新世界3話
ようやく戦闘に辿りつきました。ボチボチ更新していきます。m(_ _)m
ガロンさん達と家の前で分かれて、しばらくトボトボと歩いていると、周りは草原だけでガロンの家も遠くに見えるぐらいになったので、いろいろ試す事にしますかね。
まずは、身体の状況からかな。その場でジャンプ!おっと思っていた以上に…草原の草のかなり上、身長と同じぐらいはジャンプ出来ました。降りくる時のタイミングが合わなくて、足が伸びた感じで着地、地面にクッキリと足形が残り、ズシンと頭に衝撃が…痛っ。
何回か練習、練習。何とかタイミングがあってきたかなぁと。次は腰の剣を抜き、刀身を見ると、あんまり切れる感じがしないんだなあ〜これが。サビが浮いてるし、手で刃を触っても鋭さないし…両刃の腕よりちょっと長いぐらい、重さは軽いし片手で振り回せるブンブンっと。試しに少し屈んで近くの草にエイッ、おやおや良く切れますよ。これ。細い木ぐらいならバッサリ出来そうな勢いで…まぁソコソコいけそうですね。
次はお待ちかねの魔法を試してみようかな。
手先に魔力が集まるよう念じてみると、身体全体からモワッとしたパワーが集まって来てるようで、手先が少し輝いているように見えてきましたよ。次にそのモヤモヤに意識を集中、矢のイメージで形を整えると、薄っすら近い形になってくる。それで手を振り下げて発射!ザァー〜草ムラが10メートルほど穴になってます。あんまり威力は無いようで、剣の方が全然威力ありですね。やり方が良くなかったのかな?次はイメージに弓を加えて、矢を早く飛ばすようにして…結構時間かかりました。どうだ!発射!シュアー〜今度はさっきの3倍ぐらい草ムラに穴が空きました。まだまだかな?でもまぁ、レベル1だし…イメージもこれから色々試してみることにしますか…、何回か練習していたら、突然、頭の中にチャリンという音が聞こえ、レベルアップしましたと、女性の声が…あら、練習でもレベル上がるんだ?早速、ステを確認、ほれ能力を確認と…
レベル1→2
心力36(30)
身力55(50)
技力35(30)
知力54(50)
特殊能力値35(30)
全般的に1〜2割程度上がっているようですね。
それでは、試しに…ジャンプ。微妙に変わっているかな?正直分かりませんが、多分上がってるんでしょうね。ここはひとまずステ板を信じましょう。
ということで、森に向かって駆け足開始。
昨日より、少し足が速くなったような…
走り出すと、直ぐに森の入り口に到着。中を窺うと、かなり高い木々が連なっているけど、葉がまばらで下は暗いわけではなくて、地面も低い草が点々とある感じですね。道は無いけど、普通に歩けそうです。
それでは、ちょっと木々の間を歩き抜けて行きますか…少し緊張、耳と気配に気をつけながらトボトボ…しばらくすると、ゴソゴソっと音が…なんか動いたような、立ち止まり音の方に目を凝らしていると、おお!白い玉のような体に長い耳と短いツノを持つ生き物を発見!大きさは50センチぐらいかな、あまり危険な感じはしない、ちょっと見は可愛い感じがするけど、やっぱり魔物なんだろなぁ〜よし!剣を抜いて…右手半身に構え、小走り後にジャンプ!頭めがけてエイッと剣を振り抜いた。振り向くとサクッと頭が体と離れ二つの塊になっていた。全く斬った手応えもなかったけど…こんなもんですかね。
次の瞬間、塊は白いモヤとなって、少し拡がって、直ぐに収縮。収縮の後には手の平サイズの肉の塊が残っていた。
なんか便利(笑)肉を手に持って、収納袋に入れてみる。全然、重さも大きさも変わらない…これまた、便利。(苦笑)
ついでに、またチャリン…レベルが上がりました…
レベル2→3
心力43(36)
身力63(55)
技力43(35)
知力62(54)
特殊能力値42(35)
それから、同じようにウサギ擬きを狩り続け、直ぐに10匹ほど…殆ど肉になりましたが、二つは座布団ほどの大きさの毛皮が残りました。
レベルもトントンと10になりました。
レベル10
心力105
身力146
技力108
知力135
