㉑話 モールス
左にホッグとMJ、対面にクランクとバイブ。いつ始まってもおかしくないバチバチテーブル。
まあ原始的だが、グラブ艦長へトランシーバーが繋がっているから少し安心。
会議の内容はエリア3の状況確認。手前の集中管理エリアではなく、最奥の倉庫で作業しているとの事。そこで籠り武器を生産、そしてシードを開発しているらしい。
生産されていた武器は、電磁ナイフとパームガン。それらを簡単に生産していたという事は、レーザーライフルや電磁ソードも製作可能だろう。
メンバーは88人。全員がクーデターに加担している。もし、クランクとバイブが独房に入れられていなかったら、加担していたとの事。
メンバーは普段通り地球監視と芸術収集を行っているのだが、ガンマ線誘導で兵器開発など戦争を扇動、重要人物の暗殺を行っていた。
この話を聞いて皆が震えあがる。行く末の目的は何か?
芸術の絶滅を彷彿させる事実、全てを敵に回す行為である。
皆が頭を抱えながら一息ついていた。窓を眺めていたMJが、
M「なんだあの星、変じゃねーか?」
皆それぞれ見向きもせず考えている。無視されて機嫌を損ねられると面倒なので、相手する。
B「どの星だ?」
M「あれだ、月の横だよ。」
指をさす方向を見上げる。確かに不自然な点滅をしている。一定のリズム?
ふたつのリズムがある、何か人為的なもの。01の二進法?
思い出した!30年ほど前に地球人が開発したモールス信号だ!
B「信号が送られてきている!」
ホ「どこから」
B「あっちの方角だ、あそこには、 、サーフェスか?」
皆が振り返る。と、同時にトランシーバーから、
グ「解読しろ。」
げっ!グラブ艦長。休憩の会話まで聞いていたのか!?
ともかく、解読を急ぐ。
【ツーツーツー、トントンツートン、トントン…】
B「こ ち ら・さ ー ふ ぇ す・つ う し ん ふ の う 」
グ「なんでもええ、すぐ返信や。」
B「はい!返信します!」
【トンツーツートン、トントンツー…】
(デプス 信号 キャッチ)
次は ㉒話 電脳神