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魔術の代償

まず、この物語はフィクションです(笑)

老化に関しては遺伝子複写不全による短鎖化を主原因としています。

アミノ酸塩基の補充に関してはシクロパラフィンの立体吸着と理研の発表したドーナツ型触媒によるアミノ酸合成を参考にしています。

間違っていても責任取りません。よしこれでOK、完璧

まあ遺伝子改造は真似しないでくださいw

今後某キャラは長袖の白のワンピに白の幅広帽&サングラスという時代を無視した格好になります・・・


 「緊急にヘラクレイトス師匠かクレイステネスさんに連絡を取りたいんですが!」

 俺は姫に向かい、お・願・い・した。

 いや半分怒ってたかもしれないが……まああれだ……この状況でホルスと遊んでる人に向かっては妥当な態度だと思う。


 「うーむ、巫女長……ちょっと席をはずしてもらえるかな」

 その言葉を聞くと巫女長はとてもいい笑顔で答えた。

 「はい、姫様、アーシア、あとはよろしく」

 ああ、巫女長様も丸投げして逃げたー、そそくさと部屋を出ていく。


 ……


 「お前のせいでエウロペにも逃げられた……恨むぞよ」

 「エウロペって誰ですか?そんなことより連絡方法持ってるんでしょ」

 「うむ、確かに持っているが……あまりやりたくないのは事実だな」

 「なんかあるんですか?」

 「副作用があってな……私の魔術は自分の体の色素を消費して発動する……」

 「はい?」

 「髪の毛がようやくシルバーブロンドになったのだが……また白髪に戻ってしまう……」

 ……えーと

 「眼の虹彩も色素がなくなるから昼間は暗い所にいないといけないし、不便な魔法だよ……」

 ……うわ……外観それが理由だったのか。

 「まあ「口寄せ」程度なら一房が白髪になるくらいで済もう……やるか」

 「すみません、お願いします」

 なんか悪いこと頼んだみたい、でも緊急事態、仕方なし。

 ところで口寄せって、あれかな?恐山のイタコのする……「あーあー私はマリリンモンロー」とかいうヤツ。

 あれの魔術版っていうと。

 「やあ、アーシア。緊急のようだね」

 「クレイステネスさん!?」

 驚いた。姫がクレイステネスさんの声で話し始めた。

 「アレティア師匠から呼びかけがあってね、何年ぶりだろう」

 今の一言でだいたいわかったけど、そういうことか。


 俺は手早く話を始めた。

 アルゴスとスパルタの状況について説明し、その対策についてを相談した。

 「アルゴスか、厄介なことになったな」

 「ええ、何か手はないですかね」

 「ないことはないが、私は動けないよ、親ペルシア派の首魁だし」

 ああ、そうか、クレイステネスさんはペルシアよりだから……スパルタがいない方が……

 「勘違いしてもらうのは困るが、私もヘレネスがペルシアの属領になるのは抵抗する。しかしペルシアに不利な行動をすることで、今の交渉ルートをつぶすわけにはいかないんだ。理解してほしい」

 この辺、ちゃんとした政治家だよな。

 「対策がないことはないという言い方ですが……なにか不都合が?」

 「君が危険に巻き込まれる……かな?」

 かっこいー、一度言ってみたい。外見女の子だけど。

 「かまいません、お願いします」


 彼の話は解りやすかった。

 少なくとも当面、何をすればいいのかについては的確な指示をくれた。


 「だいたいこんなところかな」

 「ありがとうございます」

 「いや、いずれにせよ君の能力次第だから頑張るんだよ」

 「はい!」

 「じゃあ、またな、ホルス。」

 「ミャア」


 ……


 「終わったようね。」

 ああ、口調がヘラクレイトス師匠をからかった口調に戻ってる。姫に戻ったのか。

 「アーシア、大事なお願いがあるの、きいてくれる?」

 えっと、なんだ小首をかしげておねだりポーズ?なんだろう怖い。


 「この仔ちょうだい、もしくは私をもらってちょうだい」


 はいーーー?


