新世界4話
もう少し、早めの展開にしたいのですが…上手くいかないものです。
上から見ると沢山の小さな粒が、バラバラにこちらの方に向かって来ているのが見えた。
200から300の粒の数がありそう。少し目を凝らして見ていると、粒が人型であることが分かり、それぞれが必死に駆けているようです。更に近づいてくるのを待って、鑑定と念じてみる。 と目の前に鑑定結果が…
魔物
魔物強度2
特殊能力 なし
ふむ、ゴブリンかぁ〜もう一度、様子をみると、粗末な服を着てたり、棒を持ってる者もいるし、小さな子供みたいのも混じっていたり、しているけど、全てが必死な形相でこちら側に向かって駆けています。
「キーキー」、「ギャー」、「クェィー」とか、とても騒がしい声と多数の足音が近づいてくる。
どうやら、何者から逃げているような…彼らの後ろの方に目を向けると、巨大な黒塊が一つこちらに動いているのが、見えてきた。
もう少し近づかないと鑑定は無理みたいだけど、遠目でも、かなりヤバイ雰囲気ありありです。(汗)
念のため、少しは上がってるかなぁと、ステを確認。
レベル33
心力335
身力463
技力321
知力395
特殊能力値298
さっきより、また10レベちょい上がっているけど、あの化け物では安心できないような気がする。
遠くの黒い塊が進む毎にその辺りの木々が倒れ、通った跡だけ茶色い道になっている。道の始まりは彼方に霞んで分からない。しかも黒い塊の周りには、小さな黒い塊が数多く同じように、こちらに向かっている。
「さて、どうしよう?逃げるか?」
そろそろ、逃げてるゴブリンの先頭が木の下に到達する。逃げるなら良いタイミングだけど、スリルも捨てがたいんだよなぁ〜
「やるか?そうそう物事経験だよな」と無意識にブツブツ言いながら、剣を抜き片手に持っていると、下にはゴブリンがギャーギャー叫びながら、走り抜けていき、前方からは黒い塊が木々を押し倒す音が段々と大きくなってきた。
黒い塊を睨んで、鑑定を試してみる。
魔物(グレートダークスパイダー」
魔物強度6
特殊能力 腐敗毒
魔物強度6?って…よくわからないけど、高くねぇ(汗)しかも、クモっぽいし、キモいよね…
ゴブリンの最後尾が、大きな黒い塊(やっぱり大きなクモみたい)に捉えられたようで、何匹かのゴブリンが逃げるのを諦めて、立ち止まり、槍のような棒や石を投げつけ始めた…
大きなクモは全く速度は緩めず、ゴブリンに向かって、口から液体を吹き付けている。液体の掛かったゴブリンは、急に動きが鈍ってその場に留まっている…すると、周りの小さな黒い塊が幾つか近寄って、ゴブリンと重なる。
木々の上を跳びながら、近づくにつれて、小さな黒い塊もクモである事がわかった。彼らが動きを止めたゴブリンに群がり、捕食し、咀嚼している音が聞こえてくる。『グチュグチュ、バキ、チュルチュル……ガサ〜っ』
どうも僕の食欲はそそられ無い音です。大きな親クモが子クモにお食事をさせているようですね。いゃあ〜心温まりますねぇ〜そんなことないけど…(苦笑)
子クモにしても、僕と同じくらいの大きさだし、これは更に危険度増加です。何よりも、黒く毛がモジャモジャの脚に絡まれたり、沢山の眼がある頭に近づかれたりしたら、気持ち悪過ぎますよ。
「よし、やるか…」100メートルほど手前で気から飛び降り、逃げるゴブリン達を左右にみながら、小走りに近づきながら、両の手に出来る限りの魔力を集中させる。
大きさクモは、視界の大半を占めるようになり、数十匹の小さなクモ達がその周りに蠢いている。
僕はそこで足を停め、両腕を胸の前にクロスさせ、素早く左右平行に拡げると共に、前方180度全てを薙斬る大きな魔法の刄が突き進むイメージを構築。
「いけ!ショット!」
両腕から大量の魔力が放出される感覚、イメージ通り、魔法の刄が半円状に前方を走る…刄は、左前にいた、子クモをすり抜け、右の子クモもすり抜け、前にいた子クモもすり抜け…その体を上下二つに分断しながら更に後方の子クモや木々に向かっていく!
親クモに目を向けると、木々に等しい巨大な10本の脚と丸く膨らんだ赤い縞模様の胴体の一部に、魔法の刄が接触していた。前部の脚5〜6本は完全に切断されていたが、後の脚と胴体の下部は緑色の体液を滴らせるまでで、ダメージを与える事しか出来ていないようだ。
「プシューーー!」突然、親クモの口先から液体が僕めがけて飛んできた。咄嗟に横に身体を動かすが、左上腕に液体が…
「痛っぁ〜油断したァ〜」液が掛かった部分からは煙りが立ち上り、猛烈な痛みが…右手で患部を抑えと、こぶし半分ほどの肉が失われている。上腕を抑えながら、クモとの距離を取るため、後方に思い切りジャンプ。液体はもう届かない。親クモも直ぐにはその場から動けないようだ。
右手に、魔力を集め…流石にさっき魔法が響いて多く集まらないし、魔力の枯渇からか、精神の気怠さが高まる…けど、そんな事考える場合じやないよね。痛いし…。改めて、集中!肉体の復元をイメージ右手が仄かに輝きだすと、痛みは引き肉がようやくに盛り上がってきた。どうにかセーフかな。やれやれ…
右手を患部から離しながら、前方を見てみると、半円上100メートルほどの木々が全て根元近くより切断され、切り株が広がる見通し良い空間が出来ているが、真ん中に大きさ黒い塊、つまりクモですね。がぼっんと蠢いている。すると、その親クモの背中を伝い3匹の子クモが僕に走り向かってきた。
ガサガサガサ…途中から4〜5メートル毎に飛び跳ね近づいてくる。
剣を片手に、一匹目が跳ねている瞬間、その上にジャンプ!上段から頭部を切断、着地と同時に空中で腹を見せている二匹目の腹部を横断、走り近づいてきていだ、三匹目を十分に引きつけて頭部を両断。最後は近づき過ぎてキモかった。(汗)
残るは、親クモのみ。だけど…近づくと液体が飛んでくるし、強力な魔法も魔力不足中だからどうしたものか?
