表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/49

⑮話 十字

挿絵(By みてみん)


 取調室向こう側に入ると、入り口にバルキー、中央の頑丈な拘束チェアーにワーム。サイコ野郎がこっちをニヤついた(つら)で見てやがる。


B「よう、来てやった、ぞ!」まずはご挨拶に一発。

 きたねぇツラに鼻血がふき出し、より見苦しい。


ワ「うぐ、痛ぇやないか。ボクちゃん。」

 遠慮無くもう一発。


ホ「Bノック、そのぐらいに」

 バルキーがテーザーガンを構える。

B「わかったわかった。取り調べ開始する。」


 少し強すぎたか、グッタリしてやがる。

B「おいっ、意識はあるか?」


ワ「ぎゃははっ!効かねえ~わ」

 目を見開いた血だらけの汚ぇツラでまだふざけてきやがる。

何か目がおかしい、眼球を傷つけたか。


B「おい、目は見えてるか?」

ワ「ボクちゃんがちゃんと見えとるで~」

 一瞬、身体が凍り付いた。こいつの目、十字に進化してやがる!

自分で気づいていない、いつからだ?

我々、ゲイルの民の瞳は、縦に長い。暗い谷底でよく見えるためだ。十字の瞳、間近で初めて見た。ゾッとする。


B「ホッグ、見えているか?」

ホ「何がだ?」

B「一度そっちに戻る。ドアを開けてくれ。」

ワ「なんや、びびってんのか?」

 心情を見透かされているようだ。


「ロックカイジョ」

ドアが開いた。急いでこの部屋を出ようとした時、後ろでワームがつぶやく。

ワ「ほなそろそろ開始するか。」

「パンッ! ヴィィ…!」

 電気ショックで痺れて動けない! テーザー銃で撃たれた?

なぜ? ホッグの操作ミスか、痺れて喋れない。


ホ「バルキーが操作不能だ!暴走している!」

 バルキーがワームの拘束を解く姿を最後に、気を失った。


次は ⑯話 発芽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