 「ねぇ、いいでしょう。一生のお願い!」


 かわいいアタックを連打してます。負けるもんか、てい!


 「……本当の年齢、教えてくれたら考えます」


 「うぐぅ、やるわね、アーシア。それでこそ次期アポロン教皇」


 え、今さらっとものすごいこと言ったよね。


 「冗談はともかくとしてこの仔すごいの、あたしの代わりに毛の色が薄くなってるでしょ」


 あ?言われればそうかも、前足にうっすらと色の薄い模様が見える。この部分が脱色したのか?


 「感覚共有でクレイステネスがやって見せたんだけど、あっちではこの仔の母親イシスを使ってるみたいで、代償をこの子たちに払わせてるの。もちろん人間より圧倒的に毛が多いから、濫用しない限りアルビノ症状は出ないみたい」


 へーそれは便利。


 「ということで、お願い!この仔、ちょうだい」

 手を胸の前で組むとキラキラした目でこっちを見つめてくる。


 うーん演技だとわかっていても、心が……ん……演技なのか。

 (クエスト:迫真の演技の鑑賞終了 特殊技能(演技)ランクCに昇格します)

 (クエスト:詐欺抵抗完了 特殊技能(詐欺)ランクEに昇格します)

 

 「ダメです。騙されませんよ。姫様」


 「ちぇー、結構いけると思ったんだけどな」

 一気に素に戻ったね、姫さま。

 「その子がいればもう少し生命素いじれるのに。」


 生命素?なにその怪しい響き。


 「姫様、生命素って?」

 「あたしたちの体に無数にある「種の素」みたいなものかな。まあ種も自分で増えるんだけどね。種の中には紐みたいな素のがあって、それが自分を複写して増えるの。それが生命素。」


 ……それって細胞核と遺伝子のことでは……


 「姫様は生命素いじったんですか?」

 「うん、あの時、魔術使いすぎてこの姿がデフォなったの。てへ。」


 てへぺろしてるんじゃない!!


 わー、目の前に遺伝子組換生物がいる……おーまいごっと……ってアポロンか。


 「姫様はなにをしたんでしょう……生命素に」


 「えーとね生命素を組み立てる素の補充をうまくできるように、組紐の表面の凸凹を調整して、紐の回転速度を合わせて、複写の時に千切れないようにしただけだよ。」


 ……それってアミノ酸・塩基の立体吸着を調整して、DNA反応速度調整して、遺伝子が短くならないよう調整したってことだよね……もしかして不老……


「それ以来15才なの、私。」


 納得した、肉体的に15才ってのは納得した。

 

 でもこれ以上いじると羽根が生えそうなのでやめてください。


 「仕方ないから次善の策で行くわ。アーシア、私を連れて行きなさい。」


 なんでそれが次善の策なんですか!


 「だって、あたしがいれば、どこでも弟子クレイステネスと相談し放題よ。あたしはホルスといられてラッキーということで。」


 あーもう、どうやってもついてくる気だ。

 これは師匠に相談しても無理だろうな……連れていくしかないか……


=アーシアのスキル一覧表=

汎用知識(ギリシャ地域)

一般技能(鑑定)

一般技能(知識・メイド)

一般知識(公衆衛生)

専門技能(薬学)ランクE

特殊技能(尋問)ランクD

特殊技能(神学)ランクF

特殊技能(神聖文字)ランクF

特殊技能(法学)ランクF

特殊技能(料理)ランクD

特殊技能(詐欺)ランクE

特殊技能(弁論)ランクF

特殊技能(取引)ランクE

特殊技能(魔術)ランクB

特殊技能(乗馬)ランクD

特殊技能(演劇)ランクC

特殊技能(服飾)ランクE

特殊技能(知識・船舶)ランクE

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