侵略は爆発だ(自爆だよ!)
調査を開始して3日目の吾輩である、吾輩かなりピンチである。緊急対応の為に少しの時間トランスポーターのある山中から離れた隙に何者かの手によって完全に破壊され、吾輩に残された貴重な食料を根こそぎ奪われたのである_| ̄|○ il||li
「こんな事になるならもう少し備蓄しておくべきであった……」
後悔先に立たずとはまさにこの事であろう、何れにせよ今となっては後の祭りである。それにまだ諦めるには早い!まだ希望を捨てるのは早すぎるのだ!!
食料が無い今、吾輩に残された道はただ一つ何処かで食料を調達することである。
吾輩はトランスポーターの自爆機能作動させて、急いでその場から走り去るのであった。「さてと……とりあえず人のいる場所に行くとしましょうかね」
吾輩はそう呟きながら森の中を進むことにしたのだが……
「………………」
現在進行形で絶賛迷子中である(́・ω・)
「ふむ、これは困ったことになったぞ?」
かれこれ数時間は歩き回っているが一向に森から抜け出せる気配がない。まぁ、そもそも地図もなしに見知らぬ土地を歩いている時点で詰んでいるわけなのだがね?
そんなこんなで、なんとか山を降り海と間違えるよな大河の前まで行くことが出来たのだ
「おぉー、綺麗だな!」
その光景を見て思わず感嘆の声をあげる吾輩 そこには太陽の光を浴びてキラキラ輝く水面に、どこまでも広く続く水平線が見える景色だった。
「しかし、この世界の空は青いんだな……」
我輩の故郷であるチュチェールの空は黒く、大気は汚れている為に都市は大きなドームで覆われている、ドームという空と違う空を見上げて
「それに比べてここは空気も澄んでいて、太陽も近い……素晴らしい星ではないか!!」
この星を侵略出来る喜びに
「んっ!?」
思わず笑みを浮かべていた吾輩だが、その時ある事に気がついた それは……大河を渡る手段が全く無いことだ、川沿いを歩けば対岸までの距離が少なく浅瀬もあるはずだ、我輩は少し自己主張する空腹感を我慢してトボトボと歩いたのだった。
それからしばらく歩くこと1時間、ようやく対岸が見えてきた、そこには養成所で習った実地状況と異なる光景が広がっていた、そこには巨大木の森林地帯は何処にも無く、代わりに巨大な無機物の建造物が幾つもそびえ立っていたのである。どうやらあれが目的地のようだ、吾輩は期待を胸に膨らませてその場所へ続く大河に掛かる橋へと向かうのであった。「養成所で聞いていたのと幾分違うにゃ、我々チュチェールのもの達には大分遅れをとっていつようだが、地球の生物も知的なものだにゃ、散策してみれば食料も見つかるかもにゃ!」
吾輩は養成所で習った、第一次侵略戦争の時に多大な犠牲を払って手に入れた情報が既に古いものになっているのに気が付いたのである、原生林お森林地帯がなくなったいうことは吾輩達を食べるモンスターが居ないという事であると今こそ侵略が容易いのであると
そんなことより吾輩お腹が減ったのである腹の虫の自己主張がげんかいなのである何か食べないと駄目そうなのある。何処からか、いい匂いがするので行ってみるのである!
「何の匂いだろうにゃ?すごくお腹の空くいい匂いだにゃ!」取り敢えず匂いのする方向へと周囲を警戒しながらゆっくりだが進で行く(吾輩ってもしかしてカッコイイ?)ちょっとキメ顔してみる吾輩なんて思っていると、狭い路地の先からより強く匂いがして来たのである。
吾輩は走ったのである空腹を忘れて走ったのである(それはもう全力で)、そしたら居たのである故郷ではビッグマザー級の巨大な同胞がいるのである!同胞だから少し説明するだけで食べ物を分けて貰えるのである(やったね、吾輩!)。
「食べ物を少しでもいいので分けて欲しいにゃ?」お願いしてみたのである、でも何故か言葉が通じ無いのか無視されるのであるムカつくのである、抗議するのである!
「同胞よ、エリートである吾輩に食料を分けるにゃ!3日分でいいにゃ.....」言い切る間に突然殴られたのである、ボコボコにされたのである、そして鋭い爪でかぐられたのである。ここに来て急に思い出したのである養成所で習った事を、第一次侵略戦争の時の生き残りの子孫が居るかもしれない事を、絶対に違いないのである!
避ける力も無くなってきたのである、吾輩バタンキュである(ここで死ぬのかにゃ?意識が....)「うぅ……」
薄れゆく視界の中で見たものは、
「グルルルッ……」
威嚇しながらこちらを睨みつける
「ガァー」
牙を剥き出しにした
「……ネコ?」
そうして吾輩は気絶したのであった