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傭兵幻想記  作者: アロン
12/27

あらたな仕事の場

祭りから一夜。幻想郷の賢者八雲紫は新聞を見ていた。本来ならただの冗談交じりの読み物として呼んでいる文々。新聞だが今回はまじめに目を通している

外来人?妖怪大男を投げ飛ばす!霊烏路空関係しているのか!!

という見出しと共に黒い浴衣を来た青年が鱗の生えた大男を投げ飛ばした直後の写真。そして隣にお空を手を引き逃走している様子の写真が貼られていた。


「紫様ご飯の準備が…おや?その新聞をそんなにまじめな顔で読んでいるなんて珍しいですね」


紫を呼びに来たのは九本の尻尾が生えた女性。八雲紫の式。八雲藍である。

彼女は主が真剣に新聞を読んでいるのを不思議そうに見ていた。元々捏造などが多いのであまり真剣に読む事などないのだ。精々話すネタ程度に流し読むのがいつもである。


「あら、ご苦労さま藍。それじゃあそろそろ切り上げて食べようかしら」

「はいお熱いうちに…最近の外来人は強いですね。格闘技の心得があったとしても大魚人投げるなんて相当ですよ」

「ええ、ホントに…ところで藍。ものすごくくだらない質問してもいいかしら?」


紫は新聞を畳みながら自らの従者に声をかけた。


「はい、どうしました?」

「私の種族は何?」

「はい?」

「何度も言わせないで頂戴…私の種族は?」


何を言っているんだこの人はという声なき言葉を目線に込め主を見るがその顔はいたってまじめであった為藍はため息をつき答えた。


「…八雲紫様は妖怪です。どうしたんですかいきなり。頭でも打ったか紫様なりのボケのつもりですか?」

「そうじゃないわ…そう私は妖怪。人間を食べる妖怪よ勿論人間を見れば多少はそういった感情も沸くし遠くからでも見分けられるわ。沸くだけで手は出さないけれどね」

「はぁ…」

「……私は昨日この外来人に会ったわ。そして人間ってこともわかった…ホントに近くになってからね」

「近くになるまで…?」

「ええ、それまではただの妖怪か何かだと思ってたわ。そもそも私が招きいれたわけじゃないし…そもそもあんな異様なの入れるわけないじゃない」

「紫様?」


藍は新聞に目を落とした。確かに体は鍛えているようだがどうみてもただの人間。それが藍が感じた感想だ紫は藍の方を向き扇で扇いでいる。


「……この人間は近くに寄るまで人間だと感じなかった。近くに来るまで意識にすら入らなかった…妖怪である私が人間と妖怪の区別がつかなかったのよ」

「!」

「……藍。ご飯の後でいいから調べて欲しいことがあるの。幻想郷の厄介ごとってどれくらいあるかしら?…あぁ異変みたいな大規模な物じゃなくて人里の外に物を落としたー程度の小さいものよ」

「それでしたらかなりの数あると思いますが…紫様一体何を考えておられるのですか?」

「フフフ、それはね」


紫が不適に笑う。その顔は従者から見ても胡散臭いの一言であった。


「彼を…地上に引き釣り出すのよ。何があるかわからないから監視しておかないといけないけど地底じゃあ上手くできないでしょ?」


口元を扇で隠しその表情すらも読み取れなくなる。その目には興味と一緒に…ほんの少しの敵意が見えていたがきっとそれは長くのときを共にしている藍にしか見切ることはできないだろう。

そのまま二人はその部屋から食卓へと移動していった。その部屋に風が吹きこんだ。新聞がめくれ上がり開かれるそのページには…山の怪異。大量の死体動きだす。という見出しと共に凄まじい数の怨霊付きが撮られていた。






地底。昨日の祭りの後片付けはまだ終わってはいない。その理由は簡単で主に主催者のせいであろう。二次会と称し祭りの後地底の妖怪…いや地底の妖怪と人間一人で開催された宴会により無事な人物が一人もいないのだ。


「あ、頭痛ぇ…勇儀のやつ加減0だなこりゃ…」

「Zzz…♪」

「……しかも動けねぇ」


何があったかは覚えていない。だが紫苑が目が覚めたときお空が上に乗っかるような形になり完全に身動きを封じられていた。しかもお空も妖怪だ紫苑の力で如何こう出来るわけも無くおきるまで待つしかない。

