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2周目のスクールライフは完璧に!  作者: 紅葉
プロローグ
2/3

3年前でおはよう

「なんて、考えてても仕方ないんだけどな…」

思わず呟いてしまい、さっきから独り言ばっかのヤバいやつみたいだな、と思う。

受験結果の掲示を見てから20分ほど家に向かって歩いていたが、まだ俺の頭の中は混乱状態らしい。

____そもそも、なんで皆あんなに受験勉強なんかに専念できるんだ。

____俺なんか、痛い目見た後にしか努力なんてできないのに。

情けなくてじわりと目が熱くなる。慌てて顔を上に向けると、

赤信号?

でも、俺、今横断歩道に________



通りすがりの誰かが叫んだような気がしたが、俺にはなんて言ったのかは聞き取れなかった。

聞き取れたのは車が俺にぶつかる鈍い音だけで、吹っ飛ばされた俺が地面に叩きつけられる音は、既に聞き取る術を失っていた。




ああ、俺、死ぬかも。

父さん、母さん、ごめんなさい________










「…なさい!起きなさい、悠馬!」

目覚めて最初に目に入ったのは白い天井____

ではなく、母さんの顔だった。

____俺は、寝てたのか?事故で意識を失ってとか、そういう…?

混乱している俺に、母さんは衝撃の一言を放った。

「まったく…いくら春休みだからって、12時は寝過ぎよ。中学に入ったら6時半には起きなきゃいけないのに……どうしたの?」

春休み。中学に、入ったら。

母さんは何を言っている?

ガタガタと震えだした俺に、母さんが怪訝そうな顔をする。

「か、母さん…今日って…いや、今年って、平成何年だったっけ?」

ますます母さんは不思議そうな顔をしながら、俺の質問に答える。

「なによいきなり…えっと、2014年だから…26年ね」

あり得ない。

なぜなら2014年、春休み。

それは____






_______3年前、中学入学直前だからである。

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