いや、そこまで精密に肉体が制御できるなら、俺が第二次性徴終わってるかわからない?」
「わかるけど……なんでそんな無意味なこと聞くの?」
「無意味って……まあねぇ……」
そういわれると気恥ずかしい。
「そうじゃなくて、あなたも永遠の15歳組でしょ?なにか問題あるの?」
……
さらっと爆弾落としてきましたね、姫様。
……
「ああ、あたしたちに生殖機能はないから第二次性徴はどうでもいいの、生命素が安定してるんで、半分にした生殖用の生命素ができないのよね。」
……
ちょっと待てマジで、不老なんですか?
「アーシア、気がつかなかったの?」
「……気がつくとでも?」
「うーん。そういえばそうかも、若いしね。」
いやいや、ちょっとマジですか。
じゃあ、なに周りの人たちは老いて死んでいく中俺はぴんぴんしてるの……かなりさびしい気がって……姫様、今までそうだったんだ……
「でも、老化したければできるよ。生命素をいじって短くするだけだし」
って、おい!姫様、若いままは自分の趣味か、同情して損した。
「まあ、老衰で死なないのは変わりないけどね……」
あ、ちょっと反省……
「でも、ホルスは返してもらいますよ」
「えー、あ、そうだ」
「何ですか?」
「アーシアさあ、あたしたちにパンツ作ってくれたじゃない。
……いきなり話が跳んだ。
「ええ、横で紐で結ぶタイプですね」
えーと、ドロワーズも作ったのだが、冬はいいが夏は蒸すということでメイド服用に夏向けに紐パンを作ったのである。
……紐なのはゴムがないのでショーツがうまく作れなかっただけである。
断言する、個人の趣味ではない。
「まあ簡単ですから、いくらでも作りますが……あれが何か?」
「コリントスで流行り始めたのよ」
「?」
「どうも神聖娼婦が真似して作って着用してたみたいで……そそらせやすいって」
まあ、アフロディテ神殿在住の神聖娼婦ならそうかもしれないが……
「で、それを見た男性が、自分の妻やヘタイラに送りたいって、アリキポス商会に問い合わせが……」
世の親父の考えることはいつの世も一緒なのか……
「で、エロ坊から、工房でメイド服と下着作っていいかって言う連絡が……」
「もう、好きにしてください!」
ギリシア、コリントスに飾文化が根付きそうだよ、まいったな。イストミア祭がパリコレみたいになったりして、は・は・は……ぜんぜん笑えない。
=アーシアのスキル一覧表=
汎用知識(ギリシャ地域)
一般技能(鑑定)
一般技能(知識・メイド)
一般知識(公衆衛生)
専門技能(薬学)ランクC
専門技能(馬術)ランクD
特殊技能(尋問)ランクD
特殊技能(神学)ランクF
特殊技能(神聖文字)ランクF
特殊技能(法学)ランクF
特殊技能(料理)ランクD
特殊技能(詐欺)ランクD
特殊技能(弁論)ランクF
特殊技能(取引)ランクE
特殊技能(魔術)ランクB
特殊技能(演劇)ランクC
特殊技能(服飾)ランクD
特殊技能(知識・船舶)ランクE