紫苑が周囲に目を配ると他にも様々な妖怪が雑魚寝しているところから察するに宴会のまま強制お開きになったといった所だろう。


「んぅ…あ、シオンおはよ~」

「おう、おはようお空…早速で悪いが退いてくれ」

「えぇあと五分…Zzz……!」


お空は寝ぼけたままもう一度寝ようとして紫苑にしがみついている事に気がつきびっくりしたような顔をして飛び起きた。


「ご、ごめん!」

「別にいいってのこの程度……こりゃ片付け大変そうだな」

「ホントねぇ。地上の妖怪も貸してあげましょうか?」

「ハハハそりゃ助かるぜゆか……どッから沸いてきやがった」

「やっほー紫ー」


気がつくと横には昨日あったばかりの八雲紫の姿があった。胡散臭く笑みを浮かべている。知り合いなのかお空は普通に挨拶をしていた。ここでは普通のことらしい。


「あらあら。目が覚めてすぐに美女に話しかけられたからってそんな緊張しなくてもいいのよ?」

「美女って所は認めてやるが緊張はしてねぇよ」

「あら残念…ところで少しだけ今いいかしら?…お連れさんいるなら後でもいいけれど?」

「お連れさん?どこー?」

「お前のことだよ…」

「あ、あたしか。えっと…お話あるならいいよ」

「そう助かるわ…それじゃあご案内」


パッと扇を閉じると紫苑の足元が消え何処かへを落ちていった。


「うお!?なんだこりゃ!!」

「一応受身の用意しておいて頂戴ねー…さてと。お空少し借りていくわね」


そういって紫自信も穴の中に入っていった。二人がついたのはごく普通の和室。そこには既にさとりがおりお茶を飲んでいた


「っと!!……せめて説明位してから落とせっての」

「あらあらごめんあそばせ…待たせたわねさとり」

「いえ、かまいません…それでお話というのは?」

「簡単な話よ…紫苑を地上にも貸してもらえないかしら?」

「は?」


さらっと紫はそう言い放った。


「待てよ。地底と地上はあんま接点持っちゃダメなんだろ?いいのかよ」

「ダメなのは地上の妖怪が地底に行くもしくはその逆を頻繁にやってはいけない…だからあなたは問題ないわ」

「なぜ紫苑に?地上には他にも手ごろな人物が……便利屋をやってくれるような人はいませんでしたね」

「ええ、そうなのよ。だけど地上にも困った人はたくさんいる…勿論無償でとは言わないわ。地底ではほとんど無い塩や魚をそっちにも流通できるようにするわ」

「……なぜ貴女がそこまでするのかわかりません。今までは気にもかけていなかったのに…能力で心を隠すならちゃんと言って欲しいのですけれど」


トップ同士の会話に紫苑が口を挟む余裕など無くただ会話は進んでいく。


「前から気にはなっていたけれど手が届かなかっただけよ…無理させて妖怪と人間のバランスが崩れても困るから代役を早く欲しかったところに紫苑が来た。その程度よ」

「……そうですか。でもそれは私に決定権はありませんよ?…シオン、貴方はどうしたい?」

「あ?……よくわかんねぇけど…やった方が地底的には助かるのか?」

「え?…まぁ魚や塩が買えるようになるのはいいことだけれど……いいのよそんなお礼なんて。それに地上は危険よ妖怪の数も多いし…本気なのね?」

「ああ、少しでも役に立ちたいからな…っと、俺は良いと思うぜ…ただ地底の方を優先でやらせてもらってもいいか?俺の住んでるのはこっちだからよ」

「ええ、それは良いわよ。そこまで縛るつもりも無いから。例を言うわ紫苑、さとり」

「私には必要ないですよ彼の決めたことですから…シオン。気をつけるのよ」

「わかってるっての」


無事話もまとまり紫は満足顔で頷いていた。


「助かるわ~これで少しは楽になるわね…。ま、困ったら色々と聞いて頂戴教えれる事は教えるから」

「わかった…困ったことがあったらな」

「ええ…それじゃあまずは地底の片付けに行きましょうか…アレは酷いから。藍手伝いなさい」

「かしこまりました」


ふすまがサッと開き九本の狐の尻尾の生えた女性が出てきた。いつでも動けるように控えていたのだろう。再び穴に落とされ地底へと運ばれる。その最中に藍の説明を貰った紫苑だったが…半分以上は聞き逃していただろう。


残りの武装

銃一丁 弾(14/15 15/15) 手榴弾1/1 コンバットナイフ


依頼状況

なし

NEW:地上の依頼が入るようになりました


成功状況 成功/依頼数

19/20


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