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15話

「見てここ。初詣客が日本で第三位に多いお寺で、不動明王のお寺なんだって。千葉県にある、新勝寺っていうお寺。」


あみちゃんのスマホの画面を確認する。画面には大きなお堂と不動明王の仏像の画像が映っていた。千葉県なら車でそう遠くないし初詣客第3位って良いお寺なんだと思う。


「よし、じゃあここに行ってみようよ。もうすぐお正月だし初詣もかねてさ!」


それから俺らは毎日一緒に居られる時間は常に合流し続けた。


あみちゃんのコンビニバイトの時間が終わる14時。店長や働いている人に怪しまれないようにあみちゃんが出てくるのを店が見える場所で待ち構えた。


合流出来たらすぐにブレスレットを預かって俺の力を充填する。いつもファミレスで時間を潰して、そのあとはあみちゃんの家の隣りにある八幡神社へ行く。ここは無人の神社なんだけど、ちゃんと管理されているところで悪いお化けは入って来れないらしい。


「昔さ、ほっくんがまだ小さかった頃一緒に歩いてたらいきなり凄い形相で走り始めて。追いかけたらのこの神社に猛スピードで入って行ったのよ。何があったのか聞いてみると、黒い影が追いかけてきたって。物凄い顔してたからおかしくて笑っちゃったけど、かわいかったなー。子供ながらにここが安全ってことわかってたんだなって。」


境内の横に丁度座れるようなスペースがあり、よくそこで語り明かした。俺もバイトがあるからそれまでずっとブレスレットを握りしめ続ける。


「じゃあ、俺バイト行ってくるから。はい、ブレスレット。」


「うん、いつもありがとう。仕事頑張ってね。」


俺が事務所で休憩していると、岩田さんが変な顔をしながら事務所に入ってきて監視カメラの映像を映し出しているテレビを見続けている。


「ここに男の人がずっと立ってるんだよねぇ…。事務所のさめちゃんの方向をずっと見てる感じ。」


牛乳などを置いている冷蔵棚の前にずっと立っているらしくて、事務所はその奥にある。


嫌な予感がした。


「その人どんな感じの人ですか?」


「すごく背が高くて全身真っ黒な服装してるんだよ、んー、例えるなら妖怪人間ベムみたいな感じ?」


今まで吉田さんと俺に何があったのかを岩田さんに説明してみた。その男っていうのは平和教のあいつしかありえない。


「そんなことがあったの!?吉田さん大変だねぇ。」


岩田さんにも見えるってことは今まであったことは本当なんだ。でもなんで俺のところに来ているんだろう。


その時あみちゃんからLINEが来た。


「sdlfkレdfヴぁp」


なんだこれ。文字化け?返信してみるとすぐに返答がきた。


「休憩中?何かあった?今寝ようとしてたところ。」


文字化けメッセージをスクショし、画像を送ってみるがこんなメッセージは送っていないと。


「今ベムがこっちに来てるんだって。岩田さんが見たって言ってる。」


この時から黒服大男はベムと名付けられる。


「ベムって(笑)でもその通りかもしれない。そういえばベランダによしえさんがいるだけでベムは今いない。何でさめちゃんのところに行ってるんだろう。心配だよ。」


「31gird..スルナerode4a”#」


あみちゃんとのLINEの間に変なメッセージが紛れ込み始める。


「ジャdfdfo$9マスルndナdz」


邪魔するな。一瞬で体全体に寒気が走った。ベムからの警告だろう。本当にこんなホラー映画みたいなことって起こるんだ。まさか自分がこんなことになるなんて思いもしなかった。何とも言えない怖さと、先が見えない暗闇に放り出されたような感覚。これからどうしていけばいいんだろう。でもあみちゃんはもっと怖い思いをしているはず。俺が弱音を吐くわけにはいかない。絶対に諦めない。

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