出会い。
気軽に読んでください。
絵梨花は目の前の男に不躾に聞いたのでした。
「いつもここで弾いているんですか。」
「時々弾いてます。」
このお話しは主人公の絵梨花と、この男との恋愛話なのですが、
相手の男がだいぶ不気味でして。
私はこのお話を文字に綴りながら絵梨花に対して
(可哀想)だと思ってしまうのですが、
そのままペンを走らせてしまってるので、
これまた絵梨花は(可哀想)なんです。
けれど、純愛だと思ってますので楽しんでお読みくださいませ。
絵梨花は心理士の仕事をしていて
趣味が舞台観劇でして。
ちょうど、この日も舞台を観ににいって
その帰りの出来事でした。
二人の出会いは。
絵梨花は劇場をあとにして
カフェに向かっていったっていたのでした。
雨がしとしと降るこの日に。
絵梨花はさっきまで観ていた(キャッツ)の余韻に浸りながら
歩いてカフェに向かっていたのですが、
どこからか、ヴァイオリンの音が聴こえてきたのでした。
その音はスローなテンポで暗い音だったのです。
絵梨花は耳がピンとなって音のする方を見ると、
屋根付きのベンチの所で
男がヴァイオリンを弾いていたのでした。
不気味です。
とにかく絵梨花の癇に触りました。
さっきまでのキャッツの余韻が崩された絵梨花は剥きになってその
ヴァイオリン男の所に向かったのです。
公園でヴァイオリンを弾いてるので、
しかも暗くスローな曲ですし、
雨がしとしと降ってますので、
絵梨花は耳がピンとなって音のする方を見ると、
屋根付きのベンチの所で
男がヴァイオリンを弾いていたのでした。
不気味です。
雨がしとしと降ってますので、とにかく不気味です。
その男もどこか変でして。
格好が陰気というか、
ヨレヨレのシャツに大きめのズボンを履いていて、
全部がカフェラテの色なんです。
絵梨花はその男の前に行き、
「いつもここで弾いてるんですか。」
絵梨花はこう言いましたが、
言いいたかった言葉は
(なんなの!)
でした。
カフェラテ色ですし。
そのヴァイオリン男は、
「時々弾いてます。」
絵梨花はクルッと逆方向を向き、さっさと公園を出たのでした。そしてそのまま駅に行き電車に乗り家へと帰って行ったのでした。
次の日、
職場のカウンセリングルームハーモニーで、
「昨日さーマジキモい男にあって本当に最悪だったよ。」
「どこで」
と同僚の、道花。
「いや〜昨日、劇場に行ってキャッツ観に行ったんだけどその帰りに喫茶店にいつも寄っててさ、その喫茶店に行く途中の公園でそのキモ男がいたんだよ。」
「何がキモかったの」
「何がって、その男気持ち悪い格好して公園でヴァイオリン弾いてたんだよ。ヤバいよね!」
「ヤバいね。」
「でさ~ヴァイオリンでショパンのピアノ曲だよ。暗かったー本当に暗かった!」
「こわっ」
「でしょ。でも何かその男が頭から離れないってか。」
「何で?」
「なんだろうね、あまりにも似合ってるというか悪く無いってか。」
「ヴァイオリンがうまかったとか?」
「うーんなんだろう。」
「わかった。顔は良かったんだ。そのヴァイオリン男。」
「いや〜そこまでよくはなかったと思うんだけど気になるんだよ。」
「ふーん」
「なによ」
「ふーん」
「私の話しを分析してるんでしょ。」
「ごめーん、やっちゃった。」
「もう、これだから心理士同士は。」
「ごめーん。」
「私の心理、どんな感じ?」
「うふっ。」
「うふって。いやいや答えになってない。」
「聞きたい?」
「怖っ。やっぱ辞めとく。」
そんな会話を、2人がカウンセリングルームハーモニーの
受付室でしていると…
次回もご期待ください。




