表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日本国世界大戦  作者: 一機当千
本編
25/68

血の宇宙観艦式〈一〉

ようやく大規模な戦闘シーンに入れそうです。

11月22日 突撃艦「若葉」


「へぇ~あれが日本の月開拓担当特区基地“かぐや”か~、思ったよりでかいね、ゆうだちちゃん」そういいながら彼女、秋山 春奈三等海佐は隣で自分と同じく艦の外を見ているゆうだちに話しかける。この月開拓担当特区というのは当初国連を中心に月の開拓を行っていたのだが、経済の低迷による資金難で計画が頓挫しかけていたところ比較的に経済が安定しており、且つ宇宙関連技術を保有しているいくつかの国に専用の土地を与えて計画自体を止めないように策を施した結果、できた地区で日本・ロシア・中国・EUの4か国がそれぞれ管理している(アメリカもはじめは参加していたものの、経済のタメージが大きく現在は日本が代理で管理しているという名の放置状態である)。それでこの“かぐや”面積はおよそ日本と同等の40万㎞2で地区というよりかはもはや国である。

「まさか、ここまですごいとは冬華から話をきいていたけど想像以上だな」俺もついそんな感想を漏らす。しばらくすると艦内放送が始まり可愛らしい少女の声がスピーカーから流れだす。「皆様、こんにちは私突撃艦「若葉」の偽魂体のわかばと申します。本日は本艦への乗艦誠にありがとうございましゅ・・、ます」また、噛んだ・・そんな感じで笑いも起きるが放送は続き「さて、今現在本艦は国際観艦式に参加する艦艇が停泊している第3格納庫へ向かい燃料の補給を予定しております。残念ながら皆様は本艦からの退艦は許可されておりませんので、そのままお待ちしてもらうことになりますがその間本観艦式に参加する艦艇の雄姿をご覧になっていてください。」そう放送が終わったのちに若葉は月面に向かって下降しはじめる。よく見るとクレーターと思わしき地表が動いて穴があるのが確認できる。そしてそのまま若葉はその開いた穴に入っていき次に見えた光景は数多くの艦艇群だった。

「うわ、すごいなこれはまず日本だろ、次にアメリカ・ロシア・中国、他にイギリス・フランスにドイツ、おいおい、大韓朝鮮帝国の艦までいるじゃねぇーか。こりゃ本当に国際観艦式って感じだな」いま眼下に見えているのはインドを除いた宇宙艦を保有しているすべての国の精鋭ぞろいの戦闘艦でその数はゆうに20隻を超える。国際観艦式とは聞いていたもののせいぜい2,3か国程度と思っていたがこれは予想外の出来事だった。

「けど、勇士見たところ日本とロシアの艦艇が殆どで他の国は1,2隻で多くても3隻だよ?」とツッコムゆうだちにたいして、

「まぁ、戦闘艦に関しては日露が二強状態だしな、数も偏るのも仕方がないさ」と答える。もっとも、日露が宇宙戦闘艦分野のトップになったのはやむにやまれない事情があったのだが、それはまた今度の機会に説明しよう。

「ま、当分暇になるわけだしゆっくりしてようか」外で忙しく補給活動をする隊員を見ながらそう言ったのであった。


宇宙戦艦「ハワイ」


「艦長、秋山艦長が本艦を訪れているとの報告がきています」

「ああ、わかったすぐ行こう」

現在、本艦は観艦式参加の準備のために日本の格納庫内で整備作業をしていた。もっとも、実際に作業をするのは日本のクルーと本艦の整備班なのだが・・・

「これはこれは、秋山艦長、それにわかばさん我が艦へようこそ。」そういいながら応接室で彼女たちに挨拶をする。

「こちらこそ忙しい時にお邪魔して申し訳ありませんハリソン艦長、出港前に挨拶しておきたかったのですが・・」

ご迷惑でしたか?と質問する彼女にたいして、「いえいえ、とんでもないむしろわざわざありがとうございます」と感謝の意をのべる。

「しかし、残念ですなぁ、今回の観艦式貴艦は参加しないそうじゃないですか、折角、訓練などの協力をしてもらったのに」

「とはいいましても私たちも見学者を乗せて近くで航行しますから、参加しているようなものですわ。そちらこそ頑張ってくださいね、なんて言ったって今回の主役は紛れもないこのハワイなのですから」そう彼女は笑顔で答える。

「お気遣い感謝します。こりゃあ、我々も恥ずかしい姿をお見せするわけにはいきませんな」そういった後、彼女たちを見送り気を引き締めるのであった。


地球大気圏外 某所


今ここには30を超える宇宙戦闘艦が周りに気付かれぬよう息をひそめていた。

「艦長、目標の艦隊が出てきました。間もなく観艦式が始まると思われます。」

一人の乗員が報告する。その報告を受けて艦長と思われる男が立ち上がる。

「全艦機関始動、進路月、観艦式参加艦隊、間違っても作戦開始までみつかるなよ。さぁ地球に血の雨を降らせようじゃないか気を引き締めていくぞ、失敗は許さん」

その号令を合図に謎の艦隊は月に向かって動き出した。少なくとも観艦式に参加しに行くわけではないようだ・・・

次回大規模戦闘突入

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