特殊能力値101
になってます。さすがに森に入った時と比べると、ジャンプ力やスピード、力が明らかに分かるほどに上がってきてます。
試しに近くの直径1メートルほどの木にパンチをしてみたら、バキッと音がして折れかかりました。手も痛くないし…強さ実感。
そうだ、魔法も少し試さないとねぇ〜
そうそう、ちょっと試したい事を思いついたんで…。先ずは魔法を手先に集めてと…直ぐに、さっきより明るさが増えて手先全体が輝いて見える。これをそのまま、手先から前腕全体に長手袋ように覆ってっと〜同じように近くの木にパンチ!あら、サクッと木に穴が綺麗に拳の形で穴が…それではと、隣の木に今度はチョップ!今度はスパッと木が斬れましたぁ〜ヤバい、もう少しで木が倒れるとこで、下敷きになったら痛いよね。しかも魔法で覆うと腕への負荷も殆どかからない。もしかして、もう武器要らない?(苦笑)
剣で斬るよりも、簡単に斬れたような…キックでもカッコイイような…ということで、身体の様々な箇所に魔法を被せて遊んじゃいました。
そろそろ、お腹が空いたので、朝、グラムさんに持たせてもらったお弁当のパンと果物を収納袋から出して、一休みです。美味いですねぇ〜そういえば…鑑定って人の他にも使えるのかな?先ほど、ウサギ擬きから出た肉を取り出して、鑑定と心の中で唱えてみると…肉に重なるように文字が…(角ウサギの肉、食用可、レア度1)出たよん。便利、便利。
美味しいのかな?オカズに追加しようか?でも、ナマじゃ食べたくないしね。ちょっと待って…ふむ、魔法で焼けないかな?肉を持ったままで、手先に魔力を集めて炎をイメージしてみる。と、手の平から火が肉に絡みつく、不思議に手は熱く無いけど、顔とかには熱気が届いているのは何故?少しすると肉の表面が焦げて来て良い匂いがしてきて…これ以上だと黒焦げになりそうなので、魔法を止めて肉に噛み付いてみたんだけども…表面は良い感じ、でも中は完全レアです。血がしたたってウエっ(苦笑)弱火で長時間炙らないと、これ無理ですね。
結論、魔法での調理は忍耐力が必要なようです。火で炙るのではなくて、違う方法をおいおい考えないと…
もったいないけど、焼きかけの肉を放り出して、横になって食後の休憩をしてウトウトしていると…森の奥からカサカサっと音が段々と大きくなって来ているようで…レベルが上がって、気配で数も少し分かるようになってるのですが、かなりの数のようで…もしかして、マズイ状況ですか…汗。でも、まぁレベル上がっているし、どうにかなるでしょう。と内心焦ってはいませんが、何が出てくるかドキドキです。
「グルルル〜」 「ウォ〜」ガサガサガサガサ
なんだか囲まれた感バッチリです。とっ思った瞬間、右手の茂みより、体長2メートルはありそうな、銀色の六本足の生き物が僕に向かって突撃してきます。かなり速い!避けようとした次の瞬間、更に後方の茂みからも一頭が向かって来ているのが見えた。仕方ない、これは跳ぶしかないようで、「よっ!」ジャンプ!下をみるとその二頭の他にも、四方の茂みから十頭以上が集まってきているようです。こうなれば、倒すのみ。と思い着地と同時に剣を抜こうとした途端、バシン!「グッ〜あらァ〜」左手からの一頭が思い切り衝突!横方向に跳ね飛ばされ、木に叩き付けられましたぁ〜痛くは無いけど木に身体の一部がめり込んでいます。普通死ぬかもって感じで、レベル1なら本当にヤバイかった。ふぅ〜先ずは木から腕を取り出してっと…ミキミキミキ「よいしょ」と、腕に目を向けた刹那、シューウ「がぶり!」…僕のふくらはぎに一頭が「ミシミシミシ」と…かぶり付き、頭を左右に振って更に力を込めてるそぶりです。「んっ、くそう。やられた。僕もこれまでか…なんちゃって♩」実は殆ど痛くもなくて仔犬に甘噛みされているようで、少しすくぐったいぐらいなので、様子を見ながら、試しにこの魔物を鑑定してみようか?魔物を見つめて鑑定と念ずる…
魔物
魔物強度 3
特殊能力 無し
簡単だけど、名前が分かるだけでも、ありがたいな。魔物強度ってなんだろう?
