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美少女アンドロイドと共に異世界征服   ー異世界に近代国家を建設せよー  作者: シャルンホルスト
ファーストコンタクト
2/27

始まり

挿絵(By みてみん)



アテナ

 202X年現在、身の回りの至る所にAIは活用され、無くてはならない存在となった。


 私の名は秋山真之(あきやまさねゆき)、年は22歳だ。特徴と言えば、生粋の歴史オタ、ミリオタであることだろうか。


 物心ついた時から歴史に熱中していた。周りの友人が少年〇ンプを楽しむ中、私は歴史小説をかじりつくように読み込んだ。


 そして、中学時代だっただろうか、歴史から派生して軍事にも興味が湧いた。クラウゼヴィッツの戦争論から兵器紹介まで、あらゆる知識を学んだのである。


  そんな私は『アテナ』と名付けたアンドロイドと共に暮らしている。見た目は金髪碧眼の美少女であり、人間と見間違えるほどの精巧な作りである。さらに、AIを搭載しているため、膨大な知識を持ち、高度な会話が可能である。

 彼女と会話すると驚かされてばかりだ。歴史や軍事分野にも精通しており、純粋な知識量では私を圧倒する。やはりAI、流石である。






 日常生活を送る中、人生を変える夢を見た。

 


 そこは、まるで天国のような雲海の広がる場所であった。眼下には、輝く絨毯のような雲がいちめんに広がっている。しばらく景色を眺めていると、後ろに気配がしたため振り向いた。



 視線の先には、白髪で長い髭を蓄えた老人が佇んでいる。私は問いかけてみた。


「失礼ですがどなたですか?」


「私はそなたたちの言う神とやらじゃよ。秋山真之君、突然で悪いが異世界に転生する気は無いかね?」


 その老人は、突拍子もない事を言った。皆さんならどうする? 家族や友人、そして便利な生活を捨て置いて異世界へ行くだろうか? いや、さすがに後ろ髪を引かれ足踏みするだろう。



 しかし、この時の私は違った。


 脳内に居るアレキサンダー大王が剣を掲げて叫ぶ、"異世界を征服せよ"と。


 ナポレオン・ボナパルトが耳打ちする、"貴殿の辞書に不可能の文字はない"と。


 ユリウス・カエサルが道を指し示す、"ルビコン川を渡れ"と。



 そう、かの大英雄達のように、世界を制覇したかった。



「面白い。ぜひ挑戦させて頂こう」


 世界征服など現代社会では不可能だ。実行した瞬間、多国籍軍による空爆で消し炭となるだろう。しかし、異世界なら……異世界ならば可能だ。ぜひ私の全力を尽くして実現してみせよう。



 神は笑みを浮かべて答えた。


「ありがとう! 本当に助かるよ。願いを聞いてくれたサービスとして、何か一つ異世界に持っていきたいものを召喚しよう」


 異世界に持っていきたいものか……。


 私はしばらく考えて答えた。


「ではお言葉に甘えて、相棒アテナを召喚して頂けないか」


 そう、覇権国家を作るなら、アテナの持つ莫大な知識が是非とも必要である。私の知恵と彼女の知識、これが合わされば不可能なことはない。



 そして神は、彼女をこの場所に召喚し、まじまじと見つめてこう口を開いた。


「素晴らしい出来じゃ。そなたらの星の人間がこれほどの技術力を持っているとは。しかし、まだワシの方が実力は上じゃ。異世界に転生させるときに、この人形はより精巧に改良しておいてやろう」


「本当か! 恩に着る」


 さすが神! 人知の及ばぬ超常の存在である。一体、アテナにどのような改良が施されるのだろうか…。




「よし。話は決まった。最後に異世界での注意事項を伝えておこう」



 要約すると、異世界転生するにあたり私の寿命を長めに設定してくれるようだ。しかし、超常的な力は無い、とのことである。


 寿命に関しては非常にありがたい。覇権を打ち立てるまでには長いスパンが必要だからな。そして、超常的な力に関しては元より必要ない。自らの知識と経験だけでこの実績を達成させるのだ。




「それでは、準備は整ったかの。異世界転生の儀式を行う。ぜひ全力を尽くしてくれ」




 私の体は光に包まれた。いよいよ異世界への転生だ。


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