とりあえず、完全に動きを止めるため、大きく回り込んで、残っている脚を切断することに…近づくと頭を此方に向けようとしているが、斜め後方は死角になっているようで計算通り。脚は大木ほどの太さがあり黒い毛が波を打ってテカテカと生えている。剣を右から左に思い切り薙いでみる。
「エィーイ!」ドスン。あらら、斬れません。堅過ぎです。剣を戻して見てみると、大きな刃こぼれです。ありゃ〜(泣)ケチらないで魔法を纏わせておけば良かったです。
今度は刃に、纏わせてっと…放出しなければ魔力の消費は大した事は無いんですが、貧乏性かもしれませんねぇ〜
で、今度はスパッと斬れましたよん。同じ要領で残った脚をバサバサして、ひょいとジャンプ!胴体の上に乗って頭部の後ろに到着、頭部の付け根には刃が届かないので、重くて大きなギロチン状の刄を魔法でイメージ、付け根の上に構築、その後、刃をストーンんと落とす感じで、バシャ!終了。と気を抜いた瞬間、巨大クモ、グレートダークスパイダーが消滅。僕は当然落下(苦笑)
その辺りを探すと、3個ほどのアイテムが落ちていたので、早速鑑定。
アイテム
クモの糸
アイテム
クモの肉
レアアイテム
スパイダーナイフ
クモの肉?食欲不振になりそう。
おお!レアアイテムをドロップ!さすがは大物ですね。
落ちているナイフを手に取ってみると、刃渡りは30センチほどの両刃のナイフで、柄にはご丁寧にクモの巣状の図柄が刻まれている。
特殊な効果なんてあるのかな?まぁ、いざとなれば売れば良いし、レアってからには少しは高価だろうし…とりあえず収納袋に入れておこうっと。
周りを見れば、クモの子が遺したドロップアイテムが見えるので、拾いに回りますかね…
こちらは、糸と肉がたっぷりです。いくら入れたも重くならない収納袋は便利ですねぇ♩歩き出すと、頭の中にチャリン!とレベルアップ音がくどいほど鳴ってます。
レベル102
心力1006
身力1356
技力951
知力1203
特殊能力値903
おお〜凄っ!今度は3倍ぐらい上がりましたぁ。やっぱり、大きなクモが効いたのかな?
んっ、頭の中で女性の声が響いてきた。
「レベルが100を超えましたので、経験値補正が行われました。また、規定レベル到達に伴い、チュートリアル機能の擬人化が発動致します。今後、ご不明な点がございましたら、念じて頂ければ可能な範囲でご回答致します。」
頭の中からの声に応じて、僕も頭で考えれば良いのだけど、整理がつかないので、声に出して尋ねる事にします。近くに人がいたら変な人と思われそうだけど…(苦笑)
「えっ〜と、それって何か分からない事があったら、君が答えてくれるって事?」
「その通りですわ。私のデーターの範囲ですが…」
「ところで、君は何処にいるの?遠くから遠話してるの?」
「此処におりますわ。ゼン様の意識下に存在しています。」
「という事は、もしかして、トイレとかお風呂とかも一緒ってこと…ですかぁ〜」ちょっと抵抗ありますよねぇ〜
「クスっ、そうなりますねぇ」
今、確かに笑ったような…
「君って、元は人族とか?実体化も出来るとか?」
「ゼン様、笑ってゴメンなさい。不思議と面白くて…私自身のデーターは不足しているので、お答えできません。実体化は少なくとも、現状は不可能ですが、ゼン様の能力と私自身の構成がリンクしているようですので、今後、ゼン様の能力アップに従い様々な能力が私にも付加される事は想定されますので、何ともお答えできません。」
「そうなんだぁ〜これからもよろしくね。そうそう、君、名前はあるの?それと僕をゼン様って呼ぶのや、喋り方も堅苦しいのは止めてけ貰えないかな?敬語も止めて欲しいな。何しろ、ずっ〜と一緒なんだし…」
「そうですか?では、そうしますね。名前は無いので、良かったら命名してくださいね。それと、ゼン様が嫌なら何て呼んだら良いのかしら?」
「君には、これからも色々教わるだろうから、僕の先生だなぁ。だからティチでどうかな?呼び方は…僕のどうしようか〜?」
「ティチ良い名前〜ありがとう。ゼン様の事はマスターでどうでしょう?」
「マスター?呼び付けでも良いけど、当分は
、じゃあそれで…」
「はい、マスターよろしくね。さぁ私の名前も呼んで頂戴ねぇ〜♡」
ちょっと恥ずかしいけど…
「はい、…ティチ。よろしくねぇ」
「マスター良く出来ました。名前を呼んでくれて、嬉しいわ。ま、た、ね、え、クス」
なんだか、からかわれているような…まぁ楽しいから、良いけど…ね。はぁ〜あ
周辺のドロップアイテムの回収も終わったので、ボチボチ帰る事にします。そろそろお腹も空いてきたし…
半円上の切り株の広場を背に、ガロンさんの家に向かって歩き始めました。
話の内容も書くペースも早めたいけど、本当に難しいです。