まぁいいや、とりあえず仲間が集まってきてるな。もうエサ(僕?)の分け前に預かろうと、のんびりした感じだなぁ〜ちょっとイラつくぞ。固まっているので、魔法を試すことにしようかな〜、では先ずは両手に魔力を集めて…両手から鋭い風のカッターが放射上に拡がるイメージで…両手をクロスして「せいのぉ〜」胸の前に素早く左右に振り拡げる。
「シュパー」っと風の波の刃が…集めてきているローウルフに到達、刃はそのままに魔物を通りすぎる。すると、通り過ぎた後に赤い線が魔物達の体に見え、赤い線が徐々に太くなる。次の瞬間には線が左右に分かれて、あちら側が見えた。おお、真っ二つ!集まってきていた魔物10頭ちょっとは全滅、これって楽で良いなぁ〜♩
残り一頭が相変わらず、まだ僕の足にぶら下っていたので、手刀に魔力を纏わせて、頭を一撃。瞬間、頭が割れて中身が…うっ、キモ〜い!手を拭こうと思ったら、途端に血肉は白いモヤに変わって、後には肉の塊に収縮。手に付いた血もなくなり、手を拭く必要がかくなりラッキー〜♩
他の魔法で倒したローウルフ達も、既にアイテムに変わっていたので、取り集めてみると、肉の塊が8個、毛皮が3枚、あと牙が1つあった。牙は何の役に立つか、わからないけど、とりあえず全部収納袋に入れておこう。
さっきから、頭の中では、チャリン音が続いていたけど、ようやく鳴り止みやした。
確認、確認。おっと!これは一気に倍増以上ですねぇ〜
レベル21
心力222
身力305
技力210
知力290
特殊能力値209
やっぱり、魔法で多数を倒すのが、楽で良いかも…でも、剣も面白いので次からは、なるべく交互に使って倒す事にしようかなっと。
まだ、帰るのは早いし、随分とレベルも上がってきたので、少しだけ森の奥を探索してみることにして、方向を変えて進み出した。魔力量がかなり増えたようで、身体全体に行き渡っている感覚があって、今までは魔法を使うと、それなりに減って、また満タンに溜まるまで時間が必要だったけど、自然に増える量も増えている感じ…折角なので自然回復分の魔力を全身に纏わせる事にした。薄くだけど無いよりはマシだよね。
森の奥に向うと、徐々に魔物の出現が増えた気がするけど、現れた魔物は角ウサギとさっきのローウルフだけで、当然、サクッと蹴散らして、レベルも更にそこそこ上がってくると、手応えも緊張感も無くなって…だって、スピードはやたら遅いし、軽く叩くとバシャと赤い風船になって弾け、肉塊が残ることの繰り返しなんだから…飽きるよね。
「明日は違うところに行ってみよかなぁ〜レベル上げも、まぁ出来たし…」とブツブツ言いながら、引き返そうとした瞬間。
突然、前方全体より半端無い数が近づいてくる気配があった。
「なんだ!なんだろう」立ち止まり、耳を傾けてみる。流石にちょっと緊張感が…どちらにしても、ここに留まるのも良くなさそうなので、とりあえず、斜め横にあった大きめな木の上から3分程にある、横に張り出した太めの枝めがけて、ジャンプ!地上からは20メートルはありそう。高所恐怖症でなくて良かったなぁ〜まぁ落ちても怪我もしませんが…(苦笑)
「どっこいしょ」とべコリと枝に坐って、下の様子を窺う事にした。
すると…
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一話が短くて、すみません。慣れていないので、少しづつ量も増やすように努めます。