表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/94

古代ギリシャの食材

まだ料理できない……ちょっと長引いてます。

本当は今回で夕食終わりの予定だったんですけど……

  食事を終え、サフランティーを飲みながらくつろいでいると、アレティナ巫女長が足元を見て、呟いた。

 「そろそろ午後一時スポンデかしら?」

 それを聞いたピュロスも足元を見ると、

 「はい、今準備いたします」

 そう言って後ろの黒髪の奴隷に手で合図した。


 黒髪の奴隷は建物の中に入るとすぐに取っ手付きの一輪挿し位の壺をもってきた。

 壺はピュロスにわたるとピュロスから巫女長に手渡された。


 壺からはワインとローリエの香りが漂ってきた。

 巫女長は立ち上がると海に向かった石塀に向かい、その中身を石塀の向こうに振りまいた。

 「予言の守護者アポロン、その姉アルテミス、父なるゼウス、母なるレトに感謝をもって」

 どうも宗教儀式みたいだ?

 小声でピュロスに尋ねる。


 「あの儀式に私は何かする必要があるのかな?」

 「灌奠かんてんは家長の務めですのでとくにはないかと」

 神様に感謝して葡萄酒をささげるのがこの儀式らしい。


 そういえば足元を見ていたような?そのことも聞くと

 「あれは影の角度を見ていたのです。この場所は石の継ぎ目が東西南北と合わせてあるので、影の角度で時間がわかるようになっています」

 天文学に詳しいピュロス女史だけのことはある。

 意外に凝った作りになってるんだな。


 「さて、部屋に戻りましょうか」

 アレティナ巫女長の顔はちょっと曇っている。

 あれか、部屋に戻ってさっきの奴隷話の続きをするのが気が重いのか。

 うーん、どうしよう。

 「それですが、アレティナ様、夕食の材料を見ておきたいので厨房へ行かせてもらってもよろしいでしょうか?たぶん、そのまま夕食まで調理で手一杯なると思いますので、また夕食後に時間をいただければと思うのですが?」


 その言葉を聞いた巫女長は

 「いいでしょう、午後二時エレテからはお祈りもありますので、夕食でまたということで」

 「ご配慮、感謝します」

 「どういたしまして、ピュロス案内しなさい」

 そういうと彼女はさっきの部屋の方に戻っていった。


 「では、アーシア様こちらに」

 ピュロスについて別の建物に向かうと、石造りの窯を備えた厨房に案内された。


 「厨房のものには話はしてあります。あと食材や必要なものがあればコリーダに言ってください」

 そういってついてきたさっきの黒髪の奴隷を紹介された。

 「私はアレティア様の手伝いがありますので、失礼いたします」

 ピュロスはそういうと急ぎ足で出て行った。


 「ピュロスって忙しいの?」

 残ったコリーダに尋ねた。

 「はい、この時間は特に」

 「ふーん」

 どうも嘘ではないらしい。

 とりあえず、コリーダに食材を見せてもらった。


=野菜=

玉ねぎ

ポロネギ

キャベツ

アスパラガス

ニンジン

芥子菜

セロリ

ニンニク

二十日大根


=穀類=

大麦

小麦

ひよこ豆

レンズマメ


=果実=

オレンジ

林檎

オリーブ

葡萄

イチジク

デーツ

アルメロ


=タンパク質=

チーズ

貝(カタツムリ含む)

魚介類

鳥、牛、豚、ヤギ、ヒツジ、馬、鹿(ただし今日は鳥肉以外はなし)


=調味料=

蜂蜜

ガルム(魚醤)

リクアメン(梨の漬物)


=香草・その他=

アサフェティダ

オリーブオイル

サフラン

クミン

キノコ(各種)

コリアンダー

ヘンルーダ

ローズマリー

ローリエ


 昼のサラダの香りはアサフェティダらしい。日本人の醤油みたいな感じだと。

 夕食にどう取り入れるか……


 でも思ったより充実してる。さすが神殿。

 生じゃなくて干してあるのもあるけど、使い方しだいか。


 ただ、なんかインパクトが足りない気が……!


 辛みがほとんどない。クミンくらいだ。


 玉ねぎとニンニクの辛みは加熱すると抜けるしな。胡椒がほしい。あれってどこ原産だっけ・・・まてよ、戦国時代のコショウは防腐剤で水筒の水につかっていた薬剤だった。漢方薬!薬だ。


 「コリーダ、薬草に胡椒はないか?」

 「胡椒は薬でありますが、長胡椒意外は薬草園にはありません。」

 薬草園・・・なんか楽しそうな音が聞こえてきたなー。

 「一部ほしいものがあるかもしれない。草園と薬剤の見学の許可を取ってくれ」

 「わかりました」

 そういうとコリーダは部屋を出て行った。


 横にいるおっさん(たぶん料理長だと思う)に尋ねる。

 「このサフランなんてすごい高価だろう。なんでこんなにあるんだ?」

 おっさんはニヤリとすると

 「サフランは王家の黄って言われるほど貴重なもんだ。アレティナ様はスパルタ王家の血を引いてらっしゃるからな、必要な分はスパルタから送ってくるのよ」

 「スパルタ王家??あそこは金はないだろう?」

 「だから現物サフランを送ってくるのさ」


 なるほど、サフランを換金してもよし使ってもよしということか。

 サフランを一つ口に入れ噛む。香りが広まり気分が落ち着く。

 たしかサフランって鎮静、鎮痛剤にもなったよな?


 (薬効確認・・・特殊技能(薬草学)ランクF取得しました。)


 アレティナ様の年齢と性別を考え、どんなコースで量をどれくらいにするか、普段の食事内容と好物、苦手をオッサン(ドロンという名でイオニア人らしい)と話していると、コリーダが戻ってきた。


 薬草園と薬室にはアイオス神官長と一緒に行くことになったようだ。

 コリーダに案内されて、また別の棟に……RPGゲーム導入部分かよ、まったく。









汎用知識(ギリシャ地域)

一般技能(鑑定)

特殊技能(尋問)ランクF

特殊技能(神学)ランクF

特殊技能(神聖文字)ランクF

特殊技能(法学)ランクF

特殊技能(料理)ランクF

特殊技能(詐欺)ランクF

特殊技能(薬草学)ランクF

